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『迷わない。』
- 2018/09/03(Mon) -
櫻井よしこ 『迷わない。』(文春新書)、読了。

「迷わず改憲!」「迷わず男系天皇!」みたいな
論陣を張った本だと思いこんで買ってきたら、
著者自身の半生を振り返って、ジャーナリストとしての活動経歴から、
自分自身の人生哲学までを語った本でした。

最初は、「ありゃ、間違えた」と思ってしまいましたが、
すんなり冒頭の部分を読めたので、そのまま読み通してみたら、
非常に面白い本で、当たりでした。

私自身が著者を初めて認識したのは『NNNきょうの出来事』のキャスターとしてですが、
当時、私は、『プロ野球ニュース』見たさに『ニュースJAPAN』を見ていたので、
単に「ニュースを読む人」という印象しか持っていませんでした。

しかし、ネット世界での言論活動が活発になってきてから、
「あぁ、この人は保守の論客なんだ」と、ようやく認識できました。

あまりまだ著作は読んでいませんが、
本作で語られた半生を知ると、その視野の広さと冷静な判断力に
この人の発言はちゃんと聞かないといけないなと思わされました。

もともと疑問に思っていた、
「アナウンサーじゃない人がキャスターに選ばれるのって、どんな経緯で?」という疑問にも
なるほどねぇ・・・・・って感じでした。
結局、それまでのコツコツとした取材活動による業界内での信頼感と、
判断力のスピード感と、あとは少々のテレビ映りの良さって感じですかね。

地道な努力が信頼を生み、人が人を呼んできてくれるんだなということが
良く分かりました。
自分も、コツコツと信念をもって仕事をしていけば、
きっと周囲の人が評価してくれて、次のステージに繋がっていくはずだと
希望を持てた内容でした。


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『世の中意外に科学的』
- 2015/01/31(Sat) -
櫻井よしこ 『世の中意外に科学的』(集英社文庫)、読了。

雑誌の連載をまとめたものです。

BSE、ミトコンドリア、ポリオ、DNAなど、
科学的な時事ネタを、相応に専門的な内容まで踏み込んで解説しているのですが、
それが筆者の手にかかると、なんと読みやすい文章になることか。

専門用語もそれなりに出てくるのですが、
その解説が文章の中で上手く消化されていて、
大きなつまづきをすることなく読み進められます。

BSEなど社会問題になるような規模の科学時事ネタは、
当然のごとく政治的な意味合いや経済的な意味合いでも重みのある話題であり、
科学、政治、経済といったジャンルの壁も、飛び越えるというか、
上手く融合させた解説になっています。

この視点の広さ、高さは、どうやったら手に入れられるのでしょうかね。

私自身、自然科学と社会科学の接点に非常に興味があるのですが、
興味を持って追うことができる分野は限られており、
幅広く世の中を眺めるには、エネルギー不足です。

効率的に世界を捉えられるだけのフレームを
著者は身につけているからこそ、大きく、幅広く、俯瞰できるのだとは思うのですが、
そのような理想像と今の自分を結びつける線が、私にはまだ見つけられていません。

このような読書を続けていくと、いつか視界が開けてくるものなのでしょうか・・・・。


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『立ち上がれ!日本』
- 2013/10/07(Mon) -
竹中平蔵、櫻井よしこ 『立ち上がれ!日本』(PHP)、読了。

竹中センセの本は何冊か読みましたが、
櫻井女史の本、というか、寄稿文やインタビューも含めて、
ちゃんと読むのは初めてです。

日本が抱える様々な課題を対談形式で論じていきますが、
座談会方式の、ああ言えばこう言うで論点がブレブレに流れていくのではなく、
それぞれの主張を一定の文量をもって表現していくので、
非常に読みやすく、また両者の主張のポイントが分かり易かったです。

櫻井女史は保守の論客として知られていますが、
読んでいて、なるほどぉ、と思う主張が多くありました。
また、歴史的な経緯なども解説してくれて、自分の認識が誤っているところや
感覚的に掴んでしまっていた曖昧さを正すことができました。

竹中センセの政策は、
日本の経済が弱っていたときに我慢を求めたので、
将来のことが読めない近視眼な国民の理解を得られなかったと思っているのですが
今のアベノミクス下で、もし竹中センセが政策を練ったとすると
どんな方向性を打ち出すのだろうかと興味を覚えました。

著者双方とも、それぞれ他の著作で追いかけたいです。

ところで、この本のタイトルですが、
今から見ると、立ち上がったとたんに消えてなくなった政党の名前を連想させ、
あんまり縁起のいいものではないですね(苦笑)。


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