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『Google経済学』
- 2022/07/29(Fri) -
柴山政行 『Google経済学』(フォレスト出版)、通読。

軽ーいGoogle解説の本かなと思い、気楽な気持ちで手に取りました。

前半は、Googleを中心に、米国Yahoo、マイクロソフト、Mixiなどの
IT企業やSNS企業と財務諸表を比較しながら、解説していきます。
私としては、Googleの事業スキームの特異さを語ってほしかったのですが、
決算書類の読み方の方に重点が置かれており、その解説の事例としてGoogleを使いますよ~
という感じで、正直、あんまり深みがなかったです。

しかも後半は、一般的な経済用語を解説しているだけで、
Googleのビジネス自体からも離れてしまい、残念でした。

やっぱり、Googleを語るなら、そのビジネスの特異性を語ってほしいですよねー。




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『グーグル・アマゾン化する社会』
- 2022/03/19(Sat) -
森健 『グーグル・アマゾン化する社会』(光文社新書)、読了。

Google社の話は、いつもワクワクできるので、
50円ワゴンにあったかなり古い本ですが買ってみました。

正直、「Blogとは・・・」みたいな説明から始まる時代の話なので、
かなり、まどろっこしい説明が繰り返されて、古さばかりが気になってしまいました。

あと、梅田望夫さんや佐々木俊尚さんの本のような、現場の熱さが伝わってくる文章ではないので
ワクワク感は正直感じられませんでした。

ただ、「Webの登場により、世界はフラット化しているはずなのに、結果的に一極集中が進んでいる」という
指摘は、GAFAの巨大さが当たり前になってしまった現在からすると、改めて、重要だなと思いました。
トップが総取りというか、その世界を征服してしまうような感じがあることについて
もう一度、そういう社会構造になってしまったんだという認識を持つのは大事だと思います。




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『Googleの哲学』
- 2018/09/25(Tue) -
牧野武文 『Googleの哲学』(だいわ文庫)、読了。

Googleの哲学、戦略、企業文化について解説した本。

Googleの経営陣や日本法人に直接取材をした内容ではなく、
Googleが公開している経営方針や1つ1つのサービスについて
ITジャーナリストという外部の視点から客観的に解説しています。

なので、当事者の燃えるような言葉は出てきませんが、
反対に、なぜそんなことをするのかという根源的な動機が
冷静な筆致で書かれていて、非常に分かりやすかったです。

Googleは、スマホ対決などもあって、
どうしてもAppleと比較して考えてしまいがちですが、
ジョブズという異才1人の力が大きな原動力となっている企業の対極で、
ブリン、ペイジ、シュミットという三頭体制で組織的に動いているGoogleは、
アメリカ発のIT巨大企業としては異色の組織運営方法で、
でも日本人には馴染みやすいのではないかなと思い、興味津々です。

特に、この企業は、エリック・シュミットという経営のプロを外部から呼ぶという
足りない能力はきちんと補い、適切なポジションと権限を与えるということをやっているので
経営に傲慢さを感じず、スマートな企業だと思います。

しかし、本作では、あえて経営者の特性には深く言及せず、
Googleの組織としての思想に絞って論を進めているので、
そこも上手い構成だなと思いました。
つまり、組織の顔を登場させなくても、組織に流れる哲学がきちんと語れるという
組織力の強さを証明していることになるからです。

また、Googleのオフィスは、その遊び心や環境の良さ、
そして勤務時間の20%は新しいことに取り組めるという20%ルールが有名ですが、
著者は、それは楽しいことでなく、厳しい仕事のプレッシャーの上でのことだと言います。
確かに、日常業務で20%もの時間を余計な他のことに取られるのは大変ですし、
遊び心を仕事にうまくいかせない人の評価は芳しいものにはならないでしょう。
世界中の知的エリートが集まっているこそ使いこなせる環境でありルールであると思います。

私が東京でサラリーマンをしていた時代、
ついにGoogleの方とは接点を持ちえなかったのですが、
どなたかと知り合いになれていたら、もっとGoogleの面白さを実感できただろうなと思います。


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『グーグルで必要なことは、みんなソニーが教えてくれた』
- 2017/04/18(Tue) -
辻野晃一郎 『グーグルで必要なことは、みんなソニーが教えてくれた』(新潮文庫)、読了。

この手のタイトルの本、やたらと出てますね(苦笑)。
元ネタはここまで遡る感じでしょうか?
『人生に必要な知恵はすべて幼稚園の砂場で学んだ』

さて、22年間務めたSONYを辞めて、
少し間を置いてから、Googleに入社した著者。日本法人社長まで登り詰めた方ですが、
本作ではSONY時代の話が大半で、Googleの話は入社した時の
カルチャーショックの内容を紹介する程度にとどまっています。
なので、Googleに関しては情報の目新しさは無いです。

出だし、SONYを辞めた顛末を描いているくだりは、
個人的な視野の狭い話ばかりで、「このまま最後までこれだったら日記だよ」
と不安に思ってしまいましたが、さすがにSONYで精力的に仕事をしていた
時代の話になれば、企業人のエピソードとして面白く読みました。

ただ、全般的に、SONYという企業文化にどのようなことを学んだかというよりも
大企業病に陥ったSONYにおいて自分はどういう努力をしたのかという
ある種の自慢話と、それでも最後は梯子を外されたという恨み節が覆っており
タイトルから感じるようなSONYの風土への感謝の気持ちというのが
どうも感じ取ることができませんでした。

反対に、帯にあるように、これは敗北の物語、
それも、著者個人のではなく、SONYの敗北の物語だと思いました。
本作を通じて、SONYという企業に魅力を感じることができませんでした。


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『グーグル10の黄金律』
- 2015/06/08(Mon) -
桑原晃弥 『グーグル10の黄金律』(PHP新書)、読了。

またまた寄り道(苦笑)。

というか、Appleの本って、結局スティーブ・ジョブズの本になってしまって、
なんだかイマイチ興味が持てないんですよねぇ・・・・・。

で、Googleなのですが、本作では、ラリー・ペイジやサーゲイ・ブリン、
そしてエリック・シュミットといった主要メンバーが発した言葉を材料に、
組織の10個の特徴をあげています。

この10個の特徴というのは、まぁ、良く知られているものから
容易に想像できるものまで、それほど斬新なものではないのですが、
やっぱり、創業者たちが語る言葉が面白くて、グイグイ引き込まれます。

世界を変える人たちというのは、なぜ、こんなにも上手くメッセージを伝えられるのでしょうか。

難しいことや複雑なことをダラダラと述べるのではなく、
シンプルな表現で、短いセンテンスの中に、本質をぎゅっと詰め込んであるところが、
どの言葉を凄いなあと、ただただ感心してしまいます。

誰かに語りかけるための言葉を持っているということの強さを
ひしひしと感じさせてくれる本でした。


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『Googleの正体』
- 2015/06/06(Sat) -
牧野武文 『Googleの正体』(マイコミ新書)、読了。

Appleのことを調べなきゃいけないのに、
どうにも私はGoogleの方が好きなんですよね~(苦笑)。
というわけで、寄り道読書です。

Googleがどうやって設けているのか、
というか、そもそも何をやっているのかを解説した本です。

スティーブ・ジョブズとは異なり、
もともとラリー・ペイジもサーゲイ・ブリンも、それほど公の場でチヤホヤされるイメージではないため、
本作のようにGoogleの事業そのものにスポットを当ててしまうと、
やや無味乾燥な嫌いがあるというか、逆に誰が何をしようとしているのか見えず不気味というか。

Googleは、個人の顔が見えないところが、組織の強みであり、
また社会から少し不安視される原因なのかなと感じました。

個人的には、やっぱり、これだけの企業を作った人々の
生の言葉が知りたいという強い欲求を感じてしまう本でした。


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