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『今こそ、韓国に謝ろう そして、「さらば」と言おう』
- 2023/02/07(Tue) -
百田尚樹 『今こそ、韓国に謝ろう そして、「さらば」と言おう』(飛鳥文庫)、読了。

ブラックユーモアで韓国批判をするという一冊。
まぁ、放送作家としての人を笑わせる(嗤わせる?)能力が発揮された本です。
かなり趣味が悪いですが、こういう皮肉も言いたくなってしまうような昨今の日韓関係です。
ちょうど今も、例の仏像盗難事件の高裁判決が出て、再び揉めてますしね。

内容は、冒頭から飛ばしています。
1910年に韓国を併合した後、日本内地と同じように
学校を建てて教育を施したり、道路や建物のインフラ整備をしたり、
農地解放をして小作人に土地の所有を認めたり、いろいろ日本政府は改革を進めましたが
それは日本人が朝鮮人の意向を聞かずに勝手に進めてしまいごめんなさい、という流れ。

皮肉の効いた文章ですが、これ、韓国ではどういう評価だったんでしょうかね?
韓国語版も出版されたと聞きましたが。
この皮肉を韓国人がどう感じたかということよりも、
きちんと皮肉として伝わってるのかしら?というところが気になります(苦笑)。

あとは、この本の信憑性がどこまであるのかは、
自分で調べてからじゃないと、怖くて会話のネタには使えないですよね。
下手したらヘイトスピーチと言われかねないですし。
そして、著者は、放言事件が後を絶たない人物ですし、
放言した後しれっと方向修正したり言うこと変えたりすることもある人物だと思ってるので。

日韓併合下での韓国統治はどんな様子だったのか、
専門家による冷静な本と併せて読まないとダメですね。

とりあえず、以前から、福沢諭吉の朝鮮半島評価については気になっているので、
そこは、いつか本で読んでみないとと思ってます。




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『永遠の0』
- 2022/07/12(Tue) -
百田尚樹 『永遠の0』(講談社文庫)、読了。

安倍元総理の事件が起きる前に読み始めて、
事件当日は何も手がつかなかったですが、翌日からは、
現実逃避的に本作の世界に逃げ込んでました。

事件当日、著者が、死亡の公式発表前に自身のSNSでフライング発表をしたみたいで
そういうところが、この人の人間性の面で信用できないところだと再認識。
確かに安倍元総理とは親しかったんでしょうけれど、奥様の気持ちを考えなさいよ!と怒り。
自身が日々「マスゴミ」と批判してるメディアと、やってること一緒ですよね。
まぁ、その後、周囲の人に相当怒られたようで、すぐに謝罪してたようなので、
まだ周りにそういう風に諫めてくれる人がいるのは救いですが、
この人の保守系の意見はチェックしつつも、これがあるので、ファンにはなれないところです。

そんなモヤモヤもある中で本作を読み進めていたのですが、
途中から、そんな現実世界のことは気にならなくなり、本作の世界に没入してました。
実の祖父だと思っていた「おじいちゃん」が、実は祖母の再婚相手で、
実の祖父は特攻で戦死していたことを知った孫の姉弟。
姉はフリーランスのジャーナリスト志向で、この実の祖父の最後を調べることで
何とかジャーナリストの世界への足掛かりを掴もうとし、プラプラしている弟に下調べを命じます。

小説としてのストーリー構成とかは、それほど練られた感じではなく、
祖父と同じ戦地に居た生き残りの同僚を、戦友会から教えてもらい、
1人1人インタビューに回るというものなので、
なんだかルポルタージュというか、インタビュー集を、小説風に仕立てたものを読んでいるような感じです。

最初は、その構成が、小説力の足りなさのように感じで不足感を覚えたのですが、
途中から、あぁ、これは実際に起きた戦争の悲惨さを伝えようとしているのだから、
下手に劇にしてしまうよりも、インタビュー集のような構成の方がリアリティがあるのかもな・・・と
思うようになりました。
実際に、過去に特攻隊を主人公にした小説にそこまで共感できませんでしたし

そもそも、特攻隊という存在は日本史の授業で学びましたが、
てっきり、相応の戦果をもたらし、米国軍からは恐れられてた存在なんだと思い込んでました。
ところが実際には、米国軍の艦隊に突っ込めた特攻機はごくわずかで、
その手前で撃ち落とされていたり、故障で墜落したりと、
全く目的を達せないままに亡くなった兵士も多かったとのこと。
米軍側の評価は明確には描かれていませんでしたが、開戦当初の零戦の攻撃を非常に恐れて
米軍内で交戦を禁じたというような零戦への評価は何度も書き込まれていたので
特攻隊については、そのカルト的精神回路はアメリカ人には恐怖だったでしょうが
対戦相手としてはそれほど恐れていなかったのではないかと感じました。

そして、その零戦の位置づけについても、あれは攻撃機ではなく、
味方の爆撃機を守るための守備的航空機だったということが理解でき、
戦争の実態について、自分は何も知らないんだなぁと反省しました。
いくつも登場してきた海戦の名前は概ね聞いたことがありましたが、
どういう経過で何が致命的な判断で結果どうなったのか、その詳細は
本作で改めて勉強した次第です。
今の日本が、ここまで繫栄し、日常生活は平和に暮らせているという事実は、
この戦争を乗り越えた当時の一般庶民の日本人の努力があったおかげだと思うので
改めて、戦争をきちんと理解する努力を続けないといけないですね。

さて、この祖父に当たる宮部久蔵ですが、特定のモデルがいたわけではなく、
何人かのエピソードを継ぎ合わせて著者が創作した人物のようで、
最後まで読んでみると、あまりに出来過ぎな展開なので、
著者のテレビ屋的演出感覚が全面に出ちゃっているような印象でした。
ただ、そういう、フィクションを強く感じさせるエンディングでなければ、
それまでの1人1人の戦友が語った戦地でのエピソードに重みがありすぎて
読み終わった後に消化しきれなかったような気がします。
なので、マンガ的な締め方が正解なのかなと思いました。

本作に対しては、戦争賛美だというような批判の声もあるようですが、
どう読んだらそんな感想になるんだ!?と疑問です。
日本帝国海軍や陸軍の無謀な作戦を批判し、兵隊の本音を描き、
極限の状態においても兵隊同士は助け合おうとする人間愛の美しさを描き、
戦争賛美どころか、無意味な戦争を批判する作品だと思いました。
著者自身の普段の言動には、やや好戦的に感じる放言もあるので
そこに対する批判はあってもおかしくないと思いますが、
本作に限って言えば、それは的外れではないかなと思います。
まぁ、著者と作品をごっちゃにして批判してるだけなのかもしれませんが。

戦争のことを真面目に考えるなら、そういう表層的な批判ではなく
もっと内容に踏み込んだ議論をしてほしいものです。




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『輝く夜』
- 2022/01/26(Wed) -
百田尚樹 『輝く夜』(講談社文庫)、読了。

薄い短編集だったので、手軽に読めるかなと思い手に取りました。

感想は、正直、うーん・・・・・・ベタ過ぎない??

5編ともクリスマスの出来事で、失職したり振られたりした不幸な女性が主人公。
辛い目に遭いながら、自分自身は健気に生きようとすることで
神様から大きな幸せを与えてもらえるというストーリー。

展開がベタだし、演出もオーソドックスだし・・・・というので、
百田作品は振れ幅が大きいよなぁ・・・・・と思いながら読んでいて気づいたのは、
私は、百田氏が描く女性が苦手なのかなということ。

女性の言動にリアリティを感じにくくて、こんな人いないよ・・・・と思ってしまいます。
「不幸に直面しても健気に生きる女性」というキャラを、男性が理想化して描くと
こんな感じになるのかしら?
女性に現実感を覚えないから、余計に展開や演出のベタさが浮き上がってしまうのかと。

読み終わってからAmazonのレビューを見たら、
平均で4以上という超高評価になっており、
自分の感覚とは全然違ったので、ちょっと驚きましたが、
こういうピュアな物語を求める場合もあるんだなと、自分のすれっからし具合を反省。




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『カエルの楽園2020』
- 2021/04/08(Thu) -
百田尚樹 『カエルの楽園2020』(新潮文庫)、読了。

『カエルの楽園』が面白かったので、続けざまに続編をば。

コロナ禍での最初の自粛要請が出た2020年5月に、
家に閉じ込められている人々の慰みに・・・・ということでネットに掲載されたという本作。
ネットでは無料で読めたのに、「形に残すために出版を!」との声が多かったようで
本になったようです。

私自身、著者が本作をネットで公開していると言っていた当時から本作のことは知っていたのですが
『カエルの楽園』の方をまだ読んでいないしな・・・・・ということでネットでは読みませんでした。
あえて本の形で順番に読書。

というわけで本作ですが、前作と同様に日本における政治構造の歪さを寓話で嗤っていますが、
前作とはパラレルワールドという設定で、今回は「ウシガエル病」が蔓延する世界をテーマに
物語が展開していきます。

その中で、あえて、同じ人物を登場させながら、発言や見解が前作とは異なっているというところで
政治の一貫性のなさを嗤える構造になっているのは、パラレルワールドという設定を
上手く活かしているなと思いました。
こういう、物語の構造や設定のうまさは、流石ですね。

で、「ウシガエル病」に右往左往するツチガエルの国において、
著者を投影したハンドレッドは、最初に「ウシガエルを国に入れるな!」と主張し、
入国禁止措置を取らなかったために国内に病気が広がってからは一転「経済を止めるな!」と主張します。
昨年5月の時点で、ここまで割り切った主張を繰り広げるのは、
それが正しかったかどうかは別として、凄い勇気だなと思います。
ネットで公開するだけでなく、本として出版し、物理的な作品の形として残すというのも、
後から情勢が変われば大きく叩かれるリスクがあるのに、そうとうな自信と勇気でもって作品を
世に問うているんだなという姿勢には感心しました。

一方で、年明けごろに、百田 vs 上念 がネット上で話題になっていた時に、
「エコノミンは上念氏を揶揄している」という書き込みを見て、
「いくらなんでも書籍でそんな露骨に個人が特定される形で書くのかな?」と疑問に思ってましたが、
実際に読んでみたら、こりゃ、上念氏のことだわ(爆)。

結局、1年近くたったけど、百田氏の言うことが正しかったのか、
上念氏の言うことが正しかったのか、決着はつきませんわね。
どちらの提言とも違う道を日本政府は選択したのだから。

再び、大阪周辺で変異株による感染拡大がニュースになっていますが、
私の住む県でもまた感染者が増えてきており、その増えるスピードが
これまでの波の高まり具合よりも大きい気がして、怖いですね。

まぁ、でも、怖い怖い言ってても仕方ないので、仕事の用事を中心に
必要あるところには出歩いていますが・・・・。

私は、個人的には、無観客でも選手の出場辞退が一定数出ても、
東京オリンピックはやった方が良いのではないかと思っている口ですが、
うーん、かなり逆風になってきてますね。
池江選手の涙のカムバックでちょっと良い風が吹いたのに、残念。




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『カエルの楽園』
- 2021/04/07(Wed) -
百田尚樹 『カエルの楽園』(新潮文庫)、読了。

前々から読みたかった本作、ブックオフで続編とセットで見つけたので即買い&即読み。

いやー、一気読みでした。

憲法9条で戦争は回避できる!と信じ込もうとする日本人と、
隣の大国・中国、日本周辺の情勢を遠くから監視している米国などを
カエルの国の寓話で表現しています。

寓話化することで、問題の本質をものすごくシンプルに描いています。
この削ぎ落し方が見事です。
全く無駄なく、今の日本の憲法9条をめぐる問題点を抉り出しています。

カエルの国の「三戒」をめぐる混乱に的を絞って、
無理にほかの要素を詰め込まなかったのが凄いなと。
百田さんなら、いろいろ言いたいことはあったはずなのに、
他はすべて抑え込んで、「三戒」だけに絞る決断が凄いなと。

こうやってシンプルに日本の状況を描いてもらって、
私の中で一番の疑問だったのは、「デイブレイクって何でこんなことをしてるのかな?」という動機の部分。

たとえば、高齢の元老たちが「三戒」にしがみついたのは保身と思考停止だと思いますし、
ハンニバル三兄弟は能力を持っているのに行使できないのはルールに従うという判断でしょうし、
スチームボートがカエルの国を去ったのは居てもメリットがないと判断したからだと思います。

みんな、それぞれの立場があるので、その判断が、仮におかしなものだったとしても
理解はできるという感じです。
でも、デイブレイクだけは、なんで毎朝毎夕、カエルたちの危機感を鈍らせるような情報を流し、
はたまた危機感を訴えるカエルの口を封じようと、他のカエルたちを扇動しようとするのか、
その目的が分かりませんでした。

決して、百田氏の寓話化がうまくいっていないという批判ではなく、
そもそものモデルとなっている新聞社の目的が
私には理解できないんだということが、よく分かったということです。

私は、世の中の構造とか仕組みとかを知ることが大好きで、
人間社会の仕組み、経済の仕組み、自然の仕組みなど、いろんな本を読んだり
講義を聞いたり、動画を見たり、ということを重ねてきましたが
この新聞社が社会の中で果たそうとしている役割、その仕組みが理解できていません。

うーん、もっと読書を続ければ、いつか理解できるのでしょうか。
それとも、永遠の謎となってしまうのでしょうか。
最近は、動画でいろいろ保守派がこの新聞について発言するようになっているので
読んだり聞いたりする機会は格段に増えましたが、理解の糸口は見つからないままです。




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『雑談力』
- 2020/05/31(Sun) -
百田尚樹 『雑談力』(PHP新書)、読了。

百田氏が語る「面白い話をする秘訣」。
Amazonのレビューを見ると、「雑談集でありテクニックを語った本ではない」と批判が目立ちましたが
私は逆に、雑談の事例が数多く載っているからこそ、紹介されているいくつかのテクニックが
具体的にどのような効果があるのか分かりやすいと感じました。

例えば、話の起承転結のつくり方。
そして、時系列で話すのではなく、話の幹を見極め、そこに効果的な枝葉を付ける方法。
具体的な雑談事例が乗っていて、しかもその内容が面白いので、ぐいぐい読めました。
ハウツー本ですが、半分はショートショートを読んでいるような気分に浸れます。

トピックの選び方も重要だなと痛感します。
黒人リーグの話とか、初めて聞いて、こんな世界があったのか!と一つ賢くなれました。
アームストロングとガガーリンの地球帰還後のコメントは知っている話でも、
それに対する百田さんの批評を読んで、あぁ、なるほどなか、そういう視点もあるのねと
これまた興味深く読みました。

ネット番組の『虎ノ門ニュース』では、百田さんの2時間独演会みたいな時もありますが、
それでも退屈せずに聞けるというのは流石の話術ですよね。
個人的には、暴言に近い毒舌は控えていただきたいのですが(苦笑)。

放送作家ならではの、一瞬で聞き手の関心を捉えるテクニックが具体的に披露されていて
勉強になりました。

あと、最終章の、靖国問題とか従軍慰安婦問題とかの話は、
このテーマの重要性も、百田さんが主張している内容も分かっていますが、
さすがにこの本にくっつけるのは無理があるだろうと思ってしまいました。




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『全国アホ・バカ分布考』
- 2019/08/20(Tue) -
松本修 『全国アホ・バカ分布考』(新潮文庫)、読了。

ブックオフで見つけて、そのタイトルに惹かれたものの、
結構分厚い本で、ちょっと購入を躊躇いました。
しかし、裏表紙を見ると『探偵!ナイトスクープ』の企画とのことで、
それなら面白く読めるだろうと思って買ってみました。

冒頭、そもそも番組の立ち上げの経緯から始まり、
肝心の「アホとバカの境界はどこ?」という質問に対するロケの様子も
意外とあっさりと綴られていきます。

「え!?こんなレベルの調査で、どうやったらこのボリュームの本になるの?」
と懐疑的になってしまいましたが、この第1回目のアホ・バカ調査ロケの最中に、
名古屋で「タワケ」という言葉が登場してきたという変化球には興味を覚えました。
さらに、九州ではバカというという話がスタジオで登場。
西のアホと東のバカという簡単な区分ではないことも分かり、
この問題にどうやって番組が挑戦していくのか、読み進めてみました。

まず、人気番組ということで、番組を見た全国各地の出身者が、
自分の生まれた地域での「アホ」「バカ」に当たる言葉を手紙で情報提供してきます。
このお手紙が、皆さん郷土愛に溢れてて良かったです。
視聴者参加型番組なんだということも良く分かりました。

そして、これらの情報から番組の構成会議を開いたところ、
ディレクターから、「蝸牛考や!」と、柳田国男の方言周圏論が飛び出してきます。
そう、昔のテレビマンって、インテリが多いんですよね。
旧帝大卒や早慶卒とか。
著者も京大法学部出身のようですし。
そういう知性の土台がある人たちが作るバラエティって、やっぱり奥行きがあるというか
土台がしっかりしているので、くだらないことやってても、本質の部分では興味深いですよね。

今回の、「アホ・バカ」分布調査も、著者のインテリ熱に火がついて、
調査に没頭した感じが伝わってきて、番組を超えて、すごい熱意だなと圧倒されました。
全国の教育委員会宛にアンケートを送るという調査が基本になっていますが、
その間に、方言に関する様々な専門書を読んで、自分なりの仮説を立てたり、
方言業界で定説とされている考え方に疑問をもったり、素晴らしい批判能力だと思います。

書面郵送による調査と、番組視聴者からの自主的な情報提供を軸に
「アホ・バカ」分布図を作成していきますが、SNSが発達した現在、同じ取り組みをするなら
アプローチ方法が大きく変わってきそうで、そういう想像をするのも面白かったです。
Twitterでつぶやかれているワードを拾ってきて、ビッグデータとして処理したり。
ただ、Twitterだと、年齢の偏りが出ちゃうかな。
あと、口語とTwitterの書き言葉は、また違いそうですね。

あとがきで、「アホ」「バカ」という単語だけでなく、
アクセントも方言周圏論が適用できると仮説をのべています。
平安時代をイメージするとき、たおやかな京言葉でしゃべっているように思ってしまいますが、
実は東京弁みたいなアクセントだったという可能性もあるんですかね?
ここは感覚的に腑に落ちない部分がありました。

本作は、ひとつの方言研究の本として、非常に魅力的なものでしたが、
一方で、番組の方は、バラエティとして面白く味付けして完成しているでしょうから、
そちらも見てみたいなと思いました。




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『出光佐三語録』
- 2019/02/20(Wed) -
木本正次 『出光佐三語録』(PHP文庫)、読了。

出光興産の創業者である出光佐三氏の著作に依った語録集。

もともと出光佐三という人物は、百田尚樹氏の著作を読むまで
認識したことがなかったので、ホントに最近認識しました・・・・という程度です。

本作では、出光佐三氏の著作を踏まえながら、
彼がどのようなことを考え、事業を拡げえきたかが分かるようになっています。

ただ、時系列での理解のしやすさで言うと、百田尚樹本が分かりやすいかなと。
本作は出井佐三氏の直接の言葉に当たっているという点で真実に近いですが、
読みやすさでは百田版かなと。

ただ、百田版から先に読んだ者としては、
どこまで本当の話だたのかな?という疑問があったので、
本作できれいになったという感じですかね。

本作の解説は百田尚樹氏がやられているので、
相互補完になる関係の作品なのかな?と思います。




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『風の中のマリア』
- 2018/01/19(Fri) -
百田尚樹 『風の中のマリア』(講談社文庫)、読了。

オオスズメバチの世界を描いた本。

私は、オオスズメバチを擬人化することで
人間社会の縮図のようなものを描いた作品なのかと勝手に思ってましたが、
そうではなく、本当にオオスズメバチの世界を緻密に描いたものでした(苦笑)。

最初から、生物学として楽しめる本ですよ~、という売りが頭に入っていれば
もっと楽しめたかもしれませんが、余計なものを期待していたために
肩透かし感がありました。

残念。

でも、非常に細かく下調べをして作品を書く人なんだなということは
良く分かりました。

次の読書に期待!


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『幸福な生活』
- 2017/11/02(Thu) -
百田尚樹 『幸福な生活』(祥伝社文庫)、読了。

時々、本読みさんのBlogで見かける本なので読んでみました。

百田氏の作品に抱いていた「重厚」というイメージとは打って変わって、
皮肉のこもったショートショート集でした。

個人的にはイマイチ。
オチの落差を激しくしようとしてなのか、
それまでの話のテンポが軽すぎというか、悪乗りしすぎというか。

私としては、オチの1行前まではひたひたと日常が進行し、
最後の1行ですとんと落とすタイプの落差の方が好みです。

ちょっと下ネタの色が濃いのも
苦手な要素の1つだったでしょうかね。

しっかりとした長編を今度は読んでみたいと思います。


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