『家計からみる日本経済』
- 2017/05/28(Sun) -
橘木俊詔 『家計からみる日本経済』(岩波新書)、通読。

オーソドックスな分析なので、頭の整理にはなりましたが、
特に面白いと感じる部分はなく・・・・・。

冒頭、著者のスタンスとして、
「日本経済に関しては経済成長を第一目的とする必要はない」
と書かれており、そこに共感できなかったので、
その後にどんな分析がこようと、心の距離は開いたままでした。

医療の進歩と社会福祉の充実でどんどん高齢者は増えていくのに
経済成長がなければ、今ある財を食いつぶして終わりになってしまうと感じます。
少子化で良いというのでしょうか。
それとも若者は貧しくても良いというのでしょうか。

少なくとも、今の日本が置かれている経済の仕組み、そして年齢別人口の偏りにおいては、
経済成長なくして明るい未来はないと思います。

高齢者でも生き生きと働ける社会、
若者には多様な働き方が選択できる社会が、
これからの日本で必要な姿ではないでしょうか。

また、本作では女性の働き方についても指摘していますが、
「戦前戦後は多くの女性が働いており、専業主婦が女性の夢だった」というのは
その通りだと思います。

戦争下の貧しさという特殊な状況を除いたとしても、
一次産業従事者が多かったので、当然、女性も重要な労働力だったでしょうし、
商売をやっている家庭でも、女性は一緒に働いていたものと思います。
結局、高度成長期に、サラリーマン家庭が増えたために女性が家にこもるようになっただけで、
女性は昔から就業の自由を奪われていた・・・・というのは誤った見方、
現在から過去を眺めたときの想像力の貧困による誤解ではないかと思います。

現在は、共働き家庭も増えてきましたが、
夫婦ともにサラリーマンというモデルケースばかりが考慮されているような気がします。
一次産業従事者だったり、零細企業や個人事業主のような家庭の夫婦の姿も
もっと考慮に入れた政策協議があると良いのになと感じました。
本作の感想からは、だいぶ、離れていってしまいましたが(苦笑)。


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『ライフサイクルの経済学』
- 2013/06/02(Sun) -
橘木俊詔 『ライフサイクルの経済学』(ちくま新書)、読了。

図らずも経済学関係の本が重なってしまいましたが、
こちらは、人生のシーンに合わせて、経済学的な観点で考察しようというもの。
身近なテーマなので、とっつきやすかったです。

それほど新鮮な考察は読み取れませんでしたが(苦笑)、
でも、15年以上前の著作なので仕方がないですね。

経済学的な解説だけでなく、様々なアンケートの結果にも触れているので
そこそこ読んでいて面白かったです。


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『格差社会』
- 2012/07/04(Wed) -
橘木俊詔 『格差社会』(岩波新書)、通読。

『デフレの正体』と一緒に買って来たのですが、
なんだかアタリとハズレという感じになってしまいました。

本作がハズレ(苦笑)。

なんだか、主張に力強さを感じないんですよねー。
その理由は、数字の見せ方が下手だから。
下手と言って語弊があるなら、意思が伝わりにくい見せ方をしているから。

そもそも経済の統計数字については、
含まれていないものがあったり、タイトルと試算にギャップがあったり、
イメージ先行であったりと(いうことを『デフレの正体』で学んだのですが)、
どういうロジックで出された数字で、それは何を表すのかをまず示した上で、
そこから何が読み取れるのかを主張すべきだと思うんですよね。
その前段の準備を疎かにしている印象を受けました。

内容も、一般的な格差についての考察であり、
あまり新鮮味を感じませんでした。
ま、オーソドックスな格差分析ということなのかもしれませんが。


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