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『哲学』
- 2022/03/15(Tue) -
島田紳助、松本人志 『哲学』(幻冬舎文庫)、読了。

ヒット本が50円だったので買ってみました。

この二人が番組をしていた当時、ものすごく人気だったのは知っていましたが、
ほとんど放送を見たことはありませんでした。
というか、実はダウンタウンの番組って、あんまりちゃんと見たことがありません。
それこそ、ウンナンさんがゲスト出演するときぐらいかなぁ。
浜ちゃんの格付けチェックは、正月に親戚が集まると見たがる人が居るので
一緒に見たことがある・・・・そんなぐらいです。

別に嫌いなわけではないのですし、見たら面白いと思うのですが、
私自身にテレビをつけっ放しにしておく習慣がないので、見ようと思う番組しか見ないんですよね。
2018年の1年間に、自分の住む部屋でリアルタイムで見たテレビ番組って、
米朝首脳会談の対面から握手までのシーンの10分ぐらいだけでした(苦笑)。
あ、実家では親がテレビを見るので、一緒に見てますが。

そんなわけで、この本で言われているような「ダウンタウンが時代を変えた」という意味が
実感をもって理解できないところがありました。
面白いのは知ってますし、いまもレギュラーをたくさん持っていることも、
特に本作が出た頃の世間的に神格化された感じも覚えています。

私は、いわゆるウンナン派なわけですが、小学生の頃に初めて『誰やら』を見たときに、
生放送で、客を入れたスタジオのお茶の間セットで、コーナーVTRをみんなで見るという構成や
各コーナーの企画内容の新しさに、「なんなんだ、この番組は!このコンビは!!」と
それこそ衝撃を受けて、毎週ビデオに録画するようになりました。
ウンナンさんの企画力の斬新さと作り込んだ笑いが好きになりました。

そして半年後に『やるやら』となったとき、その直前の枠で放送していた
『やっぱり猫が好き』にも、「なんだこのコメディドラマ!」と衝撃を受け、この2つの番組を
毎週楽しみに、それこそ放送時間の1時間前からドキドキしながら待ってました。
これらの番組の方向性を思うと、やっぱりダウンタウンの笑いとは嗜好が違うから
私にはあんまりピンとこなかったのでしょうね。

あとは、ダウンタウンの漫才のネタを見たことがないというのも理由の一つかも。
今回の読書の合間に、Youtubeで何本か見てみましたが、別格さは正直分かりませんでした。
ま、毎年M1で騒がれたネタをYoutubeで見ても、面白いとは思いながら、
世間が騒ぐほど評価する凄さがあんまり分かってないので、私自身の笑いの理解度の問題だと思います。

そんな状態で本作を読んだのですが、「ここまで自信満々に自分の哲学を語ってしまうのかー」と
そこにびっくりしました。
なんとなく、松ちゃんって、自身の笑いの哲学を真正面から語るようなイメージがなかったので。

自分の芸に自信があることと、自分の芸の凄さを自分で語ることは違うと思うんですよね。
私の松ちゃんのイメージは、前者はバリバリ表に出すけど、後者は隠す人かなと思ってました。

紳助さんが自分の笑いの哲学を語ってても、あんまり違和感は覚えませんでした。
それはたぶん、私が紳助さんを芸人として認識した時点で、すでにコンビを解散してて
司会業がメインとなっていたので、芸人というよりもプロデューサー的立場の人に
位置づけているからだと思います。
だから、紳助さんに関しては、むしろ芸について語ることが、本業のようなイメージです。
M1を作った人という知識も、それを後押ししているように思います。

というわけで、本作の感想としては、紳助さんの部分は面白かったけど、
松ちゃんの部分は素直に読めませんでした。
今なら、松ちゃんも番組内で後輩たちにたくさん芸をさせるプロデューサー的な立場も
見せるようになってきたように思うので(テレビ見てないから勝手なイメージですけど)、
今の時点で笑いの哲学を語ってくれたら、もっと素直に読めるかもしれません。

でも、私の中では、まだまだダウンタウンは自分が舞台の真ん中に立ってる芸人のような
イメージなんですよねー。解散してないからかな。コンビでの番組がたくさんあるからかな。
それを思うと、まだ素直には読めないかな。




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『天下の廻りモノ オカネの正体』
- 2016/10/21(Fri) -
島田紳助 『天下の廻りモノ オカネの正体』(幻冬舎文庫)、読了。

これは期待外れでした。

紳助さんらしい物言いを期待していたのに、
オーソドックスな運用指南書の枠に収まってしまっており、
新鮮味に欠けました。

著者の名前を隠してしまったら、
何の特徴もない本のような気がします。


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『ご飯を大盛りにするオバチャンの店は必ず繁盛する』
- 2012/11/11(Sun) -
島田紳助 『ご飯を大盛りにするオバチャンの店は必ず繁盛する』(幻冬舎新書)、読了。

以前、東国原さんとの対談で興味を持ち、
著者のヒット本を読んでみました。

アイデアマンというか、気づきを具体的なビジネスの形にする思考力が
際立って高いんだなという印象を持ちました。
アンテナが高いのと、気づきを気づきで終わらせない執着心。
これが、著者のビジネスパワーの根源だと感じました。

ただ、本の内容としては、あまり体系だったものではありませんでした。
もうちょっと、著者ならではのビジネス思想というものを
知ることができるかと期待したのですが・・・。

あと、タイトルについては、
島田紳助という芸能界の実力者をもってしても、
出版元の安易なタイトル付けに抵抗しないのか・・・と、そこは残念に思いました。


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『ニッポンを繁盛させる方法』
- 2012/06/23(Sat) -
島田紳助、東国原英夫 『ニッポンを繁盛させる方法』(角川ONEテーマ21)、読了。

「今になってこの組み合わせの本を読むか!?」
と呆れられそうですが、100円で売ってたので、買ってみました(笑)。

最初、紳助さんの関西弁が読みづらかったです。
これは、当人の問題や関西弁の問題ではなく、文字起こしした人の日本語センスの問題だと思われ。
だって、田辺センセ有吉センセの書く関西弁は読みやすいですもの。

それと、東国原さんが非常に敬語を多用するので、
対談として2人が対等に並んでいない印象を受けて、ここも読みづらいというか、
対談が成り立つだけの平等さが確保できていたのか疑問を持ってしまいます。
ま、東国原氏は、他の政治家と違って、下からモノを言っているような印象を与える
言語センスを持っている人なので、相手が紳助さんでなくてもこういう感じかもしれませんが。
ここも、対談として起こすときに、もうちょっと工夫したほうが良かったのではないかと思われ。

ということで、対談の体裁のところで、編集側にいろいろ文句を付けたくなりましたが、
対談の内容自体は面白く読めました。

特に、島田紳助という人の、アイデア力とアイデアの良し悪しを判断する軸が面白かったです。

世の中の様々な出来事や事実を、
「俺ならこういう風に利用する」「俺ならこういう風に味付けできる」という観点で
常に考えているんでしょうね。
全ての物事について、他人事ではなく、自分の目線で捉えているように感じました。

悪く言えば自分中心で、金儲け主義なのかもしれませんが、
こういうアイデアマンがどんどん出てこないと、景気は良くならないでしょうねぇ。
どんなところにでも、チャンスを見つけるというガツガツさがないと、
日本は何も変わらないと思います。

また、アイデアに対する判断の軸が、常に、アイデアの相手先の目線だということも
この人の経営センスの一面だと思いました。
東国原さんの「地元の祭りにマンゴーを絡めて祭りを盛り上げる」というアイデアに対し
「せっかくの地元の祭りが単なるマンゴーのキャンペーンに見えてしまうからダメ」と言ったり、
地鶏掴みゲーム的なアイデアに対して、
「地鶏を乱暴に扱う客が出るとテレビニュース映像に不向き、動物愛護団体も出てくる」
なんて観点でダメだしします。

盛り上がるか、利益が出るか、地元にプラスになるかという主催者側の目線ではなく、
アイデアの相手であるお客さんが、どんな印象を持つのかという目線で、
様々な角度から瞬時に判断する能力がすごいと思いました。

もう、今になっては、暴力団の印象しかなくなっていますから(苦笑)、
あまりこの人を褒めると「お前はコンプライアンス軽視か!」と私が怒られそうですが、
反社会的勢力との関係でアイデア力を活かしてはダメよ・・・というものなのであって、
彼のアイデア力自体までをも否定することは無いと思っています。

あと、コンプライアンス、コンプライアンスってみんな言いますが・・・・
ま、反社絡みは総じてNGだと思いますが(社会正義云々もあるけど、取引相手としてリスクでか過ぎ)
一般的にコンプライアンスは経営戦略とのバランスの中で判断するものだと思っているので、
何でもかんでもコンプライアンス完全遵守!というのも
それで会社の儲けが全く出ないのでは、本末転倒だろうと感じてます。

と、まあ、いろいろ話が拡散してしまいましたが、
紳助さんの本は、ちょっと他にも読んでみたいなぁと感じました。
東国原さんについては、政治の勉強はしているのかもしれませんが、
残念ながら、アイデアマンとしては、あまり魅力を感じませんでした。


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