『伝統の創造力』
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- 2016/02/11(Thu) -
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辻井喬 『伝統の創造力』(岩波新書)、通読。
骨太の文化論でした。 私は、どうしても著者の本を読むときに、 経営者としての姿を頭に浮かべてしまうので、 いつも、辻井喬氏の活動とのギャップにたじろいでしまい、 冒頭がすんなり頭に入ってきません。 本作は、しかも内容がかなり高尚だったので、 目で追うだけになってしまいました。 もう一度、姿勢を正して、心を落ち着けて読まねばいけませんね。
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『一橋ビジネスレビュー63巻1号』
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- 2015/07/18(Sat) -
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『一橋ビジネスレビュー63巻1号』
随分前に届いていたのですが、 特集が「アフリカ」ということで、手が伸びずに居ました。 特集の冒頭にも書かれているように、「遠い」感じがして、私の日常生活と結びつきません。 ただ、「アフリカを舞台に中国との外交競争が繰り広げられている」という言及に触れ、 「そうだった!」と興味が湧いてきました。 以前は、外交とは、当事者同士で行うもの、 もしくは利害関係の強い者が介在するものと思っていたのですが、 遠い国々との関係構築が大きな意味を持つというのは、 「議席」とか「投票」とかが権利行使の手段として有力になってきているからなんでしょうね。 国際舞台で力を持つ権利行使手段が別の方法に変わっていけば、 また外交のあり方も変わっていくのだと思います。 とまぁ、政治の世界については関心が持てましたが、 経済活動の対象としては、まだ私の頭の想像力では付いていけませんでした。 それ以外の記事としては、先日、須田社長の本を読んだばかりだったので、 エニグモのビジネス・ケース分析が、その後のエニグモを、苦境も含めて書かれていて面白かったです。 また、無印良品の誕生を書いた文章は、 私の勤め先の大取引先様の歴史を学ぶのに便利なまとめとなっており、ありがたかったです。 また、堤清二という特異な経営者のこだわりが垣間見えて、興味深かったです。
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『ポスト消費社会のゆくえ』
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- 2013/07/27(Sat) -
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辻井喬、上野千鶴子 『ポスト消費社会のゆくえ』(文春新書)、読了。
なんという組み合わせ!と驚いて買ってしまいました。 私にとっては、「勤め先の大取引先の親会社を率いてきた実業家 vs フェミニスト」 という認識ですから(笑)。 堤清二という人物は、まぁ、変わった経営者ですから、 学者先生と対談をしても何の不思議も感じないのですが、 しかし、やはり、上野千鶴子となると、やっぱり違和感(苦笑)。 でも、本作の冒頭で、セゾングループの社史の編纂に上野女史がかかわったと知り、 堤清二という経営者は、筋金入りの変わり者だと再認識しました。 でもって本題の部分ですが、こちらは正直イマイチでした・・・・。 作家・辻井喬としてではなく、経営者・堤清二を期待してしまったので もともと本対談の趣旨とズレたニーズを持って読み始めたところが間違いなのですが。 上野千鶴子がズバッと斬り込んできたときに、 意外とあっさり自説を変えるというか、認識を改める姿勢が目に付きます。 のらりくらり感が激しいと言いますか・・・・。 実業家としての腹黒さなのか、イイトコのお坊ちゃんとしての余裕なのか、 長年生きてきた人の大らかさなのか、作家としての言葉遊びなのか、 それとも辻井喬個人のキャラなのか。 もっと自分の経営哲学を振りかざしてほしいと思ってしまいました。 思想家・辻井喬として本作を読んだ人は、 きっと面白かったのではないかと思います。
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