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『不安の力』
- 2023/12/23(Sat) -
五木寛之 『不安の力』(集英社文庫)、読了。

五木作品は、小説は結構アグレッシブな印象を与えるのに、
エッセイは「無理をしなくていいよ」と優しく語り掛けるようなものが多く、
たぶん読者層も違っているんだろうな・・・・と思いつつ読んでます。

本作は、「みんな不安を抱えているものだから、自分だけが不安に陥っていると悲しまなくていいよ」
というテーマの本で、気持ちが落ち込んだり傷ついたりしている人には大きな癒しを
与えてくれるんじゃないかなと思います。

「仕事への不安」「孤独への不安」「老いへの不安」「災害への不安」「戦争への不安」、いろんな不安が
自分たちの周りにはぼんやりとした形で存在していると思います。
そんな曖昧なものをやたらと怖がっても仕方がないので、それは所与のものとして受け入れて
うまく共存していきましょう、という話だと思います。

私自身、具体的な形をもって目の前に現れてきた不安は「リスク事象」と判断して、
どうにか小さくするか、回避するか、乗り越えるか、といった方法を検討し、
なるべく早く動くようにはしています。
しかし、曖昧な形の不安は、考えても仕方がないと割り切って、ある種、放置というか静観というか
静かに観察しているような状態に置いておくことが多いので、私自身の精神状態は
そんなに上下することなく安定した状態を保てていて、満足しています。

特に具体的な不安事象がないのに、なんとなく不安を感じている人にとっては、
本作のような優しい言葉で「大丈夫だよ」と語り掛けてもらえると、
心がだいぶ落ち着くのではないかと思います。
正直、そんな曖昧な不安に心配をし続けても心が沈むだけで無意味だと思うので。
漠然とした不安をスルー出来るスキルを身に着けられると、世の中だいぶ楽になると思います。

一方で、どれかの不安が突出して大きくなったり、何か具体的な出来事をきっかけに複数の不安が
押し寄せてくるような事態に陥っている人には、本作のような甘~い言葉は、
不安の解決を先延ばしにするだけなので危険なように思います。
不安とは何か?なんて考える前に、具体的な目の前の「問題を解決する」ことに注力した方が
良いかなと思います。

というわけで、前半の、私たちの周りにどんな不安があるのかという話や、
そんなに真正面から受け止めなくても良いんだよというような話は共感をもって読めました。

しかし、途中から、「私は手書きで原稿を書く。編集者はデータ原稿に移行することを暗に進めてくるが
パソコンなんて使いたくない。私でも無理なく操作できるパソコンが出てきたら考えてやらんでもない」
という主張とかが出てくるに及んでは、「そりゃないべー」と思ってしまいました。

趣味で文章書いている人なら、思う存分好きな方法で書けばよいと思います。
しかし、仕事で文章を書いているなら、編集者という仕事相手がいるわけですから、
彼/彼女の仕事のしやすさも一定考慮してあげるべきではないでしょうか。

「パソコンで試しに原稿を書いてみたけど、なかなか操作が身に着かなくて却って時間がかかるから
編集者を待たせることになって悪いから当面手書き原稿で」とか、「パソコンで書いてみたけど
操作に気が散って文章の内容が浅いものになってしまっている気がするから手書きに戻したい」とか
そういう言い分なら、まだ分かりますよ。
でも、「パソコン時代に置いていかれる不安なんて感じなくてよい、パソコンの性能がまだ私には
追い付いていないんだから」という言い分は、正直、「老害」と感じてしまいました。

この辺りは、大作家様のオレ様感なのか、高齢者の「若者は老いている者を敬え」感なのか
わからないですけれど、文章で堂々とこういうことを書いてしまう感覚は、苦手だなぁ・・・・と
思ってしまいました。




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『折れない言葉』
- 2022/09/12(Mon) -
五木寛之 『折れない言葉』(毎日新聞出版)、読了。

『サンデー毎日』での連載をまとめたという一冊。
著者が日々の生活を暮らす中で、思いを馳せた名言やことわざについて紹介したものです。

見開き2ページでサラッと解説しているので読みやすいです。

そして、この手の本では、感銘を受けた言葉や座右の銘的な言葉を紹介することが多いですが、
本作では、「自分はそうは思っていない」というような、紹介した言葉が意味するものとは別の人生観を
示したりして、一筋縄ではいかないところが結構面白かったです。

でも、真正面から否定するのではなく、「そういう言葉に共感を覚える人もいるかとは思うが、
私は別の視点でこう考えている」と、優しい心持ちで別の視点を示しており、
紙面が窮屈な割にはいろんな視点が見られて興味深かったです。

やや古典の言葉やことわざが多いように思え、
もう少し今の時代の言葉や、もしくは著者が実際に会って会話したときの言葉など
「今らしさ」「著者ならでは」が欲しかったです。




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『捨てない生きかた』
- 2022/07/26(Tue) -
五木寛之 『捨てない生きかた』(マガジンハウス新書)、通読。

いただきものの本。

五木寛之氏というと、私が大学生だったころに『大河の一滴』がヒットし、
そこで初めて存在を認識ました。
ヒット本なので、まもなくブックオフで100円で売られるようになり、
試しに読んでみましたが、正直、ピンとこないというのが感想でした。
書かれてい内容がピンとこないというだけでなく、
どういう読者層に刺さっているのかもうまく想像できませんでした。

その後、10年以上著作に触れることはなかったのですが
数年前に近所のおばちゃんに古本の山をドカッと譲っていただき、
その中に著者の作品がたくさん含まれていたので、ちょこちょこ読むようになりました。

その正直な感想は、「こんなすごい小説を書く人だったのか!」というもの。
小説ルポルタージュなど面白い作品がたくさんあり、
まだ読んでないものも手元で積読になっているので楽しみです。

で、本作なのですが、こちらはエッセイ。
帯によると発行から3か月で5刷10万部突破!ということのようですが、
相変わらずこの手の人生を見つめるエッセイ的なものは、私にはピンときません。

なんとなく、著者の同世代の人たちで、生活が別に苦しいわけではないけど
新鮮味が欠けているように感じているような、ないものねだりの人たちが
自分たちの暮らしを肯定してほしくて読んでいるのかな?と
勝手な想像ですが、そんな風に感じながら読んでました。

大きな文字で行間もしっかり空いているので、分量的にもかなりあっさりしてると思うのですが
これで先に書いたような帯が付くぐらい売れるというのは、
もう五木ブランドが確立してるということなのでしょうかね。
本の内容より、一つのビジネスアイテムとして考察したくなりましたわ。




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『幻の女』
- 2022/05/03(Tue) -
五木寛之 『幻の女』(文春文庫)、読了。

中編5作が収録された作品。
正直、どういう風に面白がれば良いのかが分からない作品が多かったです。

表題作の「幻の女」は、年末の百貨店を舞台に、
新興百貨店にトップの座を奪われた老舗百貨店が
売上実績奪取のために、年末は一切休暇を取るなと従業員に命じ、
具体的には女子従業員に生理を延期させる薬を飲ませるという策を講じます。
そこに社長派 vs 専務派の派閥争いや社長夫人の現場復帰なども絡んで
まードタバタするのですが、「ブラックコメディとして楽しめばよいのかしら?社会問題の提起かしら?」と
どういう軸足で読んだら良いのか分かりませんでした。

「白夜の終わり」「美しきスオミの夏に」も、学生運動の余韻や左翼的な思考と行動が全面に
出てきますが、今のご時世に読むのは、かなりしんどかったです。
当時の空気の中で読んだら楽しめたのかなぁ・・・・・。
それとも団塊の世代の人たちは今読んでも面白いと思うのかなぁ・・・・・。

文章もストーリー展開も粗削りなように感じられて、
小説としての面白さもイマイチのように思いました。

一方、ソ連が絡んでくる「星のバザール」「夜の斧」は面白かったです。
ナホトカ~横浜間の定期船に乗船した新聞記者とカメラマン。
船内のバーに勤める中年女の過去と現在をめぐり、
考え方の違う2人の男の目線からこの女の人生を描いていきますが、
それぞれの人生観や仕事観が反映されており、一方で、ストーリーの最後の
どんでん返しもあり、面白さがぎゅっと詰まった一遍でした。

そして「夜の斧」は、シベリア抑留から帰国し、その後日本で幸せな家庭を築いた男に
突如降りかかってくるソビエトからの魔の手。
そもそも、主人公がシベリア時代に背負った重荷の描写を読み、
「あぁ、当地では、こういうものを背負わされてしまった日本人も多かったんだろうなぁ」と
戦争の過酷さに改めて思い至りました。
そして、その魔の手が20年も経ってから平穏な日常に突如伸びてくる恐ろしさ。

著者はやっぱり、ソ連絡みの作品が、他の作家には無い面白さを持ってますね。




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『旅の幻燈』
- 2021/01/03(Sun) -
五木寛之 『旅の幻燈』(講談社)、読了。

タイトルと表紙の写真から、朝鮮時代の幼少期の自伝かと思いきや、
なんと自分の性の目覚めに繋がる出来事を1つ1つ描いていくという赤裸々な自伝でした。

最初のシーンは4・5歳のころ、
家で雇っていたお手伝いの韓国人少女とのエピソード。
家に出入りしていた近所の男が、家人のいない隙にその少女をに言い寄り、
その始終を著者が盗み見てしまうという展開。

うーん、こんなに赤裸々に書いてしまってよいのかしら、
どの程度演出がかかってて、どこからが創作なのかしら、それともありのまま??と
読んでいて若干不安になってしまう始末。

その後も、小学校で、中学校で、高校で、大学でと、
様々なエピソードが順に語られていきますが、
中には一歩間違えたら犯罪の域にいっちゃうんじゃないの!?というものもあり、
それを自伝として発表できてしまうところに時代を感じます。
というか、そもそも子供の日常って、こんなに性に尖がっているものなの???

テンポよく描写して見せたり、現在と過去とを自在に行き来する構成など、
さすが五木寛之と思う文章力ですが、それ以上に、犯罪性にドキドキして
じっくり落ち着いて読むことができない感じでした。
そこまでドキドキしてしまうのは、著者の力量のせいだというのもありますが。

昭和初期の女の子って、いろんなルールに縛り付けられて
おしとやかでいることを強制されていた時代なのかと思っていたのですが、
本作を見ていると、みんな自由に生きてるように感じられ、
「昔の女の子」に対する偏見だったのかなぁと反省。
いつの時代も、いろんな女の子がいるということですね。




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『メルセデスの伝説』
- 2020/10/02(Fri) -
五木寛之 『メルセデスの伝説』(講談社)、読了。

積読の山を解消しなきゃいけないなぁ・・・・と思い、
体積のある(笑)ハードカバーの本から一冊選びました。

タイトルから、ベンツの歴史でも扱った本なのかと、それほど期待せずに読み始めたのですが、
ヒトラーが天皇に贈った御料車「メルセデス・ベンツ・770・グロッサー」を巡る
歴史サスペンスもので、最初のドイツ取材のシーンから一気に引き込まれました。

時代は現代(といっても80年代当たり?)、「陛下のメルセデス」をドキュメンタリー番組に
仕上げようと奮闘する女性ディレクターと、その元旦那の放送作家が主人公です。
彼らが取材を進めるにつれ、外部から圧力がかかるようになり、身の危険を感じる状態に。
それでも番組を完成させようと前に進む2人。

そもそも、この「陛下のメルセデス」の存在自体が非常に興味深いもので、
ヒトラーがダイムラーに作らせ、同盟国に贈られたものということで、
本来はダイムラーのプロドライバーが輸送に当たっていたが、
日本皇室への納車においては例外的に日本人ドライバーが担当したとか、
どこまで歴史的事実として正しいのかは分かりませんが、こういう歴史小話はおもしろいです。

Wikiを読む限り、本作での中心エピソードとなった、「白銀のメルセデス」は存在しないのかな?
完全な著者の創作なのかもしれませんが、そういうものがあったのかもしれないと思えるのは
著者の力量ですね。

途中、彼らの取材に対して、ユダヤ人グループが関わってきたり、
参謀本部権力者の生き残りが妨害してきたりと、いろんな方面からの介入があり、
あぁ、戦争の歴史というのは現代の利権関係にも繋がっているのだなと
こんなところで実感しました。

最後、どんな風に物語が閉じられるのだろうかと思っていたら、
思いのほか肉弾アクションになっていったので、著者のイメージとは違う展開にやや気持ちが
ついていけない部分はあったのですが、まぁ、でも、「陛下のメルセデス」を使って
フィクション作品を作るには、これぐらい現実離れした展開にしないと
収まりが付かないのかもしれませんね。

戦争の歴史の中で、こんなエピソードが存在していたのかも・・・・と空想を膨らませるには
面白い作品でした。

タイトルが、「メルセデスの伝説」という何とも凡庸なものになってしまったのは勿体ないなと思いました。
「陛下のメルセデス」とか「白銀のメルセデス」とかではダメだったんですかね?




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『哀しみの女』
- 2018/09/04(Tue) -
五木寛之 『哀しみの女』(新潮社)、読了。

何かの書評で本作を知ったのだと思いますが、
「読みたい本リスト」にずっと載っかったままだったので、
ブックオフオンラインで取り寄せてみました。

まず目に飛び込んできたのは、表紙の女性。
黒い服に、黒い帽子、そして意志の強そうな眼差し。
本文を読み始めたら、これはエゴン・シーレという画家の作品であり、
この画家とモデルの女の関係が、本作の同棲相手と主人公の関係に照射されているというもの。

ある意味、画家とモデルの女の関係は、歴史上の事実として語られているので、
それに沿って現実世界の男と女の関係も進んでいくんだろうなと分かっているのに、
ぐいぐい読ませてくれる展開に、一気読みでした。

それはきっと、主人公の女性の、冷静さというか、自分自身を突き放している感じというか、
彼女自身が、エゴン・シーレという画家を知ったことから、
自分自身の恋愛の状態に客観的な目を持ちえたことによる視点の変化みたいなものが
あったのではないかと思います。

同棲相手に新しい女ができても、動揺することなく、同棲相手とも女とも向き合えたのは、
彼女自身の中に、この絵の女のような射るような眼差しを得たからなのかなと思いました。

あまり自分では手に取らないジャンルの恋愛小説でしたが、
これは大当たり、面白かったです。
五木寛之って、こんな作品も書くんだなと、びっくりしました。

ところで、この絵の黒ずくめの女の後ろにいるピエロみたいな男。
本作中でも特に触れられていなかった、この男は、一体何者!?


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『下山の思想』
- 2018/03/08(Thu) -
五木寛之 『下山の思想』(幻冬舎新書)、通読。

要約すると、無理して成長を求めなくていいよ・・・・という話でしょうかね。
ちょっとまとまりのないエッセイのような印象でしたが、
一応、タイトルはそういう意味だと思います。

著者と同じような年代の人が、「下山の思想」を持つのは別に構わないですが、
40代以下の人が「下山の思想」を持つ国には、未来はないと思います。

書かれている内容よりも、
こういう本が売れるという状況が、あぁ、高齢化社会なんだなぁという思いを
禁じ得ませんでした。


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『蒼ざめた馬を見よ』
- 2017/10/11(Wed) -
五木寛之 『蒼ざめた馬を見よ』(文春文庫)、読了。

著者のエッセイで本作を知り、すぐにBookOFFで見つけたので即買い。

直木賞受賞の表題作をはじめ、5つの短編が収録されています。
いずれもロシア絡みだったり、冷戦絡みだったり。
当時の日本や世界の時代状況が滲み出ている短編集です。

表題作は、冷戦下のソ連で、極秘に国外での自作小説の出版を望む著名小説家の元に
日本人記者が原稿を受け取りにいくという、ある種の冒険譚。
短編なので、物語の進行があまりにあっさりと進んでいくような印象を受けましたが、
しかし、コトの真相の部分は、非常に面白かったです。
これは、長編で読みたかったなぁという思いを抱きました。

個人的に面白いと思ったのは「天使の墓場」。
冬山で遭難事故に遭った高校の山岳部。
吹雪の中で退避したのは、山肌に墜落していた米軍の戦闘機の中。
意識を失い、救出された引率教師は、米軍機の墜落がなかったこととされ、
さらには生徒たちが行方不明扱いになっているということを知る。

こちらも、コトの真相の部分が、そういう展開かぁ・・・・という感じで
時代を感じさせてくれます。

やや陰謀論的なところも含めて、時代ですねぇ。


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『ゴキブリの歌』
- 2017/02/01(Wed) -
五木寛之 『ゴキブリの歌』(角川文庫)、読了。

五木寛之氏には、苦手意識があります。
大学生の頃に大ヒットしていた『大河の一滴』が上手く読めなかったり、
その後の世間での「思想家」としてのイメージがあまり私好みではなかったり、
どうにも歯車が合わない感じでした。

本作は、町の公民館で廃棄処理になろうとしていたものを頂いてきたのですが、
読んでおいてよかったです。

こんなにもカラッとしたエッセイも書いているのかと意外な思いがし、
スイスイ読めて、しかも面白かったからです。

著者が30代後半の時に書いた文章ということで、
若いのに、ややインテリ風が鼻につくところもありますが、
しかし、全体的に、軽いタッチでまとめられており、
奥様とのやりとりなど、冗談も交えた文章で面白いです。

学生時代の新聞配達で、時々すっぽかして新聞を川に捨てた・・・・・なんてことを
昔の日記が見つかりました・・・という話で書いてしまっており、
こんなことを今の新聞に書いたなら、
正義感の強い世間様に大バッシングされるのではないかと思ってしまいますが、
昔はおおらかだったのでしょう。
(ま、おおらかだったにしても、他人が購読している新聞を川に捨てるってアリエナイですが)

ちょっと露悪的なところも、インテリがよくやる庶民派アピールの技術だと思うので
ま、五木寛之的なところが出ているということで、ご愛敬ですかね。


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