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『黄金のアウトプット術 インプットした情報を「お金」に変える』
- 2023/01/04(Wed) -
成毛眞 『黄金のアウトプット術 インプットした情報を「お金」に変える』(ポプラ新書)、読了。

成毛さんによるアウトプットを推進する本。

10年以上前、上司の課長から個人面談で良く言われてたのが
「もうインプットはいいから、とにかくアウトプットしろ!」ということでした。

お勉強好きなタイプの私を戒め、
どんなにインプットして頭の中の知識を増やしても、
アウトプットして成果を出すなり経験値を積むなりしないと意味がないゾ!ということを
何度も何度も指導してくれた上司でした。
まさに、成毛さんが本作で言っていることそのもの。

結局、その上司の元に5年ほど居ましたが、
上司が認めてくれるほどに十分な量のアウトプットは出せなかったように思います。
質はともかく、そもそも量が足りないというのは、自分の努力不足だったなと
今でも反省しています。

だから今は、とにかく実行して、上手くいかなかったらすぐに柔軟に調整したり変更したりするように
心掛けるようになり、座右の銘は「PDCA!」です(苦笑)。
でも、とりあえず動いていると、「後で調整したらいいんだから」と気楽にモノゴトに向かえるようになり、
昔のように「完璧を期してからスタートしないと・・・・」と思い込んでいた時よりも
自信が着いたような気がします。致命傷でない限りは、後で何とでもリカバリできるし・・・・みたいな
前向きな楽観性を持てるようになりました。

本作では、具体的なアウトプットの内容としては、「書く」「話す」「見た目」「技法」「対話術」の5つが
述べられていますが、例えば「書く」で著者が主張していることって、
私にとっては、小学校で毎日習っていたことばかりの基本だなと感じました。

私が通っていた小学校では、6年間毎日日記を書くという宿題があり、
毎日担任の先生が読んでコメントをつけて返してくれていました。
夏休みとか毎日家でぐーたらしていると、「何を書いたらいいんだろう?」と困ることもありましたが、
それでも、とにかく休みなく毎日日記を書いたことで、文章を書くことへの抵抗感は全くなくなりました。

あと、ちょっとした日常の気づきをネタに、それなりの行数を埋めるという水増し技術も身につけ(爆)、
さらには、1日で経験した複数の事象を、数日間に分けて別の日記として書くというような
生産性アップの技術も身につきました(苦笑)。
でも、こういう要領の良さって、人生を上手に生きていくには必要なスキルな気がします。

日記以外にも、各教科の先生が定期的にノートを回収してチェックしたうえでコメントをつけて
返してくれるという仕組みもあり、その日の授業の感想とか気づいたこととかメモ的にノートに書いたら
先生が細かくコメントを書いてくれ、交換日記のようでした。
あとで読み返すと、授業で自分がどんな風に感じていたか、時には視覚的な映像として
はっきりと思い出せるような印象に残った授業もたくさんあり、おかげで私はメモ魔になりました。

「話す」とか「対話」とかについても、中学校で社会科の先生が
「アメリカの学校でやっているディベートの授業というのを先生試しにやってみたいんだけど、いいかな?」と
言い出し、突然1週間の社会科の授業がディベートの授業になったことがありました。
子供だましみたいなレベルだったかもしれませんが、どうやって自分の意見を相手に伝えるのか、
相手との論点のぶつかり合いや、それぞれの評価、その先のすり合わせなどをどう行うのか等も
学ぶ機会がありました。

小学校から制服があったので、見た目についてもそれなりの厳しさで指導されましたし、
本作を読みながら、大人になってきちんとした人間として生きていくための基礎は
小中学校で基本的には全部教えてもらってたんだなと再認識しました。

なのに、社会人になって、上司から「アウトプットが足りない!」と叱咤される始末(苦笑)。
常に良い師が近くに居てくれないと、なかなか学んだことが実践できないんですよねー、きっと。

今は、40代になったうえ、脱サラしてしまって「叱ってくれる上司」は居なくなっちゃったので、
自分で自分を律していかないといけませんが、
そういうときに、本作のような、基本をしっかりやれ!と叱咤してくれる本は大事ですね。




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『マーケティング辻説法』
- 2019/11/11(Mon) -
成毛誠、日経MJ 『マーケティング辻説法』(日経ビジネス人文庫)、読了。

歯に衣着せぬ言いぶりと断言が小気味良くて、結構好きな成毛作品。
本作も日経MJでの連載をまとめたもののようで、
短い文章に具体的な企業名をちりばめながら
ポイントを押さえての解説が続くので、分かりやすいです。

マイクロソフト時代、社員の下位5%を切ってきたという話。
毎年5%切って、新たに優秀な人間をセレクトして同数の人間を入れる。
10年続けたら半分入れ替えができる。
残酷なように聞こえるけれども、下位5%に該当する人間は、
周囲の評価が一致するだけではなく、本人も「俺かな」と思っているとのこと。
たしかに、一気に下半分を切りますとなったら、「俺は平均はクリアしてる!」とごねそうですが、
下位5%とかだと普段からダメ人材の烙印を押されてる感じになっちゃうのかもしれませんね。
まぁ、実際に、どうやって人事制度化したのかは気になるところですが。

あと、本作では、なぜか2か所ほど「三重県」というワードが出てきて驚きました。
こんなワールドワイドな経営者との接点が見えなかったので。
一つは三重県在住の社長のお話、もう一つは北川県政についての話でした。
後者の、県が観光客の行動調査に取り組んでいたという話は初めて聞きました。
初耳ってことは・・・・・調査結果は今に活かされているのでしょうか?

それと、プロ野球のプロレス化による人気回復を推奨しているのですが、
物語づくりを重視するという提案については、
「FAしたら参加するのがジャイアンツ」と自ら宣言しちゃうヒール役がいて、
ド根性の赤いチームがいるけど驕っていると三日天下になり、
あまりにも可哀そうな燕さんたちが居て、お笑い野球・道化役の虎さんがいて。
結構実践できてるんじゃないですか(爆)。
ドラフト会議前やトライアウト後にはお涙頂戴の番組も溢れてますし、
大きな大会だけが人気なサッカーやラグビーはスポーツそのものの熱さで見せて、
毎日のテレビに登場する野球は、ちょっと演歌的な演出で見せるというのが
日本人の感性には合ってるのではないでしょうか。




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『成毛式・実践マーケティング塾』
- 2017/09/09(Sat) -
成毛眞、日経MJ 『成毛式・実践マーケティング塾』(日本経済新聞社)、読了。

マーケティングの本としては、まとまりがないように感じられるのですが、
日経MJの連載だったということで読めば、
具体事例や時事ネタを踏まえながら面白く分かりやすく書いており、
読みやすかったです。

総合的なマーケティング論としてではなく、
経営者としての心構えが、マーケティングの解説の端々に
鋭い言葉となって挟まれており、そこが勉強になりました。

日本企業をダメにしたのは経営企画室


その手の部署に10年近く在籍していた身としては、耳が痛い言葉です。

確かに、現場のことを全然分かっていないのに、
社長の方を向いて事業計画とか作っていたなぁ・・・・・なんて。反省。
でも、組織の役割がそう定義されちゃっている以上、
そのように動かざるを得ないところもあり・・・・。言い訳。
自分で書いた計画を、自分自身は実行できる立場にないことがもどかしかったんですよね。

戦略上の目標を決める

これは本当に反省点。
戦略は描いたつもりでも、評価するための指標を目標値として置かないから
結局、情緒的な「みんな頑張ったね」という評価で終わってしまうという。
でも、数値目標を置こうとすると、担当役員とかが反対するんですよねぇ・・・・・。

戦略を立てて、遂行し、評価するというPDCAサイクルは、
経営トップに立ってこそ、楽しくやり甲斐があることなんじゃないかなと思います。

終盤、三重県の話が出てきたのですが、
1つ提言しているのは、観光振興のために近鉄に豪華列車を走らせるという案。
2002年の著作にさらっと書いてありますが、近鉄が豪華特急しまかぜを導入し
鉄道マニアや富裕シニア層に大人気ですが、この案が出てきたのは2009年頃だそうで。
成毛さん、目の付け所が時代を先取りしてますねぇ。

成毛さんへの興味が増した読書となりました。


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『スティーブ・ジョブズ超解釈』
- 2016/02/28(Sun) -
成毛眞 『スティーブ・ジョブズ超解釈』(KKベストセラーズ)、読了。

マイクロソフトの元日本支社長がジョブズの仕事哲学について語るというので、
一体どんなことを述べているのだろうかと期待したのですが、
ちょっとイメージしたものとは違っていました。

まず、ジョブズは日本で持ち上げられすぎているというのは同意します。
エキセントリックな部分も含めて礼賛されてるきらいがありますが、
ビジネスマンとしては異様なところがある人だと思いますし、
経営者とか組織人とかいう観点で見たときに、このスタイルで成功するか否かは
結構、運次第なところがあるように思います。

だから、ジョブズの仕事の仕方から何かを学ぼうとするのは危険かなと思います。
一方で彼の人生哲学には学ぶべきところが多くあるようにも思います。

で、そんなジョブズの仕事の仕方を批判するときに、
著者は、マイクロソフトの立場から発言を繰り返しており、
折角の興味深い批評も、アップルVSマイクロソフトという矮小な世界に落ちてしまっているように思え、
そこは残念でした。

著者自身の仕事哲学は、それはそれで面白い方だと思うので、
変にアップルVSマイクロソフトという構図を取り入れない方が
読める内容になったのではないかと思います。


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『実践!多読術』
- 2015/07/01(Wed) -
成毛眞 『実践!多読術』(角川Oneテーマ21)、通読。

以前にも著者の読書術の本は読んでみたもののイマイチ刺さらなかったので
もう1回別の本で挑戦。

・・・・・・でも、やっぱりイマイチでした(苦笑)。

「多読術」というタイトルが良くないのだと思うのですよ。
スキルが学べそうな気になるので。
でも、大した技術論は出てきません。

これなら、この人の読書日記を読んだ方が面白そうです。

でも、最終章におススメ本紹介がズラッと並んでましたが、
かなりマニアックな本たちだったので、読書日記を読んでも、ちょっと食いつきにくいかも。


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『本は10冊同時に読め!』
- 2014/10/10(Fri) -
成毛眞 『本は10冊同時に読め!』(知的生きかた文庫)、読了。

読書術の本は、たいてい多読家には心地よいものだと思います。
自己肯定してくれると言いますか。

本書は、マイクロソフトの社長を務めた著者による多読の奨め。

著者の口の悪さは、事前に学ぶ機会があったので、
なんとか辟易せずに読めました。

しかし、いくら多読家的に肯定的な内容で読み心地がよかったとしても、
ちょっと内容が薄すぎな気が・・・・・・。

正直言って、タイトル以上の情報はありません。

自分も、何だかんだで5冊ほどは同時並行で読んでおり、
通勤カバンと会社の机に予備の未読の本を1冊ずつ置いているので
著者流のカウントであれば7冊同時並行で読んでいることになります。

本作では、10冊読め!と言っているだけで、
それ以上のテクニックは大して出てきませんので、
7冊読んでる自分としては、学ぶところがあまりありませんでした。


本は10冊同時に読め!―本を読まない人はサルである!生き方に差がつく「超並列」読書術 (知的生きかた文庫)本は10冊同時に読め!―本を読まない人はサルである!生き方に差がつく「超並列」読書術 (知的生きかた文庫)
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