『つくもがみ貸します』
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- 2022/04/14(Thu) -
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畠中恵 『つくもがみ貸します』(角川文庫)、読了。
畠中恵さん、どうにも作品がしっくりこなくて、あんまり読んでいません。 「しゃばけ」シリーズとは別のもののけ作品を見つけたので 最後の挑戦のつもりで読んでみました。 ・・・・・・・うーん。 損料屋兼古道具屋を営む姉弟が主人公。 この小さな店にある古道具のうちのいくつかは、 作られてから100年以上経った年季物で、そこには付喪神が宿っていて、 付喪神たちが会話をしだすと姉弟の耳にもその声が届いてしまいます。 自分たちの身の回りで起きた不思議な出来事の謎を解くために、 弟は、この付喪神の付いた古道具をあえて貸し出し、 付喪神たちに探偵役をやらせます。 この基本設定は面白いと思いました。 ただ、連作短編を繋ぐ大きなストーリーとして、 この姉にかつて恋焦がれていた男が行方不明になったという事件を絡め、 姉も弟も、この男にやたら執着しているので、そこに付いていけませんでした。 もう、忘れりゃぁいいのに‥‥・的な。 前半は、身の回りの謎や幽霊の話だったので、単発で楽しめたのですが、 中盤から、この行方不明の男の探索が話の中心となっていき、 正直、付喪神たちとの物語の相性があんまり良くないのではないかと感じました。 人間の男にスポットを当てるのではなく、 もっと付喪神に寄ればよいのに・・・・と。 さらに、関係者たちも、なんだか不自然な動きをするというか、 極端な性格の人が多くて、あんまり物語の世界に入っていけませんでした。 畠中作品は、これで終了かな。 ![]() |
『とっても不幸な幸運』
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- 2015/05/04(Mon) -
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畠中恵 『とっても不幸な幸運』(双葉文庫)、読了。
「酒場」という名の酒場に集まる常連とマスター、バーテン。 そこに「とっても不幸な幸運」というラベルの缶が持ち込まれて・・・・・・。 しゃばけシリーズの著者が描く現代物ファンタジーです。 入り口の話は登場人物たちのキャラクターの妙もあり 結構面白く読めたのですが、だんだんと食傷気味になってきました。 登場人物たちにリアリティがないというか、幼いというか。 ま、ファンタジーですから・・・・・で済んじゃうのかもしれませんが。 気分転換に読むには、ほどほどな本でした。
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『ぬしさまへ』
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- 2012/04/06(Fri) -
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畠中恵 『ぬしさまへ』(新潮文庫)、読了。
シリーズ第2弾。 世の中の評判ほどには、乗り切れない私(苦笑)。 前作から言っていることですが、どうも、文章が肌に合わないようです。 ところどころで変に時代もの口調を取り入れようとするから、 継ぎ接ぎみたいな文章になっているように感じてしまいます。 起こる事件も、人が死ぬ割には、動機がイマイチ・・・。 ま、お気軽に読むには、手ごろな感じですが。
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『しゃばけ』
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- 2010/06/03(Thu) -
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畠中恵 『しゃばけ』(新潮文庫)、読了。
お初の作家さんです。 日本ファンタジーノベル大賞優秀賞受賞作ということで、 あんまり深く考えずに、お気楽に読みました。 (ファンタジーノベル大賞って、時代もの多いのかしら?) 妖怪たちが日常世界に溶け込んでいる生活という設定が面白かったです。 鳴家たちの無邪気な感じが、挿し絵の可愛らしさと相まって、 微笑ましかったです。 日本古来からの霊的な世界について、もうちょっと深く触れられていると、 文化・学問的な興味も満足させられて良かったのですが、 ま、娯楽小説においては、その匙加減が難しいですかね。 あと、文章が、ちょっと読みにくかったです。 ところどころ神視点で書かれているように思え、 地の文で「驚いた」と書いてあったときに、 誰が驚いたのかがパッとわからない時がありました。 結構、これが読んでいてストレス。 もうちょっと文章がスッキリしてくれると嬉しいです。 ま、それはそれとして。 本作は、シリーズ化されていますので、 お気楽読書を楽しみたいときに、続きを読みたいと思います。
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