『バカにならない読書術』
- 2015/04/20(Mon) -
養老孟司、池田清彦、吉岡忍 『バカにならない読書術』(朝日新書)、読了。

前半は養老センセのエッセイ、後半は養老孟司、池田清彦、吉岡忍の鼎談です。

時々毒ッ気が重たく感じるときがある養老エッセイですが、
本作では読書がテーマなおかげか、興味深く読み通せました。

読書や、読書を通じた人間形成の話について
ご自身の趣味の昆虫採集や、専門の医学の観点でのトピックスを交えながら、
多面的に考察していくプロセスが面白かったです。

様々なオモシロ要素を盛り込みながらも、きちんと一つのところに収斂させていき、
なおかつ全体のストーリーが起承転結になっているというのは、さすがの筆捌きです。

後半の鼎談は、養老孟司池田清彦吉岡忍という、私の中ではあまり
繋がらなかった3人が、仲良さそうにワイワイしゃべっている姿が新鮮でした。

また、アベキン先生の世間の話が出てきたり、
福岡伸一センセの生物学のはなしが出てきたりと、
最近の自分の読書の流れからしても、偶々ヒットしててびっくり。

それにしても、みなさん、読書の幅が広く、また、テーマに沿って過去の読書録をきとんと話せるぐらい
本を読み込んでいるところが凄いなと・・・・・・・当たり前か!

最近、読み流す傾向が強くなってしまった私としては、反省ですな。


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『虫眼とアニ眼』
- 2013/11/10(Sun) -
養老孟司、宮崎駿 『虫眼とアニ眼』(新潮文庫)、読了。

少し前、宮崎駿監督が引退を表明されましたね。
私は別に宮崎アニメのファンと言うほどではないのですが、
それでもやっぱりヒット作は一通り観ています。
『風立ちぬ』は、まだですけど・・・。

なんとなく人当たりは柔らかいけど中身は頑固な職人という人物像を描いていたのですが、
こんなに喋る人だとは思いませんでした。
自説は作品だけで表現して、あとは当たり障りのないことで丸めるのかなと思いきや
結構、極端なことを主張する方だったんですね。
ちょっと驚きました。

冒頭、宮崎駿氏の手による、「理想の街」の絵が何枚も載っており、
1つ1つ細部まで見ていくのにワクワクしましたが、
途中で思ったのは「私の年代がこの空間には登場しない・・・・」と・・・愕然。
専業主婦みたいな人はいるんですけど、子供と老人ばっかりで、
働いている人が絵の中にほとんど居ないんですよね。先生と医者ぐらい。
屋根が青々と茂っている円形の家には住んでみたいなぁと思いましたが、
この町で生きて行く自信はないです。幼さと老いしかない町なんて・・・・。

本題の対談の方は、現実世界に向けての鋭い指摘は、
いくつかナルホドなぁと思うものがありました。
ただ、その解決策というか、「こんな世界であるべきだ」という結論が
現実世界から断絶した遊離した世界のように思えて、あんまり頭に入ってこなかったです。
やっぱり、子供と虫しか登場しない空間の話だったからでしょうかね。

あと、対談形式にはなっていますが、
意外とお互いに、相手の話を聞いてないですよね(爆)。
ま、聞いてないというより、聞き流して、自分の言いたいことを言ってる感じ。
あとがきで、「ぶつかりようがない」というように両者の思想の近さを述べてますが、
ぶつからなければ、ぶつからないなりに、相手の話を受けて、広げるということは
出来ると思うんですよ。相乗効果と言いますか。
この対談では、そこがあまり感じられなかったです。
多分、養老先生の本を読んでるのと変わらない感じ。

てなわけで、なんだか不満ばかり書いてしまいましたが(苦笑)、
期待した割には・・・・という印象でした。


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『まともな人』
- 2011/12/10(Sat) -
養老孟司 『まともな人』(中公文庫)、読了。

養老先生のエッセイ。

意外と、世の中に向けて毒を吐いてます。
皮肉な物言いも多いです。
主張の方向性としては、池田清彦先生に似ているように思います。

でも、清彦先生のような痛快さが、なんか足りない・・・・。
ちょっとドヨ~ンとしている印象を受けます。
なぜだろう?

昆虫採集や解剖という世界のお話が引き合いに出されるからでしょうか?
世間の人はそれを暗い世界だとする・・・という前提で話が進むからでしょうか?

しっかり考えると面白いのですが、
読んだ瞬間の爽快さが足りないのは、毒舌文章とすれば物足りない。


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