『パラドックス学園』
- 2016/11/29(Tue) -
鯨統一郎 『パラドックス学園』(光文社文庫)、読了。

主人公が進学した大学には、ドイル、ルブラン、カー、クリスティーといった
錚々たるメンバーが、学生としてサークルを作っていた。
その名も「パラパラ部」。

・・・・・・って、何のことだか分かりませんが(笑)、
本作は、ミステリ小説が好きで好きでたまらない人が、
なぜかSFチックな味付けで小説を作っちゃいました!という構成で、
基本的におちゃらけているのですが、意外と最後まで楽しく読めました。

著者のミステリ愛が強かったのか、
それとも主人公に言わせた数々のミステリ作品の「法則」が
ミステリ作品、特に本格モノを軽く皮肉っているようなやりとりの妙か。

事件の真相は、どういうトリックなのかと思いきや、
あ、そっちの方向にもって言うのね・・・・・というオチでしたが、
ま、でも、この作品の結末としてはありかも、。


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鯨 統一郎

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『ファンタジスタはどこにいる?』
- 2015/12/16(Wed) -
鯨統一郎 『ファンタジスタはどこにいる?』(光文社文庫)、読了。

歴史謎解きでたくさん本を書いている著者が、
サッカーをテーマにした推理小説を書いたというので、どんなもんかいなと読んでみました。

が、なぜこの本を書こうと思ったのか分からないまま読み終わってしまいました。
トリックが凄いわけでもなく、犯人が奇抜な設定でもなく、
登場人物たちも特段魅力的なわけでもなく、雑誌記者やサッカー選手というお仕事ものとしても半端で。

ただ単に、著者がサッカー好きでした・・・・ということなのでしょうかね。

最後の殺人に至っては、そんな方法で殺したら、
首がもげちゃうんじゃないかと思ってしまいましたが、ま、瑣末なことですな(苦笑)。


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『新・日本の七不思議』
- 2015/05/30(Sat) -
鯨統一郎 『新・日本の七不思議』(創元推理文庫)、通読。

静香&宮田コンビによる珍説・異説の応酬を期待して手に取ったのに、
いつの間にか2人は恋人同士になっていて、
しかも特段の論争も起きないままに話が終わっていきます。

な、な、な、何が起きたのか!?
あれ、シリーズで何か読み飛ばしたのかしら?
と思ったのですが、これがシリーズ第3弾のようです。

いや、もう、内容が云々ではなく、
シリーズモノでこの展開は有り得ないだろう!というガックリ感が強すぎて、
内容が頭に入ってきませんでした。
読者、置いてきぼり・・・・みたいな。

何の説明もなしに、強引にこのような展開に持っていく必然性も感じられず、
本作の面白さがグレー後アップした感じも得られず。

むしろ、これまでのシリーズで登場した説の焼き直しというか、
後追いのような話もいくつかあり、新鮮さに欠けるものでした。

どうしちゃったんでしょうか!?
というか、編集部、なぜこれでOKを出すんだ!?


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『九つの殺人メルヘン』
- 2015/01/21(Wed) -
鯨統一郎 『九つの殺人メルヘン』(光文社文庫)、読了。

鯨作品、今回はメルヘン・童話の世界です。

現実世界で起きた殺人事件のアリバイ崩しを、
おとぎ話の真相解釈を手がかりに解き進めるという趣向です。

まぁ、殺人事件の謎解きという面では、
安楽椅子探偵の設定ではあるのですが、
あくまで「こういう想像が可能である」という提案にとどめていて、
緻密な謎解きまではしません。
それがメインの話ではないので。

モチーフになっているメルヘン世界の解釈の面白さに、やはり惹かれます。
「狼と7匹の子ヤギ」が、母親の新しい男による連れ子殺人だった・・・・とか。
童話の世界から、そいういう裏の意図が読み取れるんだぁという新鮮さと言いますか。

あとは、舞台設定のバーで繰り広げられるサブカルチャーの応酬と、
日本酒やそのおつまみに関する具体的過ぎるほどの美味しい解説。
変なところがやたらと詳細な描写なんです。

というわけで、この作家さんの癖を楽しめる人には
面白い読書時間になると思います。


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『新・世界の七不思議』
- 2014/09/04(Thu) -
鯨統一郎 『新・世界の七不思議』(創元推理文庫)、読了。

早乙女静香シリーズの第2弾。
邪馬台国に続いて、今度は世界史における不思議が、
バー・スリーバレーで解明されていきます。

前作では、小説形式にしたことが作品にあまり効果をあげていないように感じたのですが、
本作では随分と読みやすくなりました。
キャラクターの役割分担がハッキリしていますし、
無闇矢鱈に持論を戦わせるのではなく、
押したり引いたりの呼吸も合ってきています。
普通に、小説として面白かったです。

そして、何よりも、世界史における「謎」の解明において、
よくもまぁ、ネタが尽きないなぁと思う新解釈の数々。
私、歴史ミステリー的な分野は詳しくないので、
本作で提示される「新解釈」が、新解釈分野においては知られたものなのか、
それとも本当に新解釈なのかは良く分かりませんが、
古代史における謎を、単なる考古学的な考察だけではなく、
「なぜ、そんなことをする必要があったのが」という、
当時の人々の思考や文化に迫るアプローチ方法が興味深かったです。

そして、本作では、フリーライター宮田が、
自分が温めていた新解釈を堂々と披露するというスタイルではなく、
バーの会話で聞いたばかりの情報から、新解釈を推論立てるという演出だったので、
「凄い発見をした歴史学者というのは、こういうプロセスを踏んでいたのかな」と
想像をめぐらせるのも楽しい読書でした。

多作な作家さんのようなので、他の作品も追いかけたいと思います。


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『邪馬台国はどこですか?』
- 2014/03/30(Sun) -
鯨統一郎 『邪馬台国はどこですか?』(創元推理文庫)、読了。

邪馬台国は岩手県にあった!・・・・などの
オモシロ歴史解釈がなされる本。

どの程度信憑性が持てる新説なのかは良く分かりませんが、
その奇抜な発想は、読んでいて面白かったです。

本能寺の変は織田信長の自殺だった!・・・・とか。

ただ、小説形式にしたところは、あんまり演出効果を出していなかったような気がします。
バーにおいて、歴史の教授と助手のコンビに、雑誌ライターが珍説をぶつけ、
怒り狂う助手に対して、何とか場をとりなそうとするバーテンダー。
ま、ざっくりこういう構図が毎話繰り広げられるのですが、
助手のヒステリックぶりに、読んでいてあまり気持ちの良いものではありません。
教授の方は、論戦の中で存在感がなさ過ぎて、存在価値が不明です。
ま、この2人を持って、日本の学界を比喩しているのかもしれませんが・・・。

冷静な論戦形式に持っていけば、
常識とされる説と、本作で紹介される珍説との対比が興味深く読めたと思うのですが、
ちょっと著者が珍説のほうに肩入れし過ぎている感じでした。

ま、でも、小説というより歴史解説本と思えば、
十分に面白かったので、このシリーズは他も読んでみたいです。


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