『女王陛下の阿房船』
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- 2014/11/03(Mon) -
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阿川弘之 『女王陛下の阿房船』(講談社文庫)、読了。
この前読んだ本では列車の旅を満喫していたのに、 今度は船旅ですか! しかも、ワタシのような、船底に転がされているような船旅ではなく、 豪華客船での優雅な日々! うらやましい・・・・・。 でも、これはやっぱり優雅なお金持ちの遊びのようで、 のんびり時間を過ごして、会話などを楽しむという大らかさと社交性がないと 逆に行き場がなくなってしまう数週間になってしまうのかもしれません。 私は、ちょっとダメかも・・・・・。 70年代、80年代の旅行記のようですが、 今も、このようにたくさんの豪華客船が世界中を巡っているのでしょうかね? リタイア後の楽しみとして見るべきものなんですかね。 でも、同行者が居ないと辛いか・・・・。 なかなかハードルが高そうな世界です。
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『南蛮阿房列車』
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- 2014/03/17(Mon) -
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阿川弘之 『南蛮阿房列車』(新潮文庫)、読了。
古本屋の店先で「阿房列車」の単語が見えて、 「おおっ!」と買ってきました。 阿川氏による海外での列車旅です。 最初の章は、北杜夫氏と遠藤周作氏を伴ってのフランス列車旅。 本家『阿房列車』では、ヒマラヤ山系くんとのポツポツとした中身のない会話が味ですが、 本作では北杜夫氏の鬱っぷりにビックリ。 これは、紺屋の白袴か、医者の不養生か・・・・・。 ヒマラヤ山系くんの面白さを求めると、 本作では「甚六」という名で登場してくる著者の息子さんとの会話が 一番面白かったです。 遠慮会釈のない冷淡なツッコミと言いますか(笑)。 著者の「海外に行ったら列車に乗りたい!」という乗車熱は、 百閒先生の列車旅への愛情とは、また異質なもののように思いましたが、 各国の列車事情が分かるという点では、比較文化論として面白かったです。
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『大ぼけ小ぼけ』
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- 2012/10/30(Tue) -
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阿川弘之 『大ぼけ小ぼけ』(講談社文庫)、読了。
阿川佐和子さんのお父様という前知識しかない状況で読んだのですが、 思いのほか楽しめました。 最初は、歴史的仮名遣いの文章に戸惑い、 また思想が偏っていたらどうしようかと感じましたが、 やや偏屈なところがあるにしても、それを楽しめました。 遠藤周作氏との軽妙なやり取りが良いです。 ちょっと驚いたのは、エッセイにおいて毒を吐くだけでなく、 実際に行動してしまうところ。 『レッド・オクトーバーを追え』の翻訳本を読んで、 誤訳に気づいたら奥付の発行者(つまりは役員様)に電話して指摘をし、 役員、翻訳者、編集者をが家にやってくる事態に。 気づいたら指摘しなければいけないという使命感にも似た思いが凄まじいです。 ま、それだけ影響力のある凄い作家さんということなんでしょうね。
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