『サマーレスキュー』
- 2016/12/25(Sun) -
秦建日子 『サマーレスキュー』(河出文庫)、読了。

3つのお話が収録されていますが、
1つ目を読み終わったときに、「え!?これで終わり???」となってしまいました。

「あ、秦建日子か・・・・・」ということで、
ドラマのノベライズ版だと気づきました(苦笑)。

続く2つ目のお話も、1つ目から続いている連作ものではありましたが、
やっぱり、内容が薄いです。

登山における病気や事故、そして死という重たいテーマを扱いながら、
言葉が軽いというか、あまり生死に対する尊厳を感じないというか。
青臭い医師が、言葉遊びをしているような印象を受けました。

最後のお話は、鼻持ちならない主人公を取り巻く看護師や先輩医師の
迫力のある言葉に共感を覚えましたが、
しかし、それでも、物語の展開の軽さというか
都合の良い改心には、なんだか興ざめでした。


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『殺してもいい命』
- 2014/08/16(Sat) -
秦建日子 『殺してもいい命』(河出文庫)、読了。

雪平夏見シリーズの第3弾。
展開の早さ、キャラ作りの上手さ、チョイ出しの誘い度、
どれも上手いのでグイグイ読めちゃうのですが、
ここまでキャラクターに依存しちゃうと、ちょっとなぁ・・・・とも思ってしまいます。

正直、前作もそうなのですが、
雪平夏見ありきの事件ばかりなので、普遍性がないんですよねー。
彼女のキャラが如何に活かされているかという点で楽しもうとすれば
十分に楽しめるのですが、犯罪の持つ社会性とか時代性とかが
この構成だと薄くなっちゃうんですよねー。

かといって、読みやすく、ある意味、手軽に面白さも味わえるので、
ドロップアウトしてしまうには惜しいシリーズです。
ま、気軽に読書をしたいときのラインナップに残しましょうかね。


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『アンフェアな月』
- 2014/06/30(Mon) -
秦建日子 『アンフェアな月』(河出文庫)、読了。

雪平夏見シリーズ第2弾です。
相変わらず、キャラが立ってますなぁ。テレビ向きです。

「その判断でいいの?リスクでかすぎない!?」と感じても、
「ま、このヒトなら有り得るか・・・その方が突飛で面白いし」と思えてしまうところが
論理性や整合性よりも、その瞬間の面白さというテレビの特性を
上手く使っていると思います。

今回も、一気読みでした。

安藤くんとも良いコンビ。
林堂刑事は、意外とすんなり理解してくれる懐の広いヒト。
(衝突がなかったのはやや物足りないかも)
お母さん、言動怪しすぎる・・・・というか、人生をなめてるよね。
沢木、めちゃくちゃなマスコミ野郎だけど、意外と面白い視点持ってるよね。

いろいろ登場人物たちに感想は持ちましたが、
うーん、あんまり深い思いには至りませんでした。
そういうところが、この作家さんの軽さなのかな。
でも、軽い分、ぐいぐい読める疾走感を味わえるというメリットもあり。

ま、長編を一気に読み通したい!というときに
都合の良い作家さんなのかなと思います。


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『推理小説』
- 2012/03/04(Sun) -
秦建日子 『推理小説』(河出文庫)、読了。

読み進む手を止められませんでした。

非常にテンポがよいので、
次の展開が気になって仕方ありません。

動機も、こんな動機があって良いのではないかと思わせる内容で、
私は納得して読めました。

ただ、解決側の主人公・雪平夏見のキャラクター設定が、
どうにも読みにくく感じてしまいました。
場面ごとに印象が違って、1つの人間に統合しきれていないようなチグハグ感。

彼女よりも、瀬崎のキャラクターのほうに惹かれてしまいました。

で、読み終わってから、どんな作家が書いたのだろうかと調べてみたら、
TVドラマ『アンフェア』の原作なんですね。
読み終わってから知りました・・・・・・これぐらい本読みさんの常識なのかもしれませんが(恥)。

なるほど・・・・・TVドラマという視点で見ると、
雪平のキャラクターや行動パターンは、うってつけなのでしょうね。
映像化したときのキャラ立ちの良さは、抜群です。
その分、文字で読むと、隙間だらけという印象になります。

良くも悪くも、TVドラマ作家の特徴が
遺憾なく発揮された作品ということなのでしょうね。
それが本作に限った話なのか、他の作品も同様なのか・・・・・
他の作品も読んでみてから、作家さんとしての評価は定めたいと思います。


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