『グローバル資本主義の中の渋沢栄一』
- 2014/08/14(Thu) -
橘川武郎、パトリック・フリデンソン 『グローなる資本主義の中の渋沢栄一』(東洋経済新報社)、読了。

一橋フォーラム
の核となるテキスト、
しかも、割引が効くとなれば買わずにはいられません。
というわけで、フォーラムの会場で割安で入手いたしました。

渋沢栄一の日本における資本主義の興隆、特に国益・社会発展と関連して、
さらには実業家としての人材の育成の観点で、
内外の学者の論文を集めた一冊。

フォーラムの主要な講義をもう一度復習できて、良いテキストでした。

学生時代にも、渋沢栄一の名前と業績は、
当然のごとく教え込まれてきましたが、
社会に出て、企業の一スタッフとなって10年ほど働いてきた今、
改めて、その教えに触れる意義というものがあると、しみじみと感じ入りました。

明治~大正にかけての、日本の商業道徳のあり方が、
世界標準の中で語られているので、
理想論だけではない現実の姿も知るという意味で、
非常に有益な、学ぶべきところの多い一冊だと思います。


グローバル資本主義の中の渋沢栄一グローバル資本主義の中の渋沢栄一
橘川 武郎 パトリック・フリデンソン

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『渋沢栄一と人づくり』
- 2014/07/10(Thu) -
橘川武郎、島田昌和、田中一弘 『渋沢栄一と人づくり』(有斐閣)、読了。

前回参加したフォーラムの会場で、少しお安くなって販売されてたので買ってきました。
(それでも相応なお値段ですが・・・・)

メインパートの著者が、橘川先生島田先生田中先生と、
今回のフォーラムに講師として登壇された方々だったので、復習にちょうど良かったです。

商業教育の高等化=大学化という面だけでなく、
中等教育における商業教育、地方での商業教育、女子への商業教育と
非常に幅広く、また厚みのある商業教育を目指しているところに、
飛びぬけたエリートが出来れば・・・・特定の企業が儲かれば・・・・・という狭い視野ではない、
日本という「社会」を如何に作り上げていくのかという
壮大なビジョンを感じ取る事が出来、改めて、渋沢栄一という人の偉大さを感じられました。

個人的には、「優秀なビジネスマン(=男性の意味で)を生み出すには
ビジネス、経済のことが分かっている母親が必要だ」という独自の女性教育論を
面白く感じました。

フェミニストの方は目を尖らせるのかもしれませんが、
時代というものを考慮すれば、これもまた女性の能力を尊び、その活躍を願った言葉だと思います。

私自身、ちょっと渋沢とは観点が違いますが、主婦業を優秀にこなす人は、
もしビジネスパーソンになったらやっぱり優秀なのだろうなと想像することが多いです。
勤め先で仕事と育児を両立させている人なんて、
スケジュール管理や段取り力、はたまた無駄な仕事を断る判断力と断言力は
素晴らしいものを持っています。
100%仕事に注力したら会社のエースになる素材だと思いますし、
100%主婦業に注力したら、素晴らしい教育者になるかもしれません。

どんな仕事や役割を担っている人であっても、
優秀な人は、根っこは繋がっているように思います。

とまぁ、話が飛躍してしまいましたが、
本日もまた、フォーラム会場で多少お安く売っていた本を買い込んでしまったので、
渋沢栄一についての勉強を深めたいと思います。


渋沢栄一と人づくり (一橋大学日本企業研究センター研究叢書)渋沢栄一と人づくり (一橋大学日本企業研究センター研究叢書)
橘川 武郎

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『エネルギー新時代におけるベストミックスのあり方』
- 2014/03/28(Fri) -
橘川武郎、安藤晴彦 『エネルギー新時代におけるベストミックスのあり方』(第一法規)、読了。

先日参加したイベントで無料配布された本。
イベント内では駆け足での紹介だった政策提言について、丁寧に示されています。

たまたま同時並行で読んでいた小説が、原子力を中心とするエネルギー政策の話で、
なおかつ、原子力発電を現実的に捉えるという意味で同じ方向を向いていたので、
お互いに補完しあうような読書となり、分かりやすかったです。

政策自体は、概ね本書での提言内容を支持しますが、
一方で、この提案に対する国民の反応がどうなのか、それが気がかりです。

私は、大学の卒論で原子力産業について扱った関係で、
正力松太郎氏以降の日本における原子力の歴史は一通り調べました。

東海村での臨海事故の直後、日本人は原子力への嫌悪感を示し、
しかも「安全神話が崩壊」「原子力は安全と言っていた政府のウソ」「だまされた!」
みたいな論調がまかり通ってきましたが、
そもそも原子力発電への傾注は国会で決めたことであり、
日本を挙げて、国民自身も「原子力万歳!」みたいな時代が続いていたのは確かです。

そして、もんじゅ事故の後も、臨界事故の後も、のど元過ぎれば・・・・で
ろくな議論を行ってこなかった、少なくとも政治家に求めかなったのは日本人自身です。
日本各地で原発誘致反対運動が起きていたにもかかわらず、
そこに関心を払わずに、彼らの苦闘を無視し続けたのも日本人自身です。

そんな国民に、本作で提言されていることは、
正しく理解できるのでしょうか?評価できるのでしょうか?
非常に心許ないものを覚えます。

エネルギー政策を立案し、提言していくことは大事な仕事です。
数十年後の日本の未来を作るうえで、欠かせない要素だと思います。
一方で、同時に、「政治を考える力」をもった日本人を作っていくべく、
政治についての教育を十分に行っていかないと、同じ過ちの繰り返しだと思います。

民主主義は、しっかり考える頭を持った人々の集まりの中では最大限の力を発揮しますが、
考えることができない集団の中では、堕落の一途となる制度だと思います。

公共政策提言シリーズとは別に、国民教育・政治教育の提言にも取り組んで欲しいです。


エネルギー新時代におけるベストミックスのあり方-一橋大学からの提言 (一橋大学・公共政策提言シリーズ)エネルギー新時代におけるベストミックスのあり方-一橋大学からの提言 (一橋大学・公共政策提言シリーズ)
橘川武郎 安藤晴彦

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