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『日本地下経済白書』
- 2019/07/13(Sat) -
門倉貴史 『日本地下経済白書』(祥伝社黄金文庫)、読了。

吉本興業の闇営業問題が騒がれていますが、
税務署が捕捉できていないアングラマネーの市場規模を解説した本。

違法薬物や風俗、ギャンブルなど、
様々なアングラ市場が取り上げられており、
その市場規模に驚く半面、解説の内容はワンパターンで、
読み進むにつれて段々と興味が薄れていってしまいました(苦笑)。

公式の統計で、事業者数が何社となっているかを基礎に、
著者が聞いて回った範囲での平均的な1日の売上や利用者数を掛けて
市場規模を類推するというもの。
単純計算の試算で終わっていて、その類推が正しいかの二重チェックというか
別角度からの検証がされていないので、
表面的な考察で終わってしまっている印象です。

もうちょっと突っ込んだ解説が欲しいですねぇ。

週刊誌の連載コラムで読む程度なら興味深く読めるでしょうが、
一冊にまとめてしまうと、物足りなさが強調されてしまいます。




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『立ち食いソバ1杯が1000円になる日』
- 2018/08/17(Fri) -
門倉貴史+ニッポン食クライシス取材班 『立ち食いソバ1杯が1000円になる日』(宝島社新書)、読了。

中国の毒ギョーザ事件をきっかけに、
「もしも中国からの食品輸入をストップしたらどうなるか」という
シミュレーションを本にしたもの。

中国からの輸入に依存している日本としては、
禁輸になったとたんに食生活が破綻するという事態を描いています。
まぁ、生鮮食品とかは皆さん産地とか気にして買ってるんでしょうけれど、
加工食品の素材とか、外食の仕入れとか、
毎食ごとにそこまで意識してる人ってまだ少ないと思います。

中国から一切食品がはいってこなくなったら、
それこそ、311直後の東日本のような状況になってしまうのではないでしょうか。
東京でさえ、「店頭に商品がない!」と騒いでましたからね。

さらに、本作で怖いなと思ったのが、
冷凍ギョーザ事件の直後に中国から日本への輸出が激減したのは、
日本からの注文が減ったこと以上に、中国当局の検査という名の管理が強化され
一時的に日本への輸出がストップされたということ。

中国から、「あんまり五月蠅いことばっか言ってると輸出を止めるぞ!」と
脅迫されたようなもんです。
4000年の歴史を持ち、多くの王朝が誕生した中国なら、政治的頭脳も高度でしょうから
これぐらいの策略はいくらでも突っ込んできそうです。

食料自給率の問題は、それこそ私が子供の頃から言われていたことですが、
食料輸入が一時的に滞るという実害が出ないと、
人間というのは、危機感をもって考えられないということなんでしょうね。

輸入先の選択肢を増やしたり、
国内での生産体制を整えたり、
それこそ、日本の高度な技術力を、食糧の効率的で安全な生産という分野に
活用してほしいものですね。


立食いソバ1杯が1000円になる日 (宝島社新書 272)立食いソバ1杯が1000円になる日 (宝島社新書 272)
門倉貴史+ニッポン食クライシス取材班

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『統計数字を疑う』
- 2014/11/25(Tue) -
門倉貴史 『統計数字を疑う』(光文社新書)、読了。

思っていたよりも教科書的な政府統計の定義の解説が長く、
ちょっと途中で飽きてしまいました。

そのような数字を仕事で使っている方には、
改めて勉強するには良い本かもしれません。

ちょっと私のニーズに対しては、お堅い内容でした。


統計数字を疑う なぜ実感とズレるのか? (光文社新書)統計数字を疑う なぜ実感とズレるのか? (光文社新書)
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『世界一身近な世界経済入門』
- 2014/10/03(Fri) -
門倉貴史 『世界一身近な世界経済入門』(幻冬舎新書)、読了。

Q.なぜ、この商品の価格が上がってるんだろうか?
A.それは、BRICsが台頭してきているからだよ。

基本的に、このパターンで話が展開されます。
つまりはワンパターン。

なんで、こんな広がりのない構成にしたんだろうか?と思ったら、
著者がBRICs経済研究所代表という肩書きだった・・・・・・(爆)。

うーん、選択失敗。


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『ワーキングプア』
- 2014/08/01(Fri) -
門倉貴史 『ワーキングプア』(宝島社新書)、読了。

この手の本を読むと、気分が悪くなってしまうことがあります。
彼らの境遇が可哀想だという意味でではなく、
「生きる」ということへの考えの甘さに愕然としてしまうという意味でです。

「報われない人」の話の前提には、
その人の「能力」程度と「報酬」のアンバランスという評価があるべきであり、
単に絶対的な報酬の少なさだけを取り上げても意味がないと思います。
能力があるのに発揮できる場がないから報酬が少ないのか、
能力があり、しかもその能力を発揮しているのに、報酬が見合っていないのか、
それとも、能力がないから報酬が得られないのか。
1番目は日本という社会にとって大きな損失なので改善すべきですし、
2番目であれば、やはり本人のやる気に応えられないという点で社会にはマイナスです。
でも、3番目が理由なら、正当な評価ですよね。

本作では、様々な境遇の人にインタビューをして事例紹介をしていますが、
もし自分が会社の人事担当者だったら、この人は採用したいなと思う人もいれば、
こんな人を採用したら組織に悪影響を及ぼしてダメになると思う人も居ました。
真面目な人も多いように感じましたが、ただ、仕事という面で評価した場合、
真面目さの表し方を履き違えているような印象も受けました。
真面目に物事に取り組んでいるように見えて、肝心なところで思考停止しちゃったり、
現実から逃避しちゃったり、自分なんてこんなもんだ・・・と成長を放棄しちゃったり、、
正直、この人が部下だったら使い勝手が悪いだろうな・・・・と思われる人もチラホラ。

様々な統計データを出して、ワーキングプアの報われなさを訴えていますが、
仕事とは、突き詰めれば、「如何に成果を出して社会に貢献するか」だと思うので、
ワーキングプア層の能力の統計データも示した上で論じて欲しいです。
難しいことは分かっているのですが・・・・。

能力のある人が伸び伸び活躍できて、そうでない人はこじんまりと過ごせるような
効率的で穏やかな社会にならないものかなぁと思います。

なお、冒頭に登場する石川啄木。
働けど、働けど、なお我が暮らし楽にならざり・・・・・と言ってますが、
啄木の貧乏は女郎屋通いが原因ですから、
こんな詩人と一緒にされたら、真面目に働いているワーキングプアの方は怒りますわよ(苦笑)。


ワーキングプア いくら働いても報われない時代が来る (宝島社新書)ワーキングプア いくら働いても報われない時代が来る (宝島社新書)
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『必ず誰かに話したくなる経済学』
- 2014/06/29(Sun) -
門倉貴史 『必ず誰かに話したくなる経済学』(PHP)、通読。

こちらも図書館本。

図書館で何かのついでに借りてくる本は、
「お金を払ってまで買うことがないな」という軽いものが多いのですが(苦笑)、
これは相当中身が無かったです・・・・。

どこかで読んだことがあるものの焼き直し。
しかも、表面だけなぞって終わり。

会話のネタに使えるというレベルでなく、
誰かが雑談で話している言葉をそのまま書き取ったレベルでした・・・トホホ。


必ず誰かに話したくなる経済学必ず誰かに話したくなる経済学
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『人にいえない仕事はなぜ儲かるのか?』
- 2010/07/21(Wed) -
門倉貴史 『人にいえない仕事はなぜ儲かるのか?』(角川oneテーマ21)、読了。

またまた、いかにも新書らしいタイトルの本ですが、
あんまり新しい発見は無かったです。

冒頭、さおだけブームに乗っかりまくりの導入部分があって、
ちょっとその露骨さに辟易してしまったのですが、
本編は、結構まともな内容でした。

ただし、話の90%が税金の話。
しかも、あんまり目新らしい話はなく、
税金の仕組みをちょこっとでも勉強したことがある人なら、
まぁ、知っている内容が大半だと思います。

税の仕組みを説明するにあたって、違法エステとかの事例を出しているだけで、
「人にいえない仕事」の本質に斬り込む本ではありませんでした。


人にいえない仕事はなぜ儲かるのか? 角川oneテーマ21
人にいえない仕事はなぜ儲かるのか?  角川oneテーマ21門倉 貴史

おすすめ平均
stars雑誌記事としてよむならいいのだけど。。。。
stars読みやすい本でした。
stars支出税の意義がわかる
starsわかりやすい税金裏話
stars読みやすい

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さおだけ屋はなぜ潰れないのか? 身近な疑問からはじめる会計学 (光文社新書)
さおだけ屋はなぜ潰れないのか? 身近な疑問からはじめる会計学 (光文社新書)山田 真哉

おすすめ平均
stars会計の勉強をしている人が読むと面白いかも
starsタイトルコピー新書ブームの定番
stars期待はずれ
starsタイトルにやられた
stars易しさを追求し過ぎた感が・・・

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