『日本を滅ぼす<世間の良識>』
- 2015/03/08(Sun) -
森巣博 『日本を滅ぼす<世間の良識>』(講談社現代新書)、読了。

森巣センセも、あんまり立て続けに読んでしまう
ちょっと食傷気味・・・・。

しかも、時事ネタを扱うだけなら、森巣センセでなくても良いような印象も。

というか、いろいろ言ってるけど豪州にお住まいなんですよねぇ・・・・と
なんとなく反発してしまう自分がいたりして。

現実の日本は、確かに、いろいろ問題抱えてるかもしれないけど、
それに文句をつけて批判するのは、
やっぱり国内に居る人がやらないと、変えられないよね・・・・・と、
自戒も込めて思った次第です。


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『無境界家族』
- 2014/07/19(Sat) -
森巣博 『無境界家族』(集英社文庫)、読了。

ブックオフでは見つけられないのに、神保町では良く出会う著者の作品。
前回読んだのは「小説」、今回は「家族についてのエッセイ」。
どちらも似たような造りになっています(笑)。

世界を飛び回る気鋭の学者である妻、
州法に違反してまで飛び級で大学に入り、ハーバード大学院は中退して
ヘッジファンドで大金を稼ぎまくる息子、
そして、博打打ちの自分。

他に類を見ないであろう家族の構成と活動内容ではありますが、
著者の教育論や人生哲学を聞くと、なるほど、こういう家族が出来上がるのか・・・と。
また、想像ですが、著者以上に奥様の人生哲学や価値判断の方が
ぶっ飛んでいそうで興味があります。

「こういう考え方もあるよな」と頭では分かっていても、
それを実行して、しかも「天才の息子」として結果を出していることは
凄いことだと思います。
この徹底力、貫徹力には、学ばねばならないと自省の気持ちが働くとともに
畏怖の気持ちも湧いてきます。いずれにしろ刺激的。

一方で、著者の語る、「日本人論」論や「日本文化論」論は、いまいちピンときません。
いわゆる「日本人論」において、日本人の定義が狭すぎる、少数者を無視している
というような主張を述べていますが、その割には、著者も他の話題で
結構、強引な一般化をして語っています。
もちろん、「一般化しすぎかもしれないが」という断りつきですが、なんだか勢いが殺がれます。

本作は、ある一人の男の人生哲学として読むには非常に面白いです。
ただ、世界や日本を見つめなおすためのフレームを学ぶには違うかなと感じました。

息子のことを語りながら、いつの間にか植民地主義の話になっている、
その無境界=ボーダレスな文脈の展開が、本作も心地よかったです。


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『無境界の人』
- 2014/04/19(Sat) -
森巣博 『無境界の人』(集英社文庫)、読了。

姜尚中センセとの対談で認識した作家さん。
神保町で小説作品を見つけたので、試しに買ってきました。

一応、小説という体裁をとっていますが、
自らの日常を書いたものと思われ、ルポのようにも感じられます。
しかし、そのジャンルはどうでも良いと思うぐらいに
博打の話から日本人論まで、あちこちに話題が展開されていき、
その激しい流れに揺られながら読み進める感覚が、意外と心地よかったです。

博打打ちとしてのキャラ作りなのか、
ちょっと文体がお下品になるときがあるのですが、
そんな風に装っても、地のインテリ部分は隠せないわけで。

日本人論を熱く語り、また日本の「インテリ」たちを扱き下ろしているのですが、
正直、内容にはそれほど目新しい印象を受けませんでした。
ここで著者が打ち砕こうとした日本人論は、
すでに崩れつつあるように思います。
ま、10年以上も前の作品なので、仕方が無いのですが。

むしろ、博打打ちとしての人間観察や哲学の話が面白かったです。
何事も「本物」の人は、語るべきものと語るための言葉を持ってますよね。
ヤッちゃんとエムのカップルも素敵でした。


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『ナショナリズムの克服』
- 2012/11/15(Thu) -
森巣博、姜尚中 『ナショナリズムの克服』(集英社新書)、読了。

ナショナリズムをテーマにした対談。

森巣博氏という作家さんは、本作で初めて知ったのですが、
賭博者、ギャンブル作家と言いながら、その知識の深さと幅広さにびっくり。
しかし、奥様はテッサ・モリス=スズキという学者さんだそうで、
息子さんはヘッジファンドで巨万の富を築いているとのこと。
なんとも凄い家族です。

さてさて本題。
ナショナリズムとな何ぞやを探るに当たり、
姜尚中氏は、在日韓国人という自らの出自を語り、
森巣博氏は、日本を出て英国に移ったことを語ります。

対談中、様々な日本の「知識人」の名前が登場し、
そこは付いていけませんでしたが、
「想像の共同体」「再想像の共同体」という考え方は面白いなと思いました。
ここまで「民族」や「ナショナリズム」という概念が前面に出てきたのは、
自然なものではなく、多分に政治的・意図的なものでしょうから。

ただ、タイトルのように、この対談が「ナショナリズムの克服」に向かっているのかというと、
そこはピンときませんでした。

日本人論や在日論的なものを分析し、時には批判していますが、
その先に「克服」という境地が待っているのか、見えてきませんでした。

結局は、「リイマジネーション」の結果、
新しいナショナリズムが生まれるだけなのではないかと思いました。
なんたって「ナショナリズム」や「民族」というのは、
一定のグループをまとめあげるのに、非常に効率的で効果的な概念だということが
歴史の中で実証されているのですから。
この「便利さ」を、強い者も弱い者も捨てることはできないと思います。

というわけで、ナショナリズムというものを知るには非常に面白い本でしたが、
結論については、あまり刺さってきませんでした。


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