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『一橋ビジネスレビュー65巻4号』
- 2018/09/05(Wed) -
『一橋ビジネスレビュー65巻4号』

特集が航空機産業ということで、
興味がない分野だったので、長い間、積読状態でした。
台風直撃で仕事ができないので、その間に読もうと手に取りました。

で、実際読んでみて、やっぱり航空機産業には興味がわかず(苦笑)。
でも、世界初の民間航空機を製造したイギリスのデ・ハビランド社が、
コメット機の連続事故により運航停止に追い込まれ、
設計見直しなどにより機体を改善するも、ブランドが失墜した状況を覆せず
経営悪化により買収されるという流れを知り、
旅客産業の厳しさを実感しました。

飛行機は、自動車などに比べて事故率は格段に低い安全な乗り物だとされています。
一方で、万が一事故に遭ったら、死ぬ確率が非常に高いという面もあります。
そして、事故の場合は一度に多くの方が亡くなるという悲劇。
自動車の安全確保の技術とは異なる次元で、
安全性を確保しないと、会社の経営が危ぶまれるという立場です。

学生時代、村上陽一郎先生の『安全学』という本で、安全の考え方を学びましたが、
リスクとベネフィットのバランス、リスクとコストのバランスをとることの難しさを
改めて、この航空機産業の話で実感しました。

ただ、事故や安全に関する経済的な分析が本誌ではあまり行われなかったのが残念。
まぁ、国産ジェットを後押しするような趣旨の特集ですから、
ネガティブ面の掘り起こしはし難かったのかな。

特集記事以外では、富士メガネの難民キャンプでの検眼活動が印象に残りました。
やはり、思いがしっかりしている企業は強いですよね。
35年間にわたって、世界各地の難民キャンプで検眼を行っているという実績だけで、
本体の眼鏡屋としての事業が非常にうまくいってるからこそ続けられる
ボランティアなんだろうなと分かります。
そんな企業に入社してくる従業員は、もちろん、このミッションに共感しているでしょうし、
組織がどっしり安定しているのだろうなと思いました。

他には、デザイン会社ziba tokyoが行ったランドセル製造の提案の物語。
発想の手順について解説した記事でしたが、
私はそれよりも、プレゼンテーション力の方に興味を持ちました。
私的なパーティに呼ばれ、パーティまでの3日間でコンセプトを詰め、
そして「当日ちょっと時間をください」と言って、簡単なプレゼンをさせてもらう、
それにより、会場にいる人の心を一気に鷲掴みにするストーリー。
勉強になりました。


一橋ビジネスレビュー 2018年SPR.65巻4号: 次世代産業としての航空機産業一橋ビジネスレビュー 2018年SPR.65巻4号: 次世代産業としての航空機産業
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『一橋ビジネスレビュー65巻2号』
- 2017/10/06(Fri) -
『一橋ビジネスレビュー65巻2号』

今回の特集は「健康・医療戦略のパラダイムシフト」なのですが、
どうにも、このジャンルの話って、興味が持てないんですよねー。

なぜなんだろうか?と思いながら本誌を読んでいたのですが、
どうやら、大局的な戦略を語るのではなく、個々の戦術を語る話ばかりだからかなと。
大局観がないからつまらないのかなと。

この特集でも、長寿とか、病院経営とか、ヘルス・インバウンドとか
そういう個々の施策の話にすぐ落ちて行ってしまうので、
あんまり広がりがないように思えてしまいます。

まぁ、医療行政とか大きく括ったときに
あまりに考えるべきことが多すぎて大局観が語れないレベルになっているのかもしれませんし
読んでいる私も、行間から戦略を読み解く力が不足してるんだと思います。

というわけで、今回の特集は、かなり流し読みでした。

後半の連載の方では、米倉先生とタニタの谷田社長との対談が面白かったです。
こちらもヘルスケア業界の方ではありますが、
あまり「健康とは」みたいなPRの仕方をせず、
「ヘルスメーターの専門会社です」という割り切ったスタンスが面白いなと。
タニタ食堂で一世を風靡しましたが、その誕生経緯も興味深かったです。

あと、今回から始まったフィンテック特集。
以前、金融業界に身を置いていたので、やっぱりこういう特集はワクワクしますね。
次号にも期待です!


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『一橋ビジネスレビュー65巻1号』
- 2017/09/01(Fri) -
『一橋ビジネスレビュー65巻1号』

特集は、「ノーベル賞と基礎研究」ということで、
社会科学系の大学から出る本としては何だかピンと来なかったところがあり、
しばらく読まずに放置してました(苦笑)。

長時間の電車移動があったので、そのお供に持って行ったのですが、
読み始めたら、「ノーベル賞を獲るにはどうやったら良いか」
「ノーベル賞を獲る前と獲った後では業績はどう変わるか」というような
あくまでノーベル賞の効用の部分に絞った論述が多く、
神聖化していないところが、ノーベル賞と縁がなさそうなヒトツバシらしいなと(爆)。

平和賞とか物議を醸す選出も多い昨今ですが、
経済学賞は、もともとのノーベル賞にはなかったスウェーデン中央銀行資金の賞だとか、
アメリカからの受賞者の偏りの現実とか、
そういうアレコレを知るにつけ、普遍的で神聖な賞なのではなく
あくまで一つの価値観のもとに選ばれる賞なんだということが明確になり、
こういう視点は、もっと日本人全体に知らしめるべきだと感じました。

一方で、ノーベル賞の日本人受賞者を2050年までに30人輩出するという政府目標は、
研究分野への投資効果を測定する1つの指標としては、
有効なのではないだろうかと思いました。

基礎研究に莫大なお金が必要となる現状において、
政府が相応の体制で支援しなければ、研究成果も出てこないでしょうし、
その1つの具体的かつ象徴的な目標としてノーベル賞があげられるのは、
分かりやすいと思いました。
ま、このおかげで最近の社会科学の分野は、優先順位が下げられて
苦汁を舐めさせられているという点は残念ですが・・・・・。

ただ、世界の頂点を狙えるような研究分野は、
やはり、国の歴史や文化の影響を多大に受ける人文科学や社会科学よりも
自然科学分野の方が期待が持てるでしょうし、
日本のこれまでの実績からしても、国策の設定の仕方としては
納得性が高いかなと思います。

本誌では、ノーベル賞受賞者の野依先生が、米倉先生らと対談して、
政府目標を受けて国が示すべきビジョンとか、研究者の在り方とかを議論していますが、
こういう受賞者の視点と、枠外の社会学者の視点と
両方をバランスよく政策の中に盛り込んでほしいなと願います。

というわけで、当初の期待の薄さとは異なり、
非常に面白い特集でした、。

他にも、知的障害者支援施設のこころみ学園の物語とか、
ビジネスの「当り前」を疑うブラケティングの話だとか、
興味深い記事がたくさんありました。


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『一橋ビジネスレビュー64巻3号』
- 2017/02/22(Wed) -
『一橋ビジネスレビュー64巻3号』

今回は戦略論の特集でしたが、
以前に比べて、こういうテーマに興味を持てなくなっている自分が居ます(苦笑)。

大きい企業には、戦略論は重要ですし、
小さい企業にとってもビジョンと計画は重要ですが、
でも、自分が小さいビジネスに携わるようになった今、
大きな視野の戦略論よりも、小回りの良さやスピード感の方に
気持ちが向かって行ってしまっています。

というわけで、戦略そのものよりも
戦略をいかに実行していくかの方に目が行きがちなので、
清水勝彦先生の「良い失敗とコミュニケーション」が興味深かったです。
あとは、特集の稿ではないですが、井上達彦先生の「良い模倣と悪い模倣」。

結局、経営とは、いかに実行し継続していくかが鍵のような気がします。


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『一橋ビジネスレビュー64巻2号』
- 2017/02/16(Thu) -
『一橋ビジネスレビュー64巻2号』

かなり積読状態だったのですが、
読み始めたらベンチャービジネスのエネルギーに当てられ、
特集を一気に読んじゃいました。

やっぱり、新しいビジネスを興していこうという人々のエネルギーは凄まじいですね。
そして、常識が覆され、新たなビジネスモデルが提起される新鮮さ。
目からウロコの指摘も多く、読んでいてワクワクしました。

連載モノでは、相変わらず無印良品が本音が混じってて面白かったのと、
雪国まいたけのドタバタぶりに驚きました。


一橋ビジネスレビュー 2016 Autumn(64巻2号) [雑誌]一橋ビジネスレビュー 2016 Autumn(64巻2号) [雑誌]
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『一橋ビジネスレビュー63巻3号』
- 2016/01/25(Mon) -
『一橋ビジネスレビュー63巻3号』

特集は「中国モデルの破壊と創造」ということですが、
「中国経済」ではなく、「中国でのビジネスモデル」という観点で捉えています。

なぜ、中国がこれほどまでに経済成長できるのか、
また、世界経済に影響力が持てるのか、
それを、ビジネスモデルで解説しているので、「仕組み」が分かって面白かったです。

そして、連載されている無印良品の話。
セゾングループって、センスの良さと人間のドロドロさとが混じり合っていて、
不思議な企業だなぁと思います。
堤清二の強さなのか、特異さなのか、異様さなのか。
その下で働いてきた人々が、異様さを分かりながら直接的には堤氏の批判をせず、
その後を継いだ経営者たちの批判は厳しく行うところが、何とも外目には面白いです。

次号の知財戦略の話も、あまり意識したことがない分野なので楽しみです。


一橋ビジネスレビュー2015年WIN.63巻3号―中国モデルの破壊と創造一橋ビジネスレビュー2015年WIN.63巻3号―中国モデルの破壊と創造
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『一橋ビジネスレビュー63巻2号』
- 2015/09/26(Sat) -
『一橋ビジネスレビュー63巻2号』

ただいま中小企業診断士の資格を勉強中の身としては、
今回の「ファミリービジネス」特殊は興味深く読みました。

さすがに研究対象ともなると、ファミリービジネスとはいえ大企業が多いので、
そのまま中小企業に当てはまるわけではないものもありますが、
しかし、経営者のマインドのようなものは、共通する部分が多いのではないかと思いました。

「4Cモデル」なんて言うと小難しく聞こえますが、
Continuity、Community、Connection、Commandの組み合わせにより
ファミリービジネスが成り立っているというところは大納得。

やっぱり、家業の継続性というところを大切にされていますし、
家族的経営な温かみのある会社が多いです。
そして、近隣とのお付き合いを大切にし、使命感に燃えている。
うーん、まさに活力のある中小企業の姿のように思います。

最近、中小企業の方たちと触れる機会を重ねるにつれ、
中小企業という事業体の活力や、その経営の面白さのようなものを感じます。
私は、今は大企業の一員ですが、中小企業で働く自分を想像してみたりしちゃってます。

今号では、他に、無印良品の連載や、JINについてのケーススタディが面白かったです。


一橋ビジネスレビュー 2015年AUT.63巻2号: ファミリービジネス その強さとリスク一橋ビジネスレビュー 2015年AUT.63巻2号: ファミリービジネス その強さとリスク
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『一橋ビジネスレビュー62巻4号』
- 2015/03/22(Sun) -
『一橋ビジネスレビュー62巻4号』

特集は「デザインエンジニアリング」。

デザインに限らず、エンジニアリングの世界というのは、
機能設計の合理性や効率性を実現する着眼点、そして機能の追究に傾ける情熱が
非常に興味深い分野だと思います。

ただ、本誌のアプローチは、「デザイン」と「エンジニアリング」という対比において
それらを扱う「技術者」を語っているものが多く、ちょっと私の思っていた視点からはズレていました。

いかに両方を融合させた人材を育成するのか・・・・・という論点なのですが、
こういう議論が出てくるほどに、プロダクトデザインの世界において、機能美を意識しないことがあるのか?
ということが疑問でした。
一部のゲージュツヒンのような商品はともかく、普通の商品なら使いやすい形状は
当然求められる視点なのではないかと。

「デザイン」と「エンジニアリング」という2つの視点を意識しなければならないほどに、
この世界も分業化が進んでいるのかと思うと、残念な気持ちになってしまいました。

あと、今年のポーター賞受賞企業が掲載されていましたが、
アイスタイルとスタートトゥデイという2つのWEBサイト運営企業が表彰されていて
今という時代を感じました。

一方で、時を同じくしてYKKのファスニング事業が受賞しているというのも、
多様性に富んでいて面白いですね。


一橋ビジネスレビュー 2015年SPR.62巻4号: デザインエンジニアリング一橋ビジネスレビュー 2015年SPR.62巻4号: デザインエンジニアリング
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『一橋ビジネスレビュー62巻2号』
- 2014/10/17(Fri) -
『一橋ビジネスレビュー62巻2号』

特集は「ベンチャーとIPOの研究」。
サブタイトルは、「なぜ公開後低成長に陥るのか」ということで、
結構面白そうな印象を受けたのですが、
収録された論文は、数字をいじって結論を導き出すという味気ないもの。

ま、こういう厳密な処理があってこその経営学なのでしょうが、
数式による分析を苦手とする身としては、入っていけなかったです。

ベンチャー企業の社長さんと、グロービス系の投資会社の代表が
米倉先生の仕切りで対談をしているのですが、これが面白かったです。
簡単にポンとお金が出るわけでもなく、
一回投資を断られたのに、きちんと課題解決を行って、もう一度申し込むなど
なかなか根性がないとできないことだと思います。
その間の運転資金を確保することさえ、困難なのでしょうから。

この対談のような、ワクワクするベンチャーの話が、特集でも読みたかったです。


一橋ビジネスレビュー 2014年AUT.62巻2号: ベンチャーとIPOの研究一橋ビジネスレビュー 2014年AUT.62巻2号: ベンチャーとIPOの研究
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『ビジネスケースブック3』
- 2014/09/28(Sun) -
一橋ビジネスレビュー編集部 『ビジネスケースブック3』(東洋経済新報社)、読了。

100円で売っていたので、第3巻でしたが買ってみました。
『一橋ビジネスレビュー』誌に掲載されたビジネスケースを再録したものです。

オリンパス、ファストリ、キリン、エーザイと、
あまりにも有名な大企業が並んでいたので、
正直、目新しさという点では、「読んだことがある話だな」という感想になってしまい残念。

ただ、ニュートーキョーが開発した食材発注システムの話は
初めて聞くものであり、しかも、オープンソースで開発したというところが斬新で、
非常に興味深く読みました。
やっぱり、ビジネスケースは、こういう自分にとっての「発見」「新知識」が嬉しいですよね。

あと、オリンパスのケースでは、公開セミナーにおけるディスカッションが付録されており、
いわゆる自分と同じ立場の「ビジネスケースを勉強の材料として読んだ人」の目線で
いろんな質問が投げかけられ、検討が加えられている様が面白かったです。
そういうところに着目するのか!という発見がありました。

ただ、残念ながら、この試みはオリンパスのケース独自のものだったようで、
他のビジネス・ケースでは試されていませんでした。
残念。


ビジネス・ケースブック〈3〉 (一橋ビジネスレビューブックス)ビジネス・ケースブック〈3〉 (一橋ビジネスレビューブックス)
『一橋ビジネスレビュー』編集部

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