『十一番目の戒律』
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- 2014/06/13(Fri) -
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ジェフリー・アーチャー 『十一番目の戒律』(新潮文庫)、読了。
今日はお休みをもらって、5年に一度の人間ドックに行ってきました。 前回は変なものが見つかって、手術(簡単なものでしたけど)になるという面倒が起こりましたが、 今回は問題のない結果が返ってきてくれることを祈ってます。 (今回初めて胃カメラやったのですが、あんなに人間の尊厳を失う検査だとは思いませんでした・・・悲) さてさて、各検査の合間合間の待ち時間が期待できるというわけで、 分厚い本を持ち込みました。 久々のアーチャー長編です。 CIAが抱える暗殺者が主人公。 コロンビアにおける暗殺遂行のシーンから始まりますが、 テンポ良く物語が展開していくので、どんどん読んでいけます。 (検査で中断されるのが恨めしくなるぐらい) ロシアの大統領選挙や、アメリカ大統領とCIA長官の対立、 さらには、ロシアの新大統領の訪米など、 様々な政治的な要素も絡み合ってきて、さすがの面白さです。 これほどまでに有能な暗殺者の割には、 組織における自分の身の危険には警戒が緩いのではないかという疑念は覚えますが、 ま、あまりに有能すぎるとハリウッド映画みたいになっちゃいますしねぇ(苦笑)。 CIA暗殺者の行動能力よりも、 本作は、大統領やその側近がどういう能力分担をして、 どうやって難局に当たっていくのか、または、相手を陥れるのかというのが 断片的ながらも分かって興味深かったです。
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『15のわけあり小説』
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- 2014/05/13(Tue) -
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ジェフリー・アーチャー 『15のわけあり小説』(新潮文庫)、読了。
久々のアーチャーは、短編集です。 最後の数行で真相を明らかにして落とすというタイプのお話たち。 プロットは面白いと思ったのですが、 なんだかスッと頭に入ってこなくて、 「えっ!?どういうこと?」と読み返してオチが分かるというタイムラグが(苦笑)。 日本語訳の問題ですかね。 それとも、私が、阿刀田高や星新一のような 特定の作家さんの描く世界にどっぷり浸かりすぎてるということでしょうか? なんだか、サクッと爽快感が得られないところが残念でした。 アーチャーは、また長編をじっくりと読んでみたいなぁ。
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『めざせダウニング街10番地』
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- 2008/08/23(Sat) -
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ジェフリー・アーチャー 『めざせダウニング街10番地』(新潮文庫)、読了。
何年かぶりにジェフリー・アーチャーを読みました。 政治ものということで、まさにアーチャーの専門分野。 3人の政治家が政治の世界に身を投じてから首相の座を争うまでを描いた作品です。 30年間の政治を描くので、ひとつひとつの選挙が意外と淡々と描かれていますが、 30年の間のターニングポイントを上手く作っていくストーリーテリングはさすが。 また、主要な政治家たちが実名で登場し、 ある程度、実際の政治の流れを踏まえているところも 読み物として面白かったです。 で、一転、リビアによるフリゲート艦シージャックなどの息詰まる事件を挿入し、 どこまでが現実でどこからが創作なのか よくわからないほどの現実感を覚えさせる政治の舞台です。 一方、私生活の面では、 3人とも女性問題がぐちゃぐちゃしており、 清廉潔白な政治家はいないのか!と憤慨したくもなります。 政治の汚い駆け引きの方は、あって当然でしょうから、「凄いねぇ」とある意味感嘆。 しかし、チャールズ、悪いやっちゃなぁ。 惜しむらくは、3人のキャラクターが立ち振る舞いで描き分けられていなかったこと。 たとえば、言葉使いとか、仕草とか。 ちょっと気を抜くと、誰のパートだか分らなくなって読み返さなければならなくなります。 「あぁ、このしゃべり方はサイモンだ」というようにわかると、 もっと読みやすかったのですが・・・。
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