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『ツァラトゥストラの翼』
- 2012/04/20(Fri) -
岡嶋二人 『ツァラトゥストラの翼』(講談社文庫)、通読。

「お、岡嶋二人が100円だぁ」と思って買ってきたら、なんと「ゲームブック」というオチ。
ドカ買いで失敗したことは多々あれど、ゲームブックを買ってきてしまったのは初めてです(苦笑)。

ゲームブックは、私が中学生ぐらいの頃に流行っていた気がします。
いくつか挑戦したものの、途中で面倒になって投げ出してばかりだったような・・・・。
今回、「ま、岡嶋二人作品だし・・・」と思って、とりあえず挑戦してみました。

が、殺人事件の推理&宝探しの要素も相俟って、これが非常に難しい・・・・。

正しいと思うところまで戻って再選択するというズルをしながら何度か挑戦しましたが、
結局、解決できず・・・・。
どうやら、最初の頃の選択が間違っていたようです(悲)。

というわけで、未だに踏破したゲームブックはゼロのままです。


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岡嶋 二人

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『チョコレートゲーム』
- 2011/06/26(Sun) -
岡嶋二人 『チョコレートゲーム』(講談社文庫)、読了。

中学生が被害者の殺人事件が起き、
主人公は、自分の息子が犯人なのではないかと疑いを持つ・・・・。

推理小説としての謎解きよりも、
中学生とその父親という親子物として読んでいました。

中学生が友人を殺害する・・・このテーマは、
80年代後半の当時では、結構、衝撃的な設定だったのではないでしょうか?
(なんだか、最近は、「またぁ?」という感もしなくはないという、残念な状況ですが)

時代性を上手く取り込みつつ、
親子の断絶や、過保護というような要素も絡めて、
社会性のある興味深い作品になっていたと思います。

ま、ただ、推理小説が軸となっているので、
心理描写の部分は、他の親子物に比べると、少し甘い気もしますが。

一方のミステリとしての出来としては、
トリックが大したものではないので、それを目当てに読むと多少がっかりするかもしれません。

あと、カバーイラストは、あまりに直截的すぎるのではないでしょうか。
ちょっと、このセンスには閉口・・・・・。


チョコレートゲーム (講談社文庫)チョコレートゲーム (講談社文庫)
岡嶋 二人 権田 萬治

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『なんでも屋大蔵でございます』
- 2011/05/02(Mon) -
岡嶋二人 『なんでも屋大蔵でございます』(講談社文庫)、読了。

二人作品、気が付けば3年半ぶりとなりました。

なんでも屋を開業している男が
誰かに、これまでの不思議なお客の話をするという枠組みの連作短編集。

この主人公の男の言葉遣いが、
解説の宮部みゆきに言わせると大店の番頭風なのですが、
これが作品の演出に好影響を与えているとは思えず。
むしろ、主人公の年齢設定が伝わってきません(もしや、それが狙いか?)。
話が脱線することにもイライラ。

ただ、ミステリの真相は、結構、面白いものが揃ってました。
演出次第で、もっと面白く感じられたのではないかと、少し残念な感じ。


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岡嶋 二人 宮部 みゆき

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『焦茶色のパステル』
- 2007/12/25(Tue) -
岡嶋二人『焦茶色のパステル』(講談社文庫)、読了。

岡嶋作品は、自分に合うもの合わないものが結構はっきりしているので、
正直、恐る恐る読みはじめたのですが、一気読みしてしまいました。

競馬の世界というものは、ほとんど未知の世界に近いので、
非常に新鮮な気持ちで読めました。
また、香苗という競馬素人を主人公に配してくれているおかげで、
物語の会話の中でうまく説明がなされており、
違和感なく競馬知識を得ることができました。

そして、なによりも探偵役の芙美子のキャラクターが魅力的です。
行動力、推察力、決断力、ユーモアセンス、どれも嫌味っぽくないところが素敵です。
ただ、物語の最後の最後は、「えっ、この人、こういう行動とるの?」と
ちょっと違和感のある終わり方でしたけれど。

謎解きの部分も、中盤で大方の結末が見えたかと思いきや、
最後にもうひと波乱あって、飽きさせません。

確かに黒幕は、物語の途中から急に存在感を示し始めたので
「なにを唐突に・・・」という感じは受けてましたが、まさかねぇという展開。

いろんな謎にそれなりの合理的説明がなされていて、納得もできました。

満足、満足。


焦茶色のパステル (講談社文庫)
焦茶色のパステル (講談社文庫)岡嶋 二人

おすすめ平均
stars乱歩賞らしい
starsどんでん返しを安心して楽しめます。
stars骨太のドラマが良いですね
stars馬が憐れ・・・
stars手堅くまとめられた作品

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『クラインの壺』
- 2007/09/12(Wed) -
岡嶋二人 『クラインの壺』(新潮文庫)、読了。

本読みさん達のBlogで、岡嶋二人の作品において
本作を一番に押している方が多かったので、読みたいと思っていた一冊です。

「ゲーム開発」という舞台設定に、
「子供っぽい話だったら嫌だな」と思ってしまったのですが、
あにはからんや。
どっぷり嵌ってしまいました。

たしかに、「K2」というゲーム機器は
どの程度現実味のある装置なのかは分かりませんが、
その装置の特性をフルに活かして、
ここまで複雑なサスペンスを作り、また読者を巻き込んで騙し切る
その作品の力に驚きました。

現実と仮想、事実と謎の境目がどうなっているのか
自分で想像を膨らませて結論付けるしかなさそうですが、
どうにでも読み取れそうです。

そんな世界に置き去りにされたら、
やはり主人公のような行動を起こさざるを得なくなるんでしょうかね?

最後は、やりきれないものが残りました。


クラインの壷 (新潮文庫)
クラインの壷 (新潮文庫)岡嶋 二人


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『ダブルダウン』
- 2007/05/03(Thu) -
岡嶋二人 『ダブルダウン』(講談社文庫)、読了。

ボクシングの試合中に、ボクサー二人が相次いで毒殺される・・・
舞台設定は面白かったのですが、
主人公たちの推理の進めたかの素人っぽさにはちょいと閉口。
あくまで可能性の一つが見つかっただけなのに、
なぜその推理に限定しちゃうのよ?という疑問がちらほら。
その分、物語が進むにつれて、推理の誤りなどがわかってはくるものの、
主人公が稚拙だと、やっぱりのめり込めないですよねー。

そして、後半は、何かと事態が急変するのですが、
そのきっかけとなる出来事が、偶然に左右されるものが多く、
都合のいい展開だなーと思うこともしばしば。

犯人も、登場してくる場面を整理すると
大体のこの人だろうなという予測もついちゃいました。

ミステリーとしてはイマイチ。
でも、雑誌記者の取材ノウハウを知るには、なかなか面白ろかったです。

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『開けっぱなしの密室』
- 2007/01/16(Tue) -
岡嶋二人 『開けっぱなしの密室』(講談社文庫)、読了。

ちょっと箸休めのつもりで手にした短編集でしたが、
予想以上に軽めの内容に、流し読みしてしまいました。

短編の謎解きモノは、意外と苦手かもしれないと、ここに来て気づきました。
あまりに突飛なトリックに、ちょっと白けてしまうのかも。

いずれにしろ、高村薫の次に読んじゃぁ、いけなかったですね。

開けっぱなしの密室
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『99%の誘拐』
- 2006/10/22(Sun) -
岡嶋二人 『99%の誘拐』(講談社文庫)、読了。

あちこちの本読みさんので紹介されているのを目にするまで
この作家さんを認識していませんでした。
で、この作品がお初でございます。

エンディングが好みではなかったのですが、
ミステリーとしてのトリックは面白かったです。
特に、12年前の事件のほうのは機から手口から小道具まで、
犯行の一連の流れがスマートでした。
チャイコフスキーのテープの使い方なんて、
「なるほどぉ」と唸ってしまいました。

12年後の事件は、トリックもなかなか考えてあると思うのですが、
「コンピュータが完全制御」という側面を描くことに重点が置かれているようで、
トリックの面白さがイマイチ伝わりにくかったような気がします。

この後、それぞれの事件の犯人は、
どういう人生を歩み、それぞれとどう付き合っていったのでしょうか。
ああいうエンディングだったので、そのことが気がかりです。


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