『男たちのYAMATO』
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- 2018/03/29(Thu) -
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『男たちのYAMATO』
公開当時、原寸大で再現された戦艦大和のニュースが流れていましたが、 まさに、戦艦大和が動いている姿を見せるための映画であり、 それ以上のものがないような印象でした。 終盤の1時間、戦艦大和の最後の戦いのシーンが劇的に描かれていますが、 その再現性というか、迫力が凄かったです。 砲撃を受けたときの粉砕の様子、煙や埃のあがりかた、被弾した時の血の吹き出し方、 どれもリアルで、目が離せませんでした。 ただ、実際に戦争に従軍していた人たちには、見てほしくないなぁと感じました。 なんだか、歴史の記録とか、戦争へのメッセージ発信とかよりも 如何にリアルに見せるかというエンターテイメント性の方が重視されているようで、 なんだか興味本位で戦争体験者の悲しい記憶をほじくり返しているのではないだろうかと 不安になりました。 そういう気持ちになるのは、結局、本作が何を伝えたかったのかが ピンとこなかったからだと思います。 戦死とか特攻とか、そういうシーンを描くことで、1人1人の悲惨な最期や 残された人の哀しみのようなものは描いていますが、 あくまで個人的な悲しみしか描いておらず、日本として、国家としてというような 大局観のない映画だなぁ・・・・・という物足りなさ。 凄い迫力だったね!で感想が終わってしまいました。 役者さんの演技は良かったけど、 脚本がイマイチで、シーンが立ち上がってこなかったのが残念。
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『カイジ』
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- 2014/01/05(Sun) -
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『カイジ』
劇場公開時、観に行った知人が「面白くなかった・・・」と言っていたので 特段気にかけていなかったのですが、第2弾ができていたことを思い出し、 「もしかすると・・・・」と思って試しに観てみたのですが、やっぱりダメでした(苦笑)。 そもそも映画として成立してない演出がアレなのですが (シーンが上手くつながってないとかいう類の・・・) 人間の描き方が薄っぺらいです。 組織側が「負け犬」たちを罵る内容というか思想はなかなか面白いと思ったんです。 そこまで本音をぶちまけちゃうのかという点で。 しかも、この作品が作られた時代は不況真っ只中で、 世の中、負け犬ばっかりでしたからねぇ。 勇気のあることだと思います。 ただ、その当事者の「負け犬」の描き方があまりに劇画的で、 ちょっと白けてしまいました。 自分の頭で考えないことや、周囲の動きに流されやすいこと、 なのに「権利」だけはいっぱしに主張するところなど ポイントは押さえているのですが、その描写がコントみたいなんですよねー。 なんで、こんなに現実感が無いんだろうか。 また、原作のことは知りませんが、 組織側は、もっと狡猾で、冷静沈着で、皮肉で、悪趣味な人々だと思うんですよ。 なのに、利根川のあの薄っぺらさは何なのでしょうか? 少なくとも、カイジが「俺が今まで会った中でずば抜けてキレる男」みたいな台詞を 述べていましたが、そんなに凄かったか? クズに向かって真正面からクズと言えるところは凄いと思いますが(苦笑)、 彼の判断力は大したこと無いと思います。むしろ優柔不断。 会長の前では、単なるサラリーマンですよね。 天海祐希演じる遠藤凛子だけは、見ていてスカッとしました。 うーん、本作は詰め込みすぎな感。 映像化するなら、お気楽な連ドラにした方が良さそうですね。
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『デトロイト・メタル・シティ』
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- 2011/06/27(Mon) -
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『デトロイト・メタル・シティ』
どうも、マツケンの映画とは、相性悪いみたいです(悲)。 いや、『少年メリケンサック』のこともあるから、この手の音楽コメディが苦手なのかも。 原作は全く知らない状態で観たのですが、ギャグセンスが・・・・。 なんだか非常に薄っぺらい印象を受けました。 マンガの世界観をそのまま実写にしてみたのでしょうか? マンガと実写では持っている世界観が違うので、 「そのまま」では、原作ファンしかノリについてこれないと思うんですよねー。 意外とマツケンが、クラウザー様を演じこなしていたことに驚き。 その点では凄い俳優さんだと思います。 声を潰した感じで歌えば、素人には、それっぽく聞こえちゃうのかも。 ところで、DMCがやってた音楽は、デスメタルなの? デスメタルのイメージより、ちょっとポップというか、商業主義的な香りが(苦笑)。 もちろん、勝手なイメージですけど。 その商業主義の権化である社長を演じた松雪泰子さん。 松雪さんだとは気づきませんでしたわ(失礼)。 ぶっ飛んでて、見事な憑依ぶりでした。 演者は良かったけど、コメディ作品としてはイマイチでした。 KISSのジーン・シモンズは、これに出て良かったのでしょうか? ファンの反応が心配です。
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『ウルトラミラクルラブストーリー』
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- 2010/08/01(Sun) -
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『ウルトラミラクルラブストーリー』
ようわからん映画でした。 「何が伝えたかったのか」とかを考える以前に、 野菜を道路に投げつけるとか、貯蔵してあるお米の上を飛び回るとか、 そういうシーンが感覚的に許せなかったところがあり、 気持ちの面で、かなりマイナス評価です。 それに加えて、一見無駄かと思われるような引きの画がところどころに挿入されていて、 雰囲気を作りたいのだろうなぁと意図はわかるのですが、 裏目に出て冗長な印象を受けました。 全体的にもっさりしてて、観づらかったです。 さて、中身ですが、Yahoo!のレビューなどを後から見ますと、 いろいろ監督のメッセージ込められた作品だったようですが、 私は、そこまでの理解に到達できませんでした。 前半は、現実世界における陽人の日常を描いているのですが、 途中から、心臓が止まったまま生きているだの、 冗談なのか本気なのか分らないセリフが出てきて混乱。 首なし男が登場したところから、ファンタジーに突入したのだと頭が切り替えられれば 良かったのですが、あのシーンは、陽人の頭のなかの仮想世界の出来事だと いうようにも、あの時点では解釈できたので、だんだん、全てが現実なのだという 描き方なのではないかとの疑念が広がってきたまま、エンディングへ突入。 もう少し、混乱を避けるなり、最初は混乱させても途中でスッキリとさせるような 見せ方をして欲しかったです。 お前の頭が悪いのだ!と言われれば、それまでなのですが・・・。 きっと、「映画通」の方には、受ける作品なのでしょう。
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