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『自分のことだけ考える。』
- 2023/03/26(Sun) -
堀江貴文 『自分のことだけ考える。』(ポプラ新書)、読了。

ホリエモンの本はたくさん出版されているので、内容が被ってくるところも多々ありますが、
本作は、言いたいことがスッキリまとまってて読みやすかったので、
焼き直し感はそれほど感じませんでした。

ホリエモンの主張はどの本でも本質部分は同じで、
「自分のやりたいことを真っすぐに目指せ」
「うじうじ悩んでないでとにかく一歩を踏み出せ」
「新しいことをしようとしたら批判してくる人も出てくるが気にするな」
こんな感じかと思います。

そして、ホリエモンは、キレイごととしてそういうことを本に書き散らしているのではなく、
若者の挑戦を支援する仕組みを作り、ご自身もかなりコミットしているし、
その様子をYoutube等でどんどん発信し皆が共有できるようにしているので、
まさに自分自身の行動する姿で、著作の内容を体現して範を示しているので
信頼できます。

言葉がキツかったり、あえて誤解されそうな極端な表現を使ったりして(本作もそうですが)、
言いたい事の本質を説明してもらうと、そういうことかと納得できますし、
多くの人の目に留まるようにキツい言葉を戦術として使っている部分にも
ある程度理解ができます。(言語のバランス感覚は、私はもう少しマイルド好みですが)

ホリエモンの言いたい本質部分は自分なりに理解しているつもりですが、
時々、背筋を伸ばすために、定期的にホリエモンの本を読むべきかなと感じます。
サプリメントみたいな感じかな。

ところで、本作の帯に「炎上される者になれ!」とデカデカと描かれているのですが、
「炎上される」っていう日本語は正しいですか?
私は、すごく違和感を覚えます。
「炎上させられる」・・・・これもまだ違和感ありますが、「炎上する」の受動態はこちらじゃないですかねぇ?
言葉のプロ、編集者さん、どうなんでしょうか?




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『10年後の仕事図鑑』
- 2023/02/14(Tue) -
堀江貴文、落合陽一 『10年後の仕事図鑑』(SBクリエイティブ)、読了。

面白そうな組み合わせだと思って買ってみました。
ただ、対談ではなく、往復書簡風の構成になってます。
どこまで2人が向き合ってやり取りしてたのかはわかりませんが(苦笑)。

「AIにより人間の仕事が奪われる」という論文が発表されて話題になりましたが
本作も、その論文を受けて企画されたようです。

堀江さん、落合さんと同じように、私も、人間がやらなくて良い仕事は
どんどん機械に任せてしまえばよいと思っているのですが、
そういうことを言うと感情的に反論してくる方もいて、
なんで、そんな付加価値のない仕事に固執するんだろ?と、よく分かりません。

先日も、セルフレジが増えたことが嬉しいという話をしていたら、
年上のオジサン(おじいさんには至ってない年齢の人)から
「有人レジであるべき、セルフレジ反対」と言われてしまいました。

有人レジが好きな人というのは、「人間的なやり取りが良いんだ」という見解から
一定数存在するとは思いますが、それなら有人レジとセルフレジの共存で解決すると思いますが
なぜか「セルフレジ反対」と主張されるんですよね。
うーん、理解不能。

とりあえず、有人レジは今後も残ると思いますが、
人間スタッフさんに、一日中バーコード読み取らせる単調な作業をさせるよりも、
品出し補充とか、商品説明対応とか、新たな店頭サービスの開発とか、
そういう人間の知能を活用する仕事をしてもらう方が
店にとっても、客にとっても、スタッフ当人にとっても有益なような気がするのですが。

そんなことを思いながら本作を読みましたが、いろいろ紹介されている職業の今後については
概ね、書かれている通りかなと思いました。
レジ打ちの仕事と同じように、単調な仕事は機械にやらせて、
人間はもっと人間にしかできない仕事に移行していくことになるんだろうなと。

機械が低コストで仕事をこなせるようになったら、
同じ仕事をする人間に支払われる賃金も下がるでしょうから、
自然とその仕事を選択する人は減っていくと思います。
その頃には、「AIに仕事を奪われた!」なんて嘆く人は居なくなってるのではないでしょうか。
人力車の車夫が、「自動車に仕事を奪われた!」と嘆く前に、次の仕事に移っていったように。




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『すべての教育は「洗脳」である』
- 2022/01/18(Tue) -
堀江貴文 『すべての教育は「洗脳」である』(光文社新書)、読了。

ホリエモンによる教育論。
「学校教育は従順な労働者を生み出すためのものであり洗脳である」という主張は
その通りだと思います。

一方で、そういう「従順な」労働者が一定数いてくれるおかげで
世の中の産業が回っている面があると思うので、今の教育制度のすべてを否定したり
その教育の結果、今、一生懸命仕事をして支えてくれている人を否定したりするのは
違うのかなと感じます。

ホリエモンのYouTube動画はよく見るのですが、
ホリエモンの主張する内容は、私は共感できることが多いのですが、
でも一方で、勝ち組の中でしか通用しない主張だよなと思ってしまうことがあります。

押しつけの教育を素直に受け入れるな!没頭できるものを自分の力で手に入れろ!
そう言われて「よし、やろう!」と思って実行できる人は、
本人の努力もあると思いますが、それと同様に、恵まれた家庭に生まれたとか、
親の知能が高いとか、友達に恵まれたとか、そういう本人の努力ではどうにもならない
与えられた環境によるところも大きいと思います。

誰の言葉か忘れたのですが、「勉強を楽しめる自分は恵まれている存在だと自覚すべき」
というのを、本だか動画だかで見たように思います。
ホリエモンの言葉に共感できる立場に居られるというのは、ある種、恵まれた立場だと思います。
少なくとも、日々の自分の生活や将来の自分には不安を感じていない層かなと。

ホリエモンは、世の中に100人の人がいたとして、
その上位10人、20人に向けて語り掛けようとしているのだと思いますが、
そうではない立場の人々について、どう生きるべきと考えているのか凄く気になります。
それとも100人全員に向けて同じメッセージを発信しているのかしら。
私自身が選民思想的な考え方になってしまってて申し訳ないですが。

さてさて本作の内容ですが、私がホリエモンの話に共感して読んでしまうのは、
その主張が明確で、ダメなものはダメとぶった切るからわかりやすいというのもありますが
それ以上に、「なぜ今はそんな歪な状況になっているのか」という理由説明に
歴史的な経緯を踏まえており、その分析は冷静で客観的なので
説得力があるんですよねー。

今回も、国民国家の成り立ちから、現状分析、そして今後国家はどうなるかという
そういう幅広い視野で捉えているので、その分析の上で主張があると
「そうしなきゃいけないよなー」と納得できてしまいます。

でも、その納得の先に、行動がついてくる人は、
やっぱりすぐ動ける恵まれた環境にある人なのかなーという気もしてしまいます。

結局は、自分が経験したことしかわからないので、
良い親と祖父母のもとに生まれてくることができたからラッキーだったと自覚している私には
そうじゃない環境に生まれてきた人の苦労は、想像しきれないんだろうな・・・・と諦めの境地。
みんなのことを思いやるのって、難しいですよね・・・・。




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『100億稼ぐ仕事術』
- 2020/09/25(Fri) -
堀江貴文 『100億稼ぐ仕事術』(SB文庫)、読了。

2003年の発行なので、プロ野球球団の買収騒ぎとかよりも前の時代のもので、
ほんとうに出始めのあたりのホリエモン本だと思います。

タイトルは仰々しいというか、大見得をきっている感じですが、
中身は、かなり具体的な仕事のテクニックというか、
著者自身が日々の仕事やビジネスにどのように向き合ってどう対処しているかということを
非常にブレイクダウンして書いてあるので、参考にしやすい良書だと思います。

1個1個のテクニックが良いか悪いかということよりも、
各テクニックの考え方の裏側に一本筋が通っていることがわかり、
ホリエモン流の仕事の仕方の仕組みづくりについて本質が見えるようになっています。

そして、自身が起業してから、多くの部下をマネジメントしてきた経験を振り返り
特に初期のころは、自分の会議における時間の使い方が下手だったとか、
部下の本心を汲み取る仕組みが弱かったとか、素直な反省の弁が述べられており、
当時、飛ぶ鳥を落とす勢いで成長をし始めた企業の経営者として、
この反省力は凄いなと思いました。
結果、PDCAがきちんと回せていたから、その後の快進撃に繋がったのかなと思います。

私自身、丁寧に優しく部下の気持ちに沿ってマネジメントしてあげるという能力に
欠けているところがあるので(苦笑)、ホリエモン流の解決策に学ぶところが大きかったです。




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『本音で生きる』
- 2020/05/17(Sun) -
堀江貴文 『本音で生きる』(SB新書)、読了。

カバー写真を見ると、ひろゆきさんとの対談かと勘違いしてしまいますが、
堀江さんの本です。

上司を怖がったり、同僚に変な気遣いをしたりせずに、
自分の思うように仕事をできるように主張したら、
業績も伸びるし自分も成長できるという、至極まっとうな内容でした。

ホリエモンって、書籍の主張内容は私は納得できることが多いですし、
Youtube動画とかで時事問題の解説や私見を述べているのを見ても
私は共感できるものが多いのですが、
Twitterでのやりとりは、なんであんなに暴言のような物言いになっちゃうんでしょうかね(苦笑)。

頭の悪い人が嫌いなんだというのは分かりますが、
HIUの生徒さんのやり取りをちょろっと見た感じでは、
やる気はあるけど空回りしているような感じの生徒さんに対しても
かなり優しく指導しているように見えて、若者教育に熱心なことには意外さを覚えてました。

HIU生徒さんとTwitter民との違いは何かと言えば、
結局は、堀江さんを慕っている(上下関係)か、対等な立場でモノを言ってくるか(フラット関係)かの
違いなのかなと勘ぐってしまいます。

堀江さんがYoutube等で展開している社会の仕組みの解説は
私には非常に勉強になるものなので、よく視聴していますが、
世の中一般の人にとっては、Twitterで炎上しているというニュースしか知らない人も多く、
最近のコロナ自粛の関係でも、「口の悪い人」「傲慢な人」「他人の意見に耳を傾けない人」というような
印象を与えてしまってて、もったいないなと思います。

動画を見ている限り、基本的にゲストに対して敬意をもって対応されてますし、
(ゲストの質が低いと塩対応なこともありますが・苦笑)
熱意ある若者への思いも感じられます。

堀江さんにしてみたら、「Twitterでバカな意見を言ってくる奴なんて切り捨てていいんだよ」
ということなのかもしれませんが、炎上ニュースを見て社会が堀江さんから距離を置いてしまうように
なったら、もったいないことだなと思います。




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『傷だらけ日本経済につけるクスリ』
- 2020/01/02(Thu) -
堀江貴文 『傷だらけ日本経済につけるクスリ』(アートデイズ)、読了。

まえがきもなしに、いきなり食糧自給率の話から始まるので唐突感を覚え、
しかも語り口調がそのまま文章に落とされているの読みづらいと感じましたが、
短めの文量の1章ごとにテーマが変わっていくので、
「あぁ、ホリエモンチャンネルを文字おこししたようなものか」と思い当たれば、
その後は、それほど苦にせず読めました。

さすがに国政選挙に打って出ただけあって、
一通りの社会問題に関して勉強していると感じられ、
特に、「なぜ現在そんな状態になってしまっているのか」という歴史を押さえているので
「なぜ簡単に変えられないのか」という点で説得力があります。

本作でも、コンビニの銀行ATMは、銀行機能自体よりも
コンビニの日々の稼ぎの現金を安全に保管する場所としてATMの中を活用しているとか、
競馬や競輪がある地域は、原則的に戦争で空襲に遭った地域の復興策だったとか、
「へ~、なるほどなぁ」という視点がいろいろ得られました。

ただ、「たぶんそうなんだけど」的な逃げを打つので、
そこは編集さん、ちゃんと裏取ってよ~、と思ってしまいました。
まぁ、「語り下ろし、そのまんまホリエモン」というのが売りなんでしょうけれど。
ついでに言うと、やっぱり口語と文章は違うので、
もうちょっと読みやすいように語尾をきれいにしてほしかったです。
それでホリエモンの情報発信の価値が落ちることはないと思いますから。

最近、ホリエモンチャンネルを良く見ているのですが、
とあるビジネスが上手くいってたり、上手くいかなくなったりという原因の構造的な部分を
解説してくれたり、政治的な利権構造の解説をしてくれたり、
社会の仕組みを知ることができるので、勉強になります。

本作は、わざわざ本で読む話ではないようなレベルかもしれませんが、
こういう話を動画でもっと学びたいと思うような内容です。




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『もう国家はいらない』
- 2019/10/03(Thu) -
田原総一朗、堀江貴文 『もう国家はいらない』(ポプラ新書)、読了。

マスコミの大御所と新時代のリーダー(になり損ねた?いやまだ途中か?)の対談本。

私が、あまり田原総一朗氏の思想を知らないので、
なんだか最近ネットニュースで揶揄的に語られているイメージが強くて
この対談はうまくいくのかな?と心配しながらの読書となりました。

しかし、読み始めてみると、田原氏がホリエモンに対して質問を重ね、
ホリエモンの思考回路を分かりやすく読者に示そうと努力されている様子が分かり、
また時には、(多分知っているであろうことを)知らないふりをして質問を投げかけたりと
分かりやすく伝えるということと、本質に迫るということを意識しているのだろうなと感じました。

そのため、対談というよりは、田原氏によるホリエモンへのインタビューのような印象です。
それが、私の知りたかった「ホリエモンは日本社会や国家に対して何を考えているのだろう」
ということがシンプルに浮き出されていて、面白かったです。

田原氏のジャーナリストとしての力量が見えた対談だと思いました。
そういえば、学生時代に、田原総一朗氏の『原子力戦争』という本を読み、
その取材力に感銘を受けたことを覚えています。

読み終わってから、田原氏の評価を少しネットで検索してみましたが、
右からも、左からも、保守からも、リベラルからも批判をされるジャーナリストということで、
「ホンモノ」と評価されているようですね。
まぁ、お年を召してからの行動は、炎上してるものもあるようですが。

個人的には、なぜホリエモンが、国会議員になろうとしたのかということが
私の中でずーっと疑問で、これまでのホリエモンの著作でも、
この問題に答えることは上手くかわして、あまり本質を答えてこなかったように感じます。
田原氏も、そこを質問してましたが、「技術で日本を変えたいと思った」という
今の心境の方にフォーカスして話が進んでしまったので、
当時、ホリエモンがどういう判断をして政治家を目指したのかは分からずじまい。

渡辺美樹氏の当選の時も感じたのですが、大きな企業の経営者をやった人が、
国会の中のたった1票分しか決定権を持てない立場になるというのは
仕組みとして、とても耐えられないことのように思うのですが、
それに甘んじてでも、政治家になると得られるものがあるのでしょうか。
それとも、政治で社会を変えるということを本当に追求しようとしていたのでしょうか。

有名経営者が選挙に勝って政治家になろうとする目的を
誰かルポルタージュとかでまとめてくれませんかねぇ。




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『死ぬってどういうことですか?』
- 2019/09/11(Wed) -
瀬戸内寂聴、堀江貴文 『死ぬってどういうことですか?』(角川フォレスタ)、読了。

寂聴さんとホリエモンの対談。
4回にわたって対談した内容をまとめたということですが、
タイトル通り死について語っているのは、初回の対談のみ。

ホリエモンの死生観が知りたかったのですが、
寂聴さんにしゃべらせようと、話題の振り役になってる感じで、
ホリエモン自身は断片的にしか話してくれなかったので、ちょっと残念。
大人な対応のホリエモンが見られます(笑)。

対談を重ねるにつれて、ホリエモンもいつもの調子で
バッサリ切り捨てるような発言を見せるようになり、
ホリエモンはこれじゃなくちゃね、って感じです。

世の中の人が抱える漠然とした不安を、結構まともに受け止めてしまう寂聴さんと、
自分の価値判断で「興味ない」とか「起きえない」とか切り捨ててしまうホリエモン。

「安倍政権は戦争をやりたがってる!」と言い張る寂聴さんに対し、
「戦争をやるメリットはないから起きない」と冷静に判断するホリエモン。
寂聴さんは、太平洋戦争前の政治状況と似ていると懸念してますが、
私としては、むしろ、世の中の雰囲気に流されてしまっている世論という点が似ている気がします。

軍備を整えたり、自衛隊員を訓練で鍛えたりというのは、そのまま日本の資産になりますが、
いざ戦争を起こしてしまったら、軍備は消費されるし、自衛隊員も死傷してしまうし、
それで昔のように戦争で国土が広がることもなく、国際的な立場は却って非難を浴びることになり、
日本には戦争を起こすメリットがないと思います。

戦争を起こすことよりも、軍備を整えて、国際社会での発言力を保つことに
政治面だけでなく、経済面などでもメリットがあるのではないでしょうか。


ホリエモンの戦争に対する考察は私には納得できるものでしたが、
寂聴さんのように漠然と不安を感じて「怖い怖い」と騒ぐ人には
ホリエモンのような考察をどれだけ説明しても、あまり効果がないのだなということが
この対談でよくわかりました。
だって、話がかみ合ってないんだもの(爆)。

原発問題にしても、やっぱりかみ合ってない。
理路整然と説明する人と、情緒的に怖いという人の話がかみ合うことって、
どこまで行ってもないんでしょうね。

理路整然と説明してしまうには、どこかでリスクに線引きして
「ここまで発生可能性が低いものについては考慮しない!」と割り切る頭が必要になりますが、
情緒的に「どんなに可能性が小さくても、起きてしまったらどうするんだ!」と詰め寄られたら
もう対話のしようがないですよね。

世の中の諸問題が、解決できないというか、議論が深まらない状況を
象徴的にこの本の中で見た気がしました。




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『金持ちになる方法はあるけれど、金持ちになって君はどうするの?』
- 2019/02/18(Mon) -
堀江貴文 『金持ちになる方法はあるけれど、金持ちになって君はどうするの?』(徳間書店)、読了。

ホリエモン仮出所後第一弾として出版された本のようです。
内容は、ホリエモンが新たな収益源として生まれたアイデアを披露し、
また有料メール会員からの質問に答えた内容をまとめたもの。

まあ、これが著作物なのか?と言われると微妙な内容のものばかりですが、
ホリエモンが延髄反射的に回答して言うという点で価値があるように思えます。

ホリエモンシンパの人たちから寄せられるQuestionsについは、
正直なところ、「そんな程度の質問しか出ないのか・・・・・」と
がっかりしてしまったのが真実。

「どうすればいいのですか?」「私の計画を評価してください」みたいな
全てをホリエモンに投げてしう質問ばかりで、
「あぁ、これじゃあ、日本はダメだわ」と思ってしまう始末。
せっかホリエモンにダイレクトに質問できる権利を持っているのに、
そんな丸投げな質問しか出てこないのかとガッカリ。

それを見てると、ホリエモンの露悪趣味は、
日本の根本的改革とは無関係なレベルの人々を活性化させただけなのかなと
残念な感想を持たざるを得ません。

そういう階層の人の考え方ではダメだ!と渇を入れているはずなのですが、
そういう方向に議論が伸びていかないことが残念です。




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『新・資本論』
- 2018/10/30(Tue) -
堀江貴文 『新・資本論』(宝島社新書)、読了。

大きく出たタイトルですが、
別に『資本論』の向こうを張るわけでも、
社会構造の変化を体系的に分析したわけでもないのですが、
まぁ、ホリエモンのしゃべってる内容は面白かったです。

井上トシユキ氏との対談形式で進んでいきますが、
読みやすく交通整理されていたと思います。

ホリエモンの他の著作と比較して、
何か目新しいことが述べられているわけではないように感じましたが、
ところどころ、「そういうことなんだよね~」と大きくうなずける発言が。

選挙に出馬した時に、いわゆる「日本の支配階級」が考えていることを
そのまま口にして「国民たちよ、こういう社会構造になってるんだ、気を付けろ」
警鐘を鳴らしたために、結果的にそういう人たちの力で潰されてしまったというのは、
それだけが彼が転落した理由でないにしても、大きな理由の一つかなとは思います。
露悪的というか、変な正義感というか。

だから、彼の言葉は、棘のある表現を濾過しながら読む必要がありますが、
支配側に近いところにいる人間が本音を見せているという点で
読んでいて興味深く思います。

金融界が巨万の富を得ているのは、彼らがずるいことをしているのではなく、
それだけのビジネスモデルを築き上げて育ててきたからだと評価するのは、
私も、その通りだと思います。
そのビジネスモデルに対して、自分が搾取される側になるか、搾取する側になるか、
搾取する側の傍でおこぼれをもらえるようになるか、無関係な位置取りを決め込むか、
それは個人の能力と判断力の成果だと思うんですよね。
自分が社会のことを知ろうという努力をせずに、ただ「搾取された!」と叫んでいるのは
ある意味、可哀相だなと感じます。
一方で、社会を知るという大変な作業に自分の時間を投資せずに、
他のもっと楽しいことに時間を投資するという判断も、
それはそれでありだと思うので、結局は、今流行りの「自己責任」かなと(笑)。

「自己責任だよ」と上から社会を見ている階層の本音を
そのまま公の場で口にしちゃうところが、ホリエモンのホリエモンたるところなんでしょうね。




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