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『覆面作家の愛の歌』
- 2008/02/03(Sun) -
北村薫 『覆面作家の愛の歌』(角川文庫)、読了。

シリーズ2作目です。
1作目から間が空いてしまったので、
「お嬢様の名前は千秋さんだったっけ?」
というところからスタートしてしまいましたが、
この物語のノリを掴むには、数ページ読めば大丈夫でした。

本作では3編とも、
お嬢様のすっとぼけキャラクターに似合わない「死」「殺人」が出てきますが、
人の死という事実にはきちんと対面するお嬢様、真面目です。

担当編集者岡部君の恋物語やその他周りの人々の恋物語も添えられながら
千秋さんがなぞるミステリーを楽しめました。


覆面作家の愛の歌 (角川文庫)
覆面作家の愛の歌 (角川文庫)北村 薫

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stars謎解きの面白さだけではない♪
stars皆さん、もっとこのシリーズにご注目を!!!(その2)
starsキャラクターの魅力よりも謎に重点
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『語り女たち』
- 2007/11/03(Sat) -
北村薫 『語り女たち』(新潮文庫)、読了。

同じ作家さんの本を続けざまに読むことはあまりしないのですが、
昨夜、どーしても眠ることができず、
1作品ごとが非常に短い本作を2時頃手にし、
「眠れるまでの辛抱だ・・・」と読み始めましたが、
結局、朝4時半に読み終えてしまいました。
(翌日ダイビングのため早朝出発だというのに、勝手気ままな不眠症に激怒り。
 結局、寝られないまま海に潜ってるし・・・)

で、なんとなくスカッとしない気持ちのまま本作を読んだのですが、
「金持ちで実業に興味のない男が、海辺に借りたマンションの一室で
 見知らぬ女たちが語る不思議な話を聞く・・・」
という設定は、必要だったのでしょうか?

この設定が最後に活きてくるのかと思いきや、案外そうでもないし・・・。
なんなら、この設定なしで、超短編集としてあっさりまとめた方が
潔かったような気もします。

これで直木賞候補になったと聞くと、
「北村作品はこれじゃない!」と言いたくなってしまいます。


語り女たち (新潮文庫)
語り女たち (新潮文庫)北村 薫

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『夜の蝉』
- 2007/11/01(Thu) -
北村薫 『夜の蝉』(創元推理文庫)、読了。

1年ぶりの北村作品、円紫さんシリーズです。

女子大生と人気落語家の探偵モノという明るさを期待しているのですが、
なんだか重ーい空気が漂っている作品でした。

「朧月の底」では、主人公の「私」がほのかに一目ぼれ。
でも、明るい一目ぼれとはちょっと違う雰囲気。
「私」がやたらと恋に対して思索的だからでしょうか?
結末は、「あれっ?これで終わり?」というものでした。
ミステリーとして読むと、幾分すっぽ抜けな感じがします。

「六月の花嫁」は、なかなかに趣向を凝らしたお話だったのですが、
「お嬢様と葛西さん」「江美ちゃんと吉村さん」という2組の間で
「私」が取り残されたという感覚を「私」と共有してしまったような
感じがして、なんだか物悲しいものが残りました。

「夜の蝉」では、姉妹の葛藤がベースとなっています。
「朧月の底」にてチョイ役で登場してきたお姉さまは、やはり伏線でした。
お姉さんの悲恋の話よりも、
姉妹の間で克服されてきた葛藤をめぐる話に興味が向き、
この姉妹にとっては決して軽くは無かっただろう葛藤の様子を知り、
これまた重い気持ちになってしまいました。

というわけで、3話通して、「私」と日常の影というようなものを
共有してしまったような次第です。
裏表紙にあるような「爽快感」とは程遠い読後感となってしまいました。

それでも、その分、読み応えはありました。
また、博識な「私」や円紫さんの口から出てくる文学の話は
どれも興味深い内容でした。
(円紫さんシリーズを読む最大の楽しみは、実は文学ネタかも)
有井諸九という俳人も見つけました。
関連本でも探してみようかしら。

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夜の蝉 (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書)北村 薫

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『秋の花』
- 2006/10/28(Sat) -
北村薫 『秋の花』(創元推理文庫)、読了。

『夜の蝉』をすっ飛ばして、シリーズ第3弾を読了。
女子高生の転落死という、北村作品にしてはショッキングな舞台背景で、
「私」と正ちゃん、江美ちゃんの3人の日常がいつもどおりなのと比べると
転落死した女子高生の親友・利恵の日々は痛々しく、
そのアンバランスさが最後まで作品の重さとなって響いてきました。
北村作品なのにホッとできない・・・といった違和感。

でも、自分の周囲で事件が起こったとき、
自分が当事者でなければ、意外とこんなものなのかもしれません。
関係者を心から気遣い深刻な気持ちになる瞬間がありながら、
一方で友人とふざけ合って大笑いできる自分が居る。

そして、この作品で何より気になったのは、
作品が終わった後の、利恵が送らなければならない日々の生活における苦渋。
読み終わって、心が一層沈んでしまいました。


秋の花
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『リセット』
- 2006/05/08(Mon) -
北村薫 『リセット』(新潮社)、読了。

「時と人」三部作の第三弾。
前作2つとは、肌合いの異なる作品でした。
最後の50ページに届くまでは、主な時代設定が現在ではなく、
文章の軽重もしっとりと重めで、
物語の展開具合も敢えてヤマ場をヤマ場として強調しないような
控えめな印象がしました。

いつもの北村節を期待すると、
ちょっと肩透かしを食らう感じですが、
この作品にはこの作品らしい緩やかな空気が流れているように思いました。

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『覆面作家は二人いる』
- 2006/04/12(Wed) -
北村薫 『覆面作家は二人いる』(角川文庫)、読了。

毎晩会社を出るのが23時過ぎだなんて・・・鬱々。
気分転換に軽い小説をと、本作を手に取りました。

主人公は、北村節ど真ん中のファンタジーな世界の住人です。
この作家さんのこの手の軽い推理小説において、
私にとっては人物設定や事件展開はあくまで舞台装置であって、
リアリティなんて気にしてません。
とにかく会話の面白さを楽しみました。

ただ、北村薫氏のテンポの良い会話群は大好きなのですが、
100ページに1回ぐらい、話の展開に「えっ?どういうこと?」と
理解できずに立ち止まってしまう時があります。
例えば今回では、誘拐事件でのクッキーの件です。
突然クッキーの話が出てきて「どの場面と関連する話なの?」と
何度も前の文章を読み返したのですが、
突発感は拭えませんでした。

とはいえ、今後も、息抜きにこのシリーズも追って行きたいと思います。


覆面作家は二人いる
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『水に眠る』
- 2006/03/12(Sun) -
北村薫 『水に眠る』(文春文庫)、読了。

この作品の世界に上手く入っていくことができませんでした。
場面設定、キャラクター、登場人物の関係性、思考の展開、語り口、言葉遣い…
それぞれの組み合わせにちょっとずつ違和感があって、
私にとっては座り心地の悪い作品に感じられました。
「この設定でこういう人間関係の人にこの人物が
こういう話しかけ方をするかなぁ?」という類の疑問がポコポコ出てきて、
消えてくれませんでした。

「植物採集」「かすかに痛い」は面白かったです。

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『空飛ぶ馬』
- 2005/08/04(Thu) -
北村薫 『空飛ぶ馬』(創元推理文庫)、読了。

『ターン』と『スキップ』しか読んだことがなかったため、
同じようなスタイルの長編小説かと思って読み始めたら、
短編連作集だった。しかも推理小説系。

第一話を読んで、以上のことにやっと気づいた。

100円古本の大量衝動買い、作家の名前だけ見てカゴに入れたが、
せめて背表紙の巻末文ぐらいは読むべし。

ま、短編だった分、気楽に楽しく読めた。

それにしても、作者の博識ぶりを、登場人物のキャラクターに
上手くなじませるところは、デビュー作品から相当なもの。
北村作品のようにウィットに富んだ会話をできる友人が
身近に1人欲しい(2人以上いたら面倒臭いかも)。


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star北村薫さん、いい本をありがとう。
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