『下流大学が日本を滅ぼす!』
- 2013/08/29(Thu) -
三浦展 『下流大学が日本を滅ぼす!』(ベスト新書)、読了。

ちょっと前まで、自分が「こうなりたい!」と思わない層の人々が何をしていようと、
特に気にはなりませんでした。
生涯を通じて、関わり合うことが無い人々なんだ・・・と割り切っていたので(苦笑)。

しかし、最近のSNSでバカを曝け出している人々の行動原理や思考回路を報道で読むにつけ、
本当に日本は滅ぶかもしれない・・・と危機感を感じるようになりました。
昔ならば、おバカな行動をとる人の行動力というか影響力は
その人の周辺に限られていたはずで、まぁ、山本夏彦翁が言うように
「馬鹿は100人集まると100倍馬鹿になる」という事象はあっても、
集まらない限り影響はたかが知れていたはずで・・・。

ところが、SNSなどのツールを簡単に持てるようになった今、
バカを無防備に拡散しやすくなってしまってるんですよー。
というか、仮想世界で馬鹿が100人集結するのが簡単になってしまっているという(苦笑)。

おバカSNSの報道で、本人の特定がガンガンされちゃってますが、
正直、「こんな大学あるんだ!?」という名前ばっかり。

で、本作を読んでみました。

この本は、「語りおろし」という謳い文句通り、
著者がバーーーッと口にした内容をそのまま文字にしているので、
文体も柔らかすぎれば、数字の裏付けも何も無いに等しく、
論文とはとても言えず、主張というにも苦しく、放言の類なのですが、
そんなことよりも内容の衝撃が大きすぎて、気になりませんでした(爆)。

バカなのに、「民主主義」とか「権利」とか
そういうことばかり覚えっちゃってるので、始末が悪いです。
ま、それでも、大学の先生と生徒の間の話であれば、
先生も頑張れ!というかアンタも三流大学でしか教えられない程度なんでしょ・・・
で済むのですが、困るのは、彼らが私の勤める会社に入ってきちゃうかもしれないという恐怖。

私の勤務先は、新卒社員を採用せずに、パートと派遣を軸にして、
幹部候補生は親会社から適度に回してもらう方針だったのが、
一時期の不景気の際に、「新卒採用で意外と良い人材が派遣より安く採れるかも」
ということで、昔の一般職採用みたいな枠を作って新卒採用し始めたんですよ。
今年の新入社員までは、一応、それでも名前を聞いたことがある(ような気がする)
大学から採用で来ているのですが、景気が回復してきた来年は怪しいものです。
「その大学どこにあんの?」みたいな学生しか採れなくなるのではないかと懸念。

もし、この本に登場するようなエピソードが日常な人々が入社してきたら、
私、彼ら彼女らを使う立場に立てる自信がないですわ。


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『情報病』
- 2013/08/03(Sat) -
三浦展、原田曜平 『情報病』(角川ONEテーマ21)、読了。

2人の大学生にインタビューしたものの書き起こし(?)。

論評と言うには、たった2人のインタビューなので、材料が弱すぎですが、
しかし、今の学生の価値観や人生哲学を切り取って読者に示すという目的なら
十分に面白く読めました。

草男と鉄子という仮名で登場する2人の大学生ですが、
特に草男の方は、複雑な物事を上手く切り出して、シンプル化し、言葉で意味づけするという
行為に長けていて、話の内容が非常に分かり易いです。
マスコミなんかを志望しないで、コンサルに行った方が合ってると思います(爆)。

しかし、マスコミ志望で政治学を学んでいるのに、
よしりんを知らないのかぁ・・・。
別に、私も著作を読んだことはないですが、著者の存在を知らないというのは
ちとショック。



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『団塊格差』
- 2012/01/14(Sat) -
三浦展 『団塊格差』(文春新書)、通読。

『下流社会』では若者にスポットを当てましたが、
今度は、その親の世代についての著作です。

前回は自分よりやや下の世代の話なので、実感として掴みやすいものだったのですが、
今回は親の世代ということで、分析に使われているデータに頼った読書となります。

そうなると、使われているデータの信頼性が気になり始めてしまい、
この本で主張していることそのもの信憑性に疑いの目を向けてしまいました。
だって、60歳前後の人たちに対して、インターネット調査って、
物凄く母数が偏るような気がしませんか?
そもそも環境として持っているのかというところから始まり、
大企業の役員・幹部クラスや自営業などで日夜忙しい人たちが、
こんなに質問事項がたくさんあるアンケートに答えるのだろうかという疑問の数々。

調査方法の詳細が書かれていないので、信用したくてもできないんですよね~。
ということで、流し読みで終わらせてしまいました。

一応、内容についての感想を述べますと、
団塊世代というのは、旧来の体制に対して批判的で新しい動きへの反応が良い反面、
結局、「みんなで」新しい流れに乗っかるという集団志向があるのではないかと感じました。
裏づけの無い、単なる私の感想・放言に過ぎませんが・・・・・。
「みんなで学生運動」「みんなでアメリカ志向」「みんなでエコ」みたいな。

「今の若者は消費欲が無い、例えば車に興味を持たない」なんて言われますが、
団塊世代の「みんなで同じものを持ちたがる」という性向が極端過ぎたのではないでしょうか?
むしろ、自分が本当に欲しいもの・やりたいことにお金と時間をつぎ込む今の若者のほうが
行動の基準として適正なように感じます。

そして、そこから派生する話ですが、
団塊世代の周りに存在する言葉が軽いというか、軽い言葉が好きと言うか・・・。
世の中の流れに敏感なので、キャッチーな言葉に惹かれやすく、
また世の中も団塊世代の行動にキャッチーな言葉を被せて、流行化・ビジネス化しようと目論む。
だから、空疎な言葉ばかりが独り歩きする。

「最近の政治家は言葉が軽い」なんて言われていますが、
団塊世代あたりの政治家が目立つポジションに座るようになってきたので、
言葉が軽くなったのではないかと、今、この文章を書いていて思い至りました。

なーんて、暴言もいいところですね(苦笑)。
該当世代の皆様、申し訳ありません。若造の放言、ご容赦ください。


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『下流社会』
- 2009/03/12(Thu) -
三浦展 『下流社会』(光文社新書)、読了。

どんどん行きます、新書読み。

今回は流行語ともなった「下流社会」について。

わたくし、この造語を誤解していました。
いわゆる「下層階級」にスポットを当てた格差論なんだろうなぁと。

そうではなくて、
「未来に向けての意欲が無い、上昇志向の無い人々」という定義を冒頭で知って、
「あぁ、ナルホド、こういう切り口で格差を語っているのか」と納得できました。

たしかに、成長することに無気力な層の存在は
日常生活において実感としてありますから。

そして、このような集団が社会の一定量を占めるようになってきた背景を
各世代が経てきた時代区分や、親子関係をベースに解説していきます。
ブルデューの「文化的再生産」を想起させるような内容です。

統計データは、800人という母数が
統計学上どの程度の信頼性を持つものなのかは分かりませんが、
想像も含めての解析結果は、なかなか面白かったです。

また、マーケティング畑の人らしく、ネーミングセンスが独特です。
プチ・西川りゅうじんですね。
「かまやつ女」は、ちょっと狙い過ぎの気もしますが。


下流社会 新たな階層集団の出現
下流社会 新たな階層集団の出現三浦 展

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starsそれ自体「下流」的な読み方に注意
stars読みにくい
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