『聞かなかった場所』
- 2016/05/28(Sat) -
松本清張 『聞かなかった場所』(角川文庫)、読了。

出張中に妻が急死したとの連絡を受けた主人公。
心臓が弱かった妻は、なぜ急な坂を上ったのか。
その死因に不審な点を見出した主人公は、
独自の調査を進めることに。

松本清張にしては、事件の世界観が小さいなと思ったのですが、
起承転結の「転」の部分が、予想していなかった方向に向かったので、
中盤でダレずに読めました。

仕事ができる男の逸脱。
うーん、とっさの判断というのは怖いですね。


聞かなかった場所 (角川文庫)聞かなかった場所 (角川文庫)
松本 清張

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『駅路』
- 2015/07/27(Mon) -
松本清張 『駅路』(新潮文庫)、読了。

久々の清張短編集でしたが、イマイチ刺さりませんでした。

トリックだったり、推理のきっかけだったりがちょっと強引な気がして。

清張作品は、長編の方が社会性があって面白いですね。


駅路 (新潮文庫―傑作短編集)駅路 (新潮文庫―傑作短編集)
松本 清張

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『張込み』
- 2010/04/07(Wed) -
松本清張 『張込み』(新潮文庫)、読了。

表題作「張込み」は、ドラマ化されたと知っていたので期待していたのですが、
サスペンスというよりも人間ドラマでした。
なので、推理らしい推理もなく、ちょっと拍子抜け。

その分、「声」は、主人公が途中で被害者になったり、
念を入れたトリックが仕掛けられたりしていて、面白かったです。

作品によっては、
「殺人を犯した人間が世間に顔をさらす役者を目指しちゃいかんだろう」とか
「4歳の子をデパートに置き去りにして処分を図るのはリスキーだろう」とか
突っ込みたくなる部分もあったのですが、
暇つぶしに読むにはちょうどいいぐらいの短編集でした。


張込み (新潮文庫―傑作短篇集)
張込み (新潮文庫―傑作短篇集)
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starsそれぞれが独立したユニークな作品群。著者の才能がほとばしる短編傑作選。
stars短編集ですが読み応え充分
stars傑作推理短篇
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『五十四万石の嘘』
- 2010/02/06(Sat) -
松本清張 『五十四万石の嘘』(中公文庫)、読了。

気がつけば、清張作品は3年半ぶりとなってしまってました。
生誕100周年で近所の出版社は騒いでいたいたというのに(苦笑)。

本作は、武士を描いた短編8作。

ただ、どれも江戸の安定期に入ってしまい、
武士道というものが、骨にしみたものから頭で考えるものになってしまった時代。

ある意味、暇を持て余したお武家さまたちが主人公です。

「えっ?ここで終わっちゃうの?」という拍子抜け感も若干感じた
あっさりした最後の作品が多かったのですが、
人間味のある主人公が多かったですね。


五十四万石の嘘 (中公文庫)
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『黒の様式』
- 2006/08/06(Sun) -
松本清張 『黒の様式』(新潮文庫)、読了。

暑いさ中に読むにはグロい作品でした。

「歯止め」は、先が読めるようになった中盤以降が
ちょっと冗長な感じもしましたが、
作品の締めかたが、恐怖を残していて良かったです。

「犯罪広告」は、登場人物それぞれの行動が
思いつきで視野が狭いため、読んでいて歯がゆい気持ちになりました。
観客となっている村民の心情は、
ワイドショーに向ける現代人の眼差しと同じです。

「微笑の様式」
アルカイック・スマイル・・・
個人的には中宮寺の弥勒菩薩が好きですね。
犯人探しについては、後半、若干慌てた感じで
「おいおい、その人がその動機で犯人なの?!」と
ちょっと驚きました。
最近の作家さんなら、鳥沢博士を主人公にしてシリーズ化しちゃいそうですね。

黒の様式
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『西郷札』
- 2006/06/23(Fri) -
松本清張 『西郷札』(新潮文庫)、読了。

短編集なのに読み応え十分、貫禄十分。

歴史の表舞台に登場する大人物の
「周囲」にいた人々にスポットを当てた作品が、特に面白かったです。
我々が歴史を読むときに、
その存在に気がつかないまま読み飛ばしてしまうような人々の出来事を
資料から掘り起こし、作品として描ききる気力に感嘆。

作品の並び順が、明治~江戸のあたりを前後するため、
若干読みづらい感じもしましたが、
個々の作品は素晴らしかったです。

西郷札
西郷札松本 清張

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『分離の時間』
- 2006/06/04(Sun) -
松本清張 『分離の時間』(新潮文庫)、読了。

「分離の時間」「速力の告発」の2本立て
個人的にはイマイチでした。

「分離の時間」のほうは、
なぜこの主人公がこの事件の追求にはまり込むのかがわからなかったため、
最初からちょっと引き気味に読んでしまいました。
話の展開においても、偶然や根拠の薄い推理が多く、
必然性に欠けるように思われました。

「速力の告発」は、自動車事故で最愛の妻と息子を亡くした男が
自動車業界を相手に闘うストーリーで、
最後、思わぬ展開で終わりました。
テーマはなかなか面白かったのですが、
主人公の男の狂気染みた極端な主張と行動に、読んでいて鼻白んでしまいました。
それは多分、私が自動車業界側に立って読んでいたからだと思います。
大企業の理屈というものに、自分も漬かってしまっているのでしょう。

分離の時間
分離の時間松本 清張

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『浮游昆虫』
- 2006/04/17(Mon) -
松本清張 『浮游昆虫』(文春文庫)、読了。

好短編集。面白かったです。

特に、綿密な専門的調査を行ったであろうと思われる
「皿倉学説」「相模国愛甲郡中津村」に圧倒されました。

「浮游昆虫」「振幅」も、
舞台設定が緻密で、非常に面白く読めました。

清張の特徴が遺憾なく発揮されている作品だと思います。

浮游昆虫
浮游昆虫松本 清張

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『かげろう絵図』
- 2006/03/24(Fri) -
松本清張 『かげろう絵図 上・下』(新潮文庫)、読了。

中高で日本史を学んできた感覚からすると、
水野忠邦は悪政を布いた大悪人のような印象だったのですが、
この作品では格好良く描かれていて新鮮でした。
(もっとも天保の改革の評価は、本作でも芳しくはありませんが)

島田新之助のスーパーマン並みの活躍も、
最後、忠邦がおいしいところを掻っ攫っていく感がありますが、
娯楽小説として楽しく読めました。


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『絢爛たる流離』
- 2005/10/27(Thu) -
松本清張 『絢爛たる流離』(中公文庫)、読了。

あるダイヤモンドの指輪にまつわる物語の連作。
一つ一つの作品は、これといってどうというものでものかったが、
連作としての着眼点が面白かった。

昭和前半の歴史や生活水準の変化も絡んできて、
前後の話を読み比べても面白い。


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