『ステイ・フレンズ』
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- 2013/05/18(Sat) -
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『ステイ・フレンズ』
単なるラブコメと思って油断してたら、思わぬ当たり!でした。 L.A.のIT企業からヘッドハントされて『GQ』のアートディレクターになった男と それを仲介したヘッドハンターの女。 気が合った2人は、恋愛感情なしのセフレ関係に。 ま、恋愛映画としてのストーリーは、王道中の王道なので、 これと言ってコメントするところもないのですが、 ジャスティン・ティンバーレイクとミラ・クニスのキャラを最高に活かした 脚本と演出になってます。 冒頭から繰り出されるマシンガントーク、 本音のぶつけ合い、そのネタ大丈夫なの!?とちょい不安になる毒舌、 良いバランスでミックスされてます。 そして、サイドストーリーが意外と充実。 主人公たちが恋愛に臆病な理由が、 それぞれの家族が抱えている「病」を通して描かれます。 この家族のキャラが、これまた愛すべきものなんです。 あと、音楽のセンスも良かった! フラッシュモブなどの最近の流行ごとも入れつつ、 でも、かつての名曲を上手く使って、場面を印象付けてます。 ノリノリで楽しめる映画でした。
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『タイム』
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- 2013/05/06(Mon) -
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『タイム』
最近、俳優業もお盛んなジャスティンの主演作。 日本ではそこそののヒットだったんですかね? 近未来の世界は、遺伝子操作により人間の寿命が管理可能になり、 誰もが25年+1年の人生を生きることに。 25年を経ると、自分の余命を出し入れできるようになり、 数時間の余命を伸ばすために奔走するスラムの人々もいれば、 百年、千年といった単位で余命を持つ富裕層も。 時間は通貨となり、世界を支配していた・・・・。 この設定は非常に面白いと思います。 私たちの世界は、お金を搾取することで貧富の差が出来ていますが、 この映画の世界では、命そのものを搾取することで成り立っています。 これぞ究極の管理社会の姿であり、搾取をストレートに表現しています。 しかーし、この興味深い世界で繰り広げられる物語が、 「黄金を手にした貧乏人が金持ちのお嬢様をさらって逃避行」という程度なのが残念。 スラムの人々から搾取した時間を取り戻すんだ!という気持ちは分からなくもないですが、 奪い返した時間を、行き当たりばったりにスラムの人々に与えるというのは、 何の戦略もない行為であり、支配構造の転覆どころか、 悪いなりにバランスが取れていた秩序のさらなる崩壊を生むだけの マイナス影響甚だしい行為だと思います。 結末も何だか訳分からなかったし・・・・・。 細かいところを言い出すと切りがないのですが、 寿命の管理以外の面で、あんまり近未来性を感じる演出が無かったり、 登場人物が皆うっかりさんだったり、 主人公があれだけの犯罪者になりながら追いかける側が3人のままだったりと、 「もうちょっと詰めてくれよー」と思う部分が多々あり。 残念です。 金持ちのわがまま娘を演じたアマンダ・セイフライドは魅力的でした。 観てるときには気づかなかったのですが、『赤ずきん』の人だったんですね。 その不思議な存在感は、納得。
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『ソーシャル・ネットワーク』
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- 2012/02/02(Thu) -
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『ソーシャル・ネットワーク』
FacebookのIPO記念ということで(!?)、見てみました。 FB立ち上げから現在までの急成長の勢いを真正面から描いたものだと思っていたら、 ネタ元や共同創業者からの訴訟問題を軸にして経緯を見せていくという、 なんともブラックな演出の仕方。 FBの広告宣伝だと思い込んでいたので、 これは良い裏切られ方をしました。面白い見せ方でした。 冒頭から、マーク・ザッカーバーグの捻くれた性格をガツガツ描写していきます。 なんて嫌なヤツ! しかも、ハーバードの女子学生の画像をハッキングで収集し ミスコンまがい(というか、それよりもタチが悪い!)のサイトを開設、 倫理観よりも「面白そう!」というアイデアだけで、ガーっと突っ走る性格を ものの数分で描いていきます。 さすがの演出。 その後の展開も、「面白いアイデアだ!」「これでFBが成長する!」と思ったら、 友人関係なんのその。 とにかくアイデアの実現に向けて、ただひたすら突き進みます。 このあたりの行動力・変化を起こす力が、まさにFBの魅力なんでしょうね。 「FBはファッションと同じ、完成が無い」という台詞にも納得。 永遠のベータ版という概念の、最前線にあるように感じました。 実際、日々変化していくFBは、面白いです。 ただ、本作は、FBそのものの面白さは直接には描写していないので、 ユーザーじゃない人が観ても、面白さが分からないのではないかと思います。 ま、5億人もユーザーがいれば、ユーザーじゃない人なんて、 この作品の顧客層ではないと、端から切り捨ててるかもしれませんが(苦笑)。 私の友人には、「FBはインテリのエゴでありマスターベーションだ」と言って 毛嫌いしている人がいますが、ま、設立の経緯や成長の過程からすれば、 インテリのオモチャであって当然ですよね。 というか、ここまで一般に広がったことが凄いと思います。 本作でどんなに皮肉な描かれ方をしても、 たぶん、マーク・ザッカーバーグも、FBも、屁とも思ってないはず。 皮肉さが増すほどに、FBの凄さが伝わってしまう、そんな作品でした。。
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