『勝間さん、努力で幸せになれますか』
- 2015/07/11(Sat) -
勝間和代、香山リカ 『勝間さん、努力で幸せになれますか』(朝日新聞出版)、読了。

とても話が噛み合いそうにない2人の対談ですが、
予想どおり全く噛み合っておりません(苦笑)。

お互い、普段が面と向かっている人々の層が違いすぎて、たぶん「社会」とか「日常」とか言ったときに
それぞれが描いているイメージが全く違っているのだと思います。
別の世界を生きているんだということを確認しあっただけなのではないかと感じました。

基本的に、香山氏が勝間氏に勝間流生き方への疑問を投げかけるという構成ですが、
勝間氏は不器用ですね。全ての質問にきちんと答えを出そうとするから、
揚げ足取り的な質問もあえて突っ込んでくる香山氏との対話が
大した展開につながっていきません。

「そこまでやる気のない人には、教えるべきことはありません」とか、
「大した努力もできない人が、勝間流をやったって無駄なんです」とか、
どこかでバッサリ切っちゃえば良いのに・・・・と思うのですが、
真面目に「やればできる」と答えてしまうんですよね。このお方。

私は、努力できることは重要な能力の1つだと思うので、
「やればできる」という言葉は、ある種、欺瞞だと思っています。
「やれば出来る人なら、やれば出来る」というのが正しいのではないでしょうか。
そもそも「決めたことをやれない人」とか「やるべきことを決められない人」というのは、
たくさん居るように思います。

言っていることは、勝間氏の言い分の方が、私にはすんなり入ってくるのですが、
その言い分が通じる相手は世の中の全員ではないことを
もっと割り切るべきだとイライラしてしまう読書となりました。


勝間さん、努力で幸せになれますか勝間さん、努力で幸せになれますか
勝間 和代 香山 リカ

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『しがみつかない生き方』
- 2013/05/16(Thu) -
香山リカ 『しがみつかない生き方』(幻冬舎新書)、読了。

本作を読んで、著者がメディアに重宝される理由が分かりました。
精神科における診察という本業を通して、
世の中の小さな変化をきちんと受け止め、それを文章化する能力です。

変化に対して「意味づけ」をすることで、
著者の気づきが、世の中の動きと連動していくことになります。
これがマーケティングであれば、新ビジネス誕生!となり、
著者のように精神科の先生であれば、新たな病の誕生となります。

新たな時代のカテゴライズを求めているマスコミにとっては、
時代を切り取って、意味づけして、定義してくれる著者は
ありがたい存在だと思います。

本の内容自体は、そんなに斬新なものでもなく、
時代の変化に対するオーソドックスな主張だと感じました。

今という時代の一面を知るための、手頃な本だと思います。


しがみつかない生き方―「ふつうの幸せ」を手に入れる10のルール (幻冬舎新書)しがみつかない生き方―「ふつうの幸せ」を手に入れる10のルール (幻冬舎新書)
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『ぷちナショナリズム症候群』
- 2012/07/26(Thu) -
香山リカ 『ぷちナショナリズム』(中公新書ラクレ)、読了。

福田和也氏との対談が面白かったので、
元となった本作を読んでみたのですが、こちらはイマイチでした・・・。

『愛国問答』の冒頭で、「ぷちナショナリズム」という概念について
要約的な解説がなされているのですが、それで全て語られ尽くしている印象です。
つまり、本作のほうは、かなり内容が薄いです。

しかも、根拠となるデータが示されず、
著者による「こんな印象を受けるなぁ」という感想文で終わっているので、
説得力が薄いです。

もし、本作のほうから先に読んでしまっていたら、
対談のほうには手を出さなかったと思います。


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『「愛国」問答』
- 2012/07/10(Tue) -
香山リカ、福田和也 『「愛国」問答』(中公新書ラクレ)、読了。

すごい組み合わせで、すごいタイトルだな・・・(苦笑)
と思って買って来ました。

香山氏の『ぷちナショナリズム症候群』での問題提起が先にあり、
それに答えられる有識者ということで、福田和也氏が対談相手に指名されたようです。
精神科医が唱えるナショナリズムという異色のものを面白がって受け止められるのは、
福田氏しか居ないような気がします(笑)。

さて、その対談に先立って、香山氏の唱える「ぷちナショナリズム」の説明が
簡単になされていましたが、面白い観点だなと感じました。
今のご時勢に鑑みると、尖閣問題とか、嫌韓とか、まさにその手のテーマも盛り上がってますが、、
日常のいろいろな場面でナショナリズムの空気がぐんぐん湧いてきているように感じます。
元となった『ぷちナショナリズム症候群』は、後で読んでみたいと感じました。

自分自身を考えてみると、中学生の頃は、社会の授業で「自衛隊は合憲か違憲か」という
ディスカッションをやったときに、結構、左寄りな意見を述べていた記憶があります。
しかし、就職して、相応のお給料を頂くようになってからは、かなり右側に寄ってきたように思います。
国は上手く活用しなければ損だ、だから国には安定経営をしてほしいんだ、
そのために国民の犠牲が多少なりとも必要な時期もあるんだ、というような考え方になってきました。

同じ国民であっても、何も知らずにのほほんと生活している人と、
自分自身を向上させる努力をして、国の制度を学び、人脈を作っていく人とでは、
日本という国(=政治組織だけでなく、国家としての日本)から得られるものの量も質も
格段に違っていると思います。
香山氏が指摘する、のほほんと生きている人を冷たく突き放す視線は、私も持っています。

では、どうやったら、自分の取り分が大きくできるかということを考えると、
自分自身は成長の努力をすることが唯一であり、
国においては、国家として強くなってもらうことを願うわけです。
つまりは、右寄りな考え方に傾倒するのでして・・・・。

ケネディ大統領の、
「国があなたのために何ができるかではなく、あなたが国のために何ができるか」
というところまでストレートに表現してしまうと身も蓋もないですが、
でも、日本国民全員を、当人がそう意識するしないは別にして、
最終的に「国のために(=国力のために)」なるような活動をしてもらえるようになれば、
再び日本は元気になるのではないかと思っています。

こういう話をするときにネックになると思うのは、日本では国民と国の間に断絶がありますよね。
日本国民の集まりが日本という国のはずなのに、
なんだか、自分たちに向き合う外部の存在として国というものを捉えているのではないかと感じます。
対立することが前提の関係と言うか・・・・。

国の1つ1つの組織細胞が自分達なのですから、
その総合体の国をどれだけ成長させて、細胞として国からどれだけ栄養をもらえるかを
もっと一生懸命それぞれの細胞組織が考えるべきだと思っています。
日本の頭も、自分たち細胞組織が作り上げた器官なのですから。

大分、本の感想からは外れましたが(苦笑)、
熱心な生徒の香山氏に対して、冷静で視野の広い福田先生が受け止めるという構図は
非常に読み物として面白かったです。


「愛国」問答―これは「ぷちナショナリズム」なのか (中公新書ラクレ87)「愛国」問答―これは「ぷちナショナリズム」なのか (中公新書ラクレ87)
香山 リカ 福田 和也

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