『ケイト・レディが完璧(パーフェクト)な理由(ワケ) 』
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- 2013/10/19(Sat) -
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『ケイト・レディが完璧(パーフェクト)な理由(ワケ) 』
サラ・ジェシカ・パーカーが、 バリバリ投資会社キャリア・ウーマンで、なおかつ2児の母で、 旦那も設計事務所を独立したばかりで、子供のイベントもきちんとやてのけたい、 そんな何重にも高望みな女性を、意外と嫌味なく演じている作品。 まず、仕事の専門性や携わっている業務の高度さから、 男性客の目どころか、女性客の目も、日本では厳しくなってしまいそうな設定ですが、 ちょっとドジなところを素直に演じていて、可愛らしいキャラクターに仕上げていると思います。 これは、さすがのコメディエンヌぶりだと思います。 出張ばかりで長女に嫌味を言われたり、 2歳の下の子がまだ言葉を離せないという問題があったり、 幼稚園のママ友には距離を置かれ、姑からは仕事辞めろプレッシャーが散々。 最近、こんな小説読んだなぁ・・・と思いながら見てましたが、 やっぱり仕事の描き方が日米で違うんですよねー。 日本の小説では、編集者という職業にすることで、 時間の融通が利く設定にしたり、女性向けの出版物なら女性の視点も必要だよねと 女性としての存在価値を認めやすい状況を臭わすことで、 どんなに無茶な働き方をしてても、何となく読者受け入れられる感じがします。 ところが、本作では、投資会社の金融商品の設計という、 ガッツリ男性的な職場で、「女性の視点」の有用性が入り込む隙のない設定です。 これは、一部のキャリア・ウーマンの共感は呼ぶかもしれませんが、 一般的な働く女性や、働く男性からすると「特異な人」「奇特な人」とみられかねません。 日本では、女性が仕事をすることへの理解が進んできたとはいえ、 まだまだ、こういうクラスの人たちは少数で、かつ苦労も絶えないと思います。 本作では、本質的な問題提起をしつつ、 やや都合よく克服していったようなところもありましたが、 主人公夫婦が語る「ジャグリングの境地」は、的を射ているように感じました。 ま、私は家庭も子供も持っていないので、仕事と趣味と勉強という三方の バランスのとり方のような視点でしか考えられませんが、 比較的余裕がある時は、正直、どれにも身が入らないんですよねー。 むしろ、仕事でバタついてヒーヒー言ってる時の方が、 「今日は勉強20ページを30分でやり遂げるぞ!」と集中力が上がったり、 「日曜日にダイビングに行くために土曜日中に仕事を片付けるぞ!」と気合が入ったり。 結構、それで上手くいくことが多いです。 1日の時間の密度が違うと言いますか・・・。 で、頭が高速回転で回っているときは、体もそのスピードについていけて、 意外となんでも無駄なく効率的にこなせてしまうモノなんですよねー。 そこに、本作の主人公のようなユーモアセンスと感謝の気持ちがあれば、 最高に幸せで生産性の高い日々が送れそうです。 主人公は、子供の成長と、夫婦の幸せ、仕事の成果の3つを、 この順番で幸せを感じているようでしたが、がむしゃらに日々を送っていても、 毎日何かしら自分に返ってくるものを感じられるというのは、エネルギーになりますよね。 ブラック企業という言葉が流行ってますが、仕事量や労働時間でブラックか否か 線引きされるものではなく、そこから得られるものが自分の幸せにつながるか否かですよね。 大きな幸せや、小さくてもたくさんの幸せのためなら、頑張れる! そんなことを思い描いた作品でした。
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『Sex and The City 2』
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- 2011/12/30(Fri) -
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『Sex and The City 2』
SATCの続編です。 2時間30分という時間を長いと感じさせないのは、さすがの演出ですが、 後半のアグレッシブな展開は、ちょっと大丈夫かしらと不安に思わせるものが・・・。 イスラム文化への冒涜と指弾されてもおかしくないんじゃないかというぐらい、 性的なギャグをオープンスペースで繰り広げます。 「この作品はそこが売りなんだから、イスラム文化だろうと何だろうと、やって当然!」みたいな ちょっと米国の横暴なところを感じてしまいました。 それがお仕事とは言え、白人の有閑マダムたちにかしずく中東のイケメンという構図も 有色人種目線で見てしまうせいか、なんだか複雑な気持ちに・・・。 ブルカの下に、あんな衣装を着させてよかったのでしょうか・・・・。 ま、実は、そういうものなのかもしれないので、これ以上、何とも言えませんが・・・・。 面白かったけど、素直に笑えないというモヤモヤが残る作品でした。
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『噂のモーガン夫婦』
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- 2011/02/12(Sat) -
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『噂のモーガン夫婦』
ヒュー・グラントのラブコメ。 良くも悪くも期待を裏切らず、「まー、こんな感じじゃない?」てなもの。 本作は、サラ・ジェシカ・パーカーとのカップルが ちょっと意外な感じを醸し出した程度。 ヒューは、こんな作品にしか声がかからないのでしょうか? NY在住の弁護士&高級不動産エージェントカップル。 一見、ベストカップルのように見えて、旦那の浮気により別居中。 一方の奥さんは妊娠願望満載。 この2人のバトルと関係修復がストーリーですが、 旦那の方が一方的に関係修復を求めていて、しかもその迫り方が情けない。 ちょっとラブコメのカップルとしては、バランスがとれていない印象です。 奥さんの方が、ノリに乗ってるやり手の不動産屋という設定なので、 そのアンバランスさがなおさら強調されてます。 2人のアシスタントも、グズの男と強気な女で対照的。 でも、旦那に同情できるかというと、 あまりに謙った態度に、なんだかウンザリ。 何とか奥さんを笑わせようとギャグを繰り出すのですが、それがちょっと寒い。 自信もなさげで、こんな男は嫌だなぁ。 そう、本作はコメディなのですが、ギャグがいまいち。 ヒューの役どころのギャグが寒いという設定なのか、 脚本のギャグが寒いのか、イマイチ判断がつかない感じ。 会話以外の演出で笑わせようとしているシーンも、 古いというか、テンポが悪いというか・・・。 私個人としては、ラブ・「コメディ」の方に期待しているのですが、 そちらの出来が赤点な感じでした。 俳優陣では、保安官の妻を演じたメアリー・スティーンバージェンが格好良くて 笑顔が素敵だなと印象に残りました。
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『Sex and the City the Movie』
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- 2009/05/16(Sat) -
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『Sex and the City the Movie』
ドラマシリーズの方は見たこと無かったのですが、 映画だけでも十分に楽しめました。 女性4人の生き方、考え方が それぞれの個性に合わせて貫かれており、 いろいろ考えさせられました。 彼女たちの信条と心情を学べるなら、 ドラマシリーズを追いかける価値はあるなと思いました。 ただ、エンディングは納得いかないなぁ。 なんでそんな臆病男に戻っちゃうんだよー。 くっついたり離れたりを繰り返してるみたいだから、 ドラマシリーズを観てた人は納得できるのかなぁ? まぁ、無理に結婚をする必要のないカップルだったというのはわかるけど、 イザという時に逃げる男はヤダなぁ。 あと、このシリーズではファッションも人気の一要素のようですが、 そちらはド派手すぎて、私的にはイマイチでした。 「ニューヨークの女性は世界でもっとも上手く黒を着こなす」と思っているので、 原色ふんだんな衣装は、ちょっとイメージと違うんですよね。 でも、4人とも、実年齢もいいお歳なのに、 すごく若々しくてびっくりしました。 そこがニューヨーカーらしいです。
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