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『吾輩も猫である』
- 2024/01/30(Tue) -
赤川次郎、新井素子、石田衣良、荻原浩、恩田陸、原田マハ、村山由佳、山内マリコ
                                  『吾輩も猫である』(新潮文庫)、読了。

『吾輩は猫である』をモチーフにしたアンソロジー。
錚々たる面々なので、この高いハードルを乗り越えらえるかな?と思って買ってきたのですが、
うーん、正直、みんな撃沈・・・・・って感じですかね。

赤川次郎氏は、殺人事件を絡めて、自分の得意分野に引き込んでいるので、面白く読めました。
でも、それ以外の作家さんの作品は、あんまり特徴が出ていないように感じました。

なにはともあれ、漱石が偉大過ぎるのですよ。

どの作品を読んでも、まず、文章のリズム感が心地よい。
これはもう、日本人の体の中に流れている血のようなものじゃないかと思えるぐらい
すんなり体に馴染んでくる日本語の文章です。

そして、世間に向けたまなざしは皮肉ぽいところがあるものの、
登場人物たちには愛情をもって接していることが伝わってくるので、
読んでいるこちらが身を任せながら読むことができます。

結局、夏目漱石は日本の唯一無二の大文豪であり、
近代日本人の文学的骨格を作った人なんだなぁという結論に至るだけの作品でした。

つまりは、ハードルが高すぎるのよ。
チャレンジした各作家さんには敬意を表します。




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『文豪ナビ 夏目漱石』
- 2023/12/26(Tue) -
新潮文庫編 『文豪ナビ 夏目漱石』(新潮文庫)、読了。

ブックオフで見つけて、「そう言えば太宰治バージョンは面白かったな」と思い出し、
だったら漱石は買わないと!ということで早速。

一橋大学の入学試験では、必ず国語の1問目が漱石作品から出るということで、
私も漱石作品には思い入れがありますが、しかし、入試対策で学んだというだけで、
実は作品自体はあまり読んだことがありません

高校の教科書に載っていた『こころ』が、ちょっと苦手だったからかもしれません。
青春真っただ中で「自殺」の「遺書」を読まされるのって、正直しんどいです。
しかも親友の恋人を奪って結婚したことで親友が死に、自分も死ぬという・・・・・
何やってんだよ!という気持ちになってしまいます。
「先生、結局、自分の懺悔告白に酔っちゃってるんだじゃないの?」と嫌味な見方さえしてました。

もし、『坊っちゃん』あたりから漱石始をしていれば、子供の頃にもっと意欲をもって読んでいたかも。
現に、芥川龍之介は、『蜘蛛の糸』を学んで以降、結構熱心に読みましたから。
まぁ、小学校の読書感想文の推薦図書に『坊っちゃん』も挙がっていたような気がしますが、
読書感想文っていう宿題、大の苦手だったんですよねー(苦笑)。

で、改めて、本作で、夏目漱石という文豪は、どういうインパクトを日本社会や日本文学に与えたか
ということを学び直した感じでしたが、やっぱり漱石は日本のシェイクスピアですね。
文章のリズム感が現代の日本語にしっかりと繋がっていて読んでいて気持ち良いですし、
文体も今からすると違和感がなく、逆に当時の読者にとっては斬新な感じだったんじゃないかなと思います。
さらに、ワードチョイスや感じの当て字などのユーモアも、今でも十分楽しめます。

大学入試で毎年出されて、それでも使い減りしないという奥深さがある作品たちであり、
社会に出る前に一通り学んでおきなさいとされる文豪として全く違和感ありません。

齊藤孝先生による漱石リズム感の体感の仕方の指導も、
三浦しをんさんによる、ボーイズラブ要素を意識した感想文も面白かったですが、
木原武一氏による「10分で読む『要約』夏目漱石」が、なんだかんだで勉強になりました。

漱石作品は、日本人なら順番にきちんと読んでいかないといけないなと思いました。
『こころ』も含めてね。




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『虞美人草』
- 2011/10/19(Wed) -
夏目漱石 『虞美人草』(岩波文庫)、通読。

冒頭、いきなり会話文が延々と続き、圧倒されてしまいました。
人間関係やシチュエーションが良く分からないんだけれども、
なんだか読みたくなるワクワク感。
この誘導力は凄いです。

ただ、なかなか人間関係が見えてこないところに、
私の気持ちは切れてしまって、途中から流し読みになってしまいました。

でも、どこまで意味があるんだか、無いんだか分からない会話の応酬は
やっぱり気になってしまって、そこは力を込めて読んでしまいます。

てなわけで、非常にアンバランスな読み方をしてしまったので、
また、落ち着いた頃にきちんと読み直したいと思います。


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お正月
- 2007/01/03(Wed) -
新年あけましておめでとうございます

今年もぐうたら寝正月を過ごしてしまい、
やっと東京に戻ったものの、依然、行動リズムが田舎のゆったりテンポのままです。
3連休明けぐらいまでには復旧させましょか・・・てな具合で。

正月は、地元の榊原温泉でぐうたら。
『枕草子』で清少納言が有馬の湯、玉造の湯と並んで賞賛したところから
「三名泉」として地元では有名な温泉でございます。
歓楽街とは無縁で、保養地として地味に栄えている街ですので、
家族とゆったりするにはいい温泉でした。

昨日は、久々に『吾輩は猫である』なんぞをつらつらと読み始め、
「明治時代におけるこの漱石の抜群のユーモア感覚は天才だなぁ」
と感嘆しつつ、なんとなく親が点けていた忠臣蔵10時間放送に
私もなんとなく付き合ってしまい、無為な1日となりました。

今日あたりはそろそろピリッとしないとなぁ・・・と思い、
村上陽一郎の『安全学』を持って帰京しましたが、
前回読んだ時に引いた線を追うので精一杯。
読書は、明日から本格再開と行きましょか。

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star著者の言う安全学の道は険しく遠い
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『文鳥・夢十夜』
- 2006/07/25(Tue) -
夏目漱石 『文鳥・夢十夜』(新潮文庫)、再読。

実用書を読む傍ら、何故か漱石が読みたくなって、
この本を1作品ずつちまちまと読んでいました。

ラジオで南原さんが黒澤明監督の『夢』について話していたのが
頭に残っていたのでしょうか。

・・・こんな夢を見た・・・

読むのは2度目でしたが、やっぱり受け入れられませんでした。
難解。
両親も映画『夢』は理解できなかったと言っていたので、
そういう血なのでしょう。

むしろ、「文鳥」が良かったです。
漱石門下の人々に向けたユーモアが心地よい。
「永日小品」でも、漱石自身の日常を描いた作品が活き活きとしていて
興味深かったです。

「思い出すことなど」は、修善寺の大患を中心に描いているため、
どうしても「病」「死」「苦」が、前面に出たり、根底を流れたりで、
読んでいて苦しかったです。
闘病の描写は未だ慣れません。


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star冷静な目で観れば、
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『ことばの饗宴』
- 2006/04/23(Sun) -
岩波文庫編集部『ことばの饗宴』(岩波文庫)、読了。

「面白い本はないかなぁ」という視点で読んだのですが、
以前に読んだ『ことばの花束』に比べて、発見が少なかったような。
ちょっと残念。

夏目漱石が如何に素晴らしい作家であり、
寺田寅彦が如何に素晴らしい随筆家であったかを
再認識できました。

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