『華麗なるギャッツビー』
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- 2014/09/22(Mon) -
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『華麗なるギャッツビー』
先に本を読んでいたのですが、正直、良さが分からなかったのです。 登場人物の思考回路が理解できないというか、価値観を共有できないというか。 で、映画作品は観ようかどうしようか迷っていたのですが、 ディカプリオだし、意外とイケルかも・・・・・・と挑戦。 結果、やっと作品の意味というか、筋書きが分かりました。 あぁ、こういう世界観のお話だったのねと。 ギャッツビーの生い立ちも特殊なら、その性格も非常に特殊。 そして、一見、凡人のフリをして舞台回し役をしているニックも、 ダブル不倫の現場にどちらも立ち会って、しかも間近で見続けてるのって、 かなり異様な精神構造の持ち主ですよね・・・・・。 こういう人たちに対して、私は気持ちの悪さが先に立ってしまうので 本で読んだときには受け入れられなかったのだと思いますが、 映像で、しかもバズ・ラーマン監督の過剰なまでの華やかさに満ちた画面で見ると、 何となく、あぁ、こういう人たちもいるんだなぁ・・・・と思えてしまうところが凄い、というか怖い。 ニックによる回想という建て付けで、 淡々とした説明台詞が入るのが、逆に良いテンポになっていて、 また、ちょっと皮肉がかった表現が、聞いている側に程よい緊張感をもたらせてくれます。 非常に面白く見ることができました。 パーティのシーンは、時代考証とかどうなのかしら?とか いくらなんでも華やか過ぎないか?とか 疑問に思うところもありましたが、 ま、でも、現代の音楽を上手く組み合わせていて面白かったです。 ストーリー的には、結局、 女が一番リアリストで強いんだ! ということですかね。 この結論にも納得。 やっと原作を「読み終えた」気持ちになれました。 この映画を観ておいて良かったです。
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『シャッターアイランド』
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- 2011/07/31(Sun) -
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『シャッターアイランド』
この映画でもディカプリオは苦悩しています。 図らずも、夫婦関係に恵まれなかったディカプリオを立て続けに見ることになりました。 凶悪犯が収監される島で起きた囚人の失踪事件。 その事件の担当刑事として島に派遣されたディカプリオ。 しかし、施設の関係者は非協力的で、さらには嵐で島に閉じ込められる・・・。 囚人および施設の人間たちの人間不信ありありな表情や目つき、 そして古い建造物、暗い画面、悪天候、重々しい音楽、 どよ~んとした空間が、ずーっと続きます。 そんな中で、施設の人間たちの数々の怪しい言動が表れ始め、 精神的に追い詰められていくディカプリオ。 暗い、暗いよー。 ところどころ挿入される、トラウマによる悪夢の映像が、 これまたグロくておどろおどろしい。 奥さんが悪夢や幻覚で迫ってくるというのは、 『インセプション』で嫌というほど見せ付けられたので、ちょっと食傷気味。 そして、本作でも、真相はディカプリオの心の中に・・・。 丁寧に、発言の一つ一つを追っていけば、 意外と早い段階で気づけたかもしれませんね。 ま、私は、頭を使わずにボーっと見てたので、最後の真相に迫る過程も楽しめました。 人間の精神世界に斬り込んでいく作品を立て続けに見たことになりますが、 あんまり自分は関わりたくない世界です。 知ることが、自分の破滅につながる気がしてなりません。
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『ワールド・オブ・ライズ』
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- 2010/02/26(Fri) -
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『ワールド・オブ・ライズ』
非常に緊張感のある作品で、面白かったです。 CIAの対テロ活動がどんなものなのか、 現場で活動するスタッフと、米国本土で指揮をとるスタッフの関係性、 情報網がどこまで張り巡らされているのか、 そして、そのテクノロジーにイスラム原理主義者がどう対応しているのか、 興味深いシーンの連続でした。 特に、米国本土にいるラッセル・クロウが 娘を学校に送り迎えしながら矢継ぎ早に指示を出していく様子は、 そのほのぼのとした日常風景と指示内容のギャップに、恐ろしさを感じます。 そして、彼の「アメリカが全て」的な発想が、 今のアメリカ中枢部の考え方そのものなんだろうなと思うと、 世界は(少なくとも日本の周囲は)、 とんでもない思想を中心にして回っているんだなと気付かされます。 ただ、作品としては、最後の最後、 色恋沙汰の話に収斂してしまったのが非常に残念でした。 ここまでの冷静かつ冷徹な判断力は何処へ・・・ってな感じで。 なんとも、勿体ない幕切れでした。 中東世界のキーマンたちを演じていた俳優さんたちが みんな眼力があって、魅力的でした。
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『ディパーテッド』
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- 2009/05/28(Thu) -
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『ディパーテッド』
ただのアクション・サスペンスかしら?ぐらいの気持ちで見始めたのですが、 ぐーっと引き込まれました。 追うもの/追われるものが交差するストーリーが 面白かったのはもちろんなんですが、 カット・インの効果的に使った映像がテンポを生んでいて良かったです。 ビルの屋上の映像は、 「『インファナル・アフェア』のCMでこんなシーンあったな」なんて思い、 原作も見たくなりました(実は、未見です)。 これまでディカプリオに対しては、 「童顔だし、そもそも正統な美系ではないよな・・・・」という印象だったのですが、 この作品で見方が変わりました。良い表情をする俳優さんだなと。 一方、マット・デイモンは、 どうも小賢しい役の映画ばかり見てしまうせいか、 未だに好きになれません。 まぁ、それだけ役になりきっているということなのでしょうが。 マーティン・スコセッシ監督の映画はこれが初めてでしたが、 他の作品も見てみたくなりました。
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