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『接触』
- 2009/04/22(Wed) -
P.コーンウェル 『接触』(講談社文庫)、読了。

久々のスカーペッタ先生でしたが、読み応えがありました。

ウィルスという見えない敵と戦わなければならない様を
刻々と描いており、まさに手に汗握るといった内容です。

科学捜査の方面も、
対ウィルスということで新たな面々が登場し、
これまでとは違った捜査チームになったものも面白かったです。

犯人にたどり着いた最後の一歩は、
ちょっと強引な物語運びな気もしましたが、
これだけの犯罪を実行できる人間としては、
この犯人で妥当なんでしょうね。

リング刑事の行動は、何か大きなものに繋がっていくのかと思いきや
いきなり捜査から外されてお終いだったので、
作品内でもっとしっかりお仕置きしてほしいという思いにかられました(苦笑)。

マリーノは、さほど目立った活躍は無かったのですが、
相変わらずの毒舌ぶりで満足できました。


接触 (講談社文庫)
接触 (講談社文庫)相原 真理子

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『スズメバチの巣』
- 2008/11/12(Wed) -
パトリシア・コーンウェル 『スズメバチの巣』(講談社文庫)、読了。

てっきり謎解きミステリーだと思って読んでいたら、
警察署を舞台にした群像劇でした。
しかも恋愛が軸の。

全600ページの長編作品の半分辺りまでは
「何が謎解きの伏線なんだろう?」と一生懸命読んでいたのですが、
突然、連続殺人犯の正体が読者に明かされてしまい、
「あれれ?」と思っているうちに、
事件の捜査は全く進展しないまま残り100ページを切り、
「あぁ、これはミステリーではないんだ・・・・・」とやっと気付きました。

ガックリ。

警察署の群像劇なら、それはそれでよいのですが、
だったら、あんなセンセーショナルな連続殺人事件を
物語の真ん中に置かないでほしなぁ。

犯人に迫っていくドキドキ感が得られず、
動機の真相を知った時のカタルシスもなく、
読みがいを満足に感じられないまま終わってしまいました。


スズメバチの巣 (講談社文庫)
スズメバチの巣 (講談社文庫)Patricia Daniels Cornwell 相原 真理子

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『死体農場』
- 2008/09/15(Mon) -
パトリシア・コーンウェル 『死体農場』(講談社文庫)、読了。

検屍官シリーズの5作目です。
年の頭に先に6作目を読んでしまい、4-5-6と続きの要素が強かったため、
「順番間違えたなぁー」と悔やんでいたのですが、
きれいさっぱり6作目の内容を忘れてます ^_^;
で、恙無く5作目を楽しめました。

犯人の動機としては、
「こういう人も世の中にはいるんだろうな・・・・・」と
アメリカやヨーロッパで起きている少女の殺害事件を思いながら悲しくも納得。
謎解きも、運任せではなく正攻法な印象で、展開にも満足。

ただ、本作ではマリーノが使い物にならなかったのが非常に残念。
刺身のツマにもなっていないような扱いです。
ケイとウェズリーの関係も微妙だし、ルーシーも大変なことになってるし。
ミステリー以外の要素が重すぎて疲れました。

まぁ、連作として大成功するためには、
謎解きに心を砕く以外に、
各キャラクターの生活をしっかりと描くことも大事な要素なんでしょうね。



死体農場 (講談社文庫)
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『検屍官』
- 2008/03/08(Sat) -
パトリシア・コーンウェル 『検屍官』(講談社文庫)、読了。

やっと、やっと、検屍官シリーズの第一作を入手できました。
足かけ2年弱、いやーぁ、長かった!

さて、第一作目では、
ケイ・スカーペッタ検屍局長とマリーノ刑事の間に溝が!!
2人の素晴らしいコンビネーションに慣れていた身としては、
「こんな時代もあったのか・・・・・」と驚きながら読みました。
しかし、2人が互いに信頼を深めていく過程がわかり、その後の関係性に納得。

そして、第一作目から、スカーペッタの恋物語も絡んでおり、
連続殺人事件を担当するだけでも相当なストレスなのに、
その上、恋人との騒動も抱えるだなんて、読んでいてしんどいです。
というわけで、検屍官シリーズは、もっと恋物語の要素を薄くしてほしいなぁと
願う読者の一人です。

とはいいながら、ミステリーとしてのストーリー展開には、本作も満足。
キラキラひかる謎の物質の正体がわかるあたりから
ぐぐぐっと惹かれました。

それにしても、検屍官とは、とんでもなく重労働なお仕事です。
スカーペッタ局長、お疲れ様です。


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『私刑』
- 2008/01/01(Tue) -
パトリシア・コーンウェル 『私刑』(講談社文庫)、読了。

大晦日から読み始めて、年越し一気読みです。
ホラーな作品で一年が始まってしまいました。
おめでたさマイナスな感じです(苦笑)。

さて、検屍官スカーペッタシリーズ、もう、順番滅茶苦茶を直すつもりないのですが、
シリーズ6作目の本作は、4作目あたりから事件が発生していたみたいで、
読み始めから既に事件は佳境に入ったような感じです。

前作までは物語の中で上手く説明されているので、
本作はすんなり読み進められたのですが、
いずれ5作目を読むときに結末を知ってしまってるのは失敗だったかな?

犯人は、冒頭から明白なので、謎ときの要素は薄かったのですが、
スカーペッタ自身の身の回りで危機が続くので、読んでいて本当に怖いです。
年越しのベッドの中で読むには、ある意味面白かったです。

今年も、良作に恵まれた読書となるよう祈念して。


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『死因』
- 2007/09/17(Mon) -
パトリシア・コーンウェル 『死因』(講談社文庫)、読了。

久々の検屍官ケイ・シリーズをば。
見事に作品の順番を無視して読んでますが(苦笑)、
古本屋で見つけた順ですから、止む無し。
本作でも、いつの間にかウェズリーやルーシーの身に大きな変化が訪れてました。

さて、内容ですが、カルト教団ニュー・シオニストの影がちらつく
ケイの周辺人物が狙われた不審死事件。
物語の展開はいつもながらに面白いのですが、
カルト教団の描き方が薄っぺらい気がしてなりませんでした。
オウム真理教関連の本やカルト教団をテーマにした濃厚なフィクションを
これまでに読んだことがあったので、どうしても比較してしまうようです。

また、最後は、大規模なテロ行為につながっていくのですが、
正直なところ、検屍官が主人公である作品が手に負える規模を
超えてしまっているんじゃないかと苦笑。

登場してくるキャラクターや会話の応酬、捜査の進め方などは楽しめるのですが、
作品全体の仕上がりとしては、大味な気がしました。


死因 (講談社文庫)
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stars確かにオウムに存在する闇の深さが不気味。
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慟哭 (創元推理文庫)
慟哭 (創元推理文庫)貫井 徳郎

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starsおもしろいけど…
stars文章は上手いが、手法的な古さを感じる。
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stars「慟哭」、表題を見ただけで買った。

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『遺留品』
- 2006/09/23(Sat) -
パトリシア・コーンウェル 『遺留品』(講談社文庫)、読了。

またもや2日間で読み切ってしまいました。
どうしても先を知りたくなる展開です。

ただ、後半、犯人に近づいていく過程で
偶然に左右されるようなところがあったのが若干不満。
そこだけ蓋然性が低いような違和感。

あと、この作品でのマークの存在はどうだったんでしょうか?
色恋度合いの高い役回りでしたが、
ミステリー作品として考えると、その登場効果は如何ほど?

遺留品
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『真犯人』
- 2006/09/12(Tue) -
パトリシア・コーンウェル『真犯人』(講談社文庫)、読了。

検屍官ケイ・シリーズ、前回の第二作に続いて、今回は第四作・・・。
また順番間違えちゃったよ・・・。
本作開始時点でマークがえらい目に遭っちゃってることがわかって驚きますが、
その他の主要人物は第二作から変わってないので、それほど違和感無く読めました。

性的倒錯者に霊媒師なんていうテーマが見えてくれば、
「フツーじゃない犯人像なんだろうなぁ」と若干構えてしまいました。
確かに、話の展開はやや非日常の要素が強かったのですが、
物語の描き方が緻密なので、話の展開には納得。

ケイの周囲の人物は、魅力的な人が多いので、ぐいぐい惹かれて読み進められます。

500ページを2日間で読むことができました。
遅い夏休みに乾杯!!

真犯人
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『証拠死体』
- 2006/05/28(Sun) -
パトリシア・コーンウェル 『証拠死体』(講談社文庫)、読了。

父の本棚にあった「検屍官ケイ」シリーズを全部持ってきたのですが、
一作目の『検屍官』が無い!
仕方なく二作目から読みました。

事件の大した手がかりも掴めない状況下、
関係者の動向が少しずつ明らかになっていくところで
次々と第二、第三の事件が発生するので、
読み進まずにはいられません。

一つ一つ糸口を手繰っていく様子が緻密に描かれており、
また不自然に思う展開もさほど無いので、
ストーリーに引き込まれていきます。

犯人の動機の面がフツーじゃないために若干受け入れにくいところがあり
(理性では納得するけど、感情では理解できない感じ?)
サブ・ストーリーの伏線を張っておきながら、
あんまり広がりが無かったりという消化不良感は多少ありましたが、
ストーリー展開のテンポの良さとキャラクター設定の面白さで
満足できました。

証拠死体
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