『毒舌 仏教入門』
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- 2011/04/17(Sun) -
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今東光 『毒舌 仏教入門』(集英社文庫)、読了。
今東光和尚の説法。 5日間に渡って行われた「戸津説法」の内容を一冊にしたものです。 これまで、日本史や身上相談を読みましたが、 やっぱり仏教のお話が一番面白いです。 小難しい教えを説くのではなく、 あくまで日常生活の中で、自分の経験の中で、 仏教的な生き方とはどういうことを指すのかを教え諭します。 ま、教え諭すなんて堅苦しいものではなく、笑い飛ばす感じでしょうか。 高僧たちもいる前で、こんな話をしてしまって大丈夫なのかしら?と 読んでいるこちらがハラハラしてしまうくだりもあるのですが、 著者の人柄と、常日頃からの立ち居振る舞いで、 そういう人だと認知・許容されているのでしょうね。 しかし、戸津説法の日に台風が直撃しちゃうなんて、 今でいうところの「もってる」人ですね。
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『毒舌 身の上相談』
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- 2010/08/19(Thu) -
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今東光 『毒舌 身の上相談』(集英社文庫)、読了。
神保町の古本屋のワゴンにあったので、 なんとなく買ってしまったのですが、イマイチ、相に合いませんでした。 『毒説 日本史』のほうは、それなりに興味をもって読めたのですが、 どうも、人生相談というスタイルがダメだったみたいです。 和尚がどんな答えを繰り出すか・・・以前の問題で、 「なんで、こんなクダラナイ質問をするんだ・・・・(絶句)」というところで つまずいてしまいました(苦笑)。 「あ、この答え、聞いてみたい」と思う質問は、 30個に1個あるかどうかぐらいでした。 恋の悩みも、性の悩みも、切り口によっては非常に面白い問答になると思うのですが、 「そんなこと自分の頭で考えられなくてどうすんのよ?」 「なんて詰まらぬことをいじいじ悩んでるんだ・・・」 というような類の、低レベルなものが大半。 『プレイボーイ』誌だと、こんなもん?? 和尚の暴言が聞きたいだけのような質問もあり、 予定調和的なやりとりにも、ちょっとイライラ。 まさか、編集部の仕込み???
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『毒舌 日本史』
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- 2008/02/17(Sun) -
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今東光 『毒舌 日本史』(文春文庫)、読了。
どういう人物なのかよく知らないまま、 「誰かの本で名前を見たなあ・・・・確かお坊さんのはず・・・・・」 という程度の知識で買ってきました。 で、最初の1ページから「~てえもんだ」「するてえと~」と 口語そのままの乱暴な文章・・・。 この人の語り口を一度でも耳にしていたらそのリズムで読めるのですが、 なんせ全く知らないもので、読みづらかったです。 毒舌は同時代のものでないと辛いですね。 聞き手である文藝春秋池島新平社長の合いの手が清涼剤のよう。 適度にあしらう一言が面白かったりして。 さて、中身ですが、博識のエロ坊主(失礼この上なし!)の手にかかれば 日本史裏話は最高に面白いです。 日本の歴史と仏教は切り離せないものだと再認識。 しかし、どうやったらこんなに知識の輪を広げられるのでしょうか? 近衛文麿さんら私にとっては歴史上の人々との思い出話も興味深かったです。
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