『激録!総理への道』
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- 2011/04/09(Sat) -
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大下英治 『激録!総理への道』(講談社文庫)、読了。
歴代総理に点数をつける本を読んで、 そのままの勢いで、この大作にも手を伸ばしてしまいました。 800ページ・・・重いよ(苦笑)。 福田作品では、かなりな辛口評価もあったので、 それと比べると描かれ方が相当マイルドに感じました。 一般的に大下作品は、主人公となる政治家が格好良く描かれる傾向にあると思います。 情勢に流されてしまった場面でも、「本当はこんなことを考えていたが断念した」 というような描き方で、決断力の無さだったのか、やむを得ない判断だったのかが ちょっと分かりにくいように感じました。 それでも、政局が動く時の瞬間をしっかりと描写していて、 読んでいてのワクワク感がありました。 民主党政権の裏側も読んでみたいですね。
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『亀井静香 奔る!』
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- 2009/01/19(Mon) -
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大下英治 『亀井静香 奔る!』(徳間文庫)、読了。
またもや高熱下には相応しくない本を(苦笑)。 小渕政権以降の時代になると、 私自身の記憶として当時の政治の様子が思い出されるので、 読んでいて非常に面白かったです。 特に、小渕・自民党-小沢・自由党の裏側の駆け引きは、 まさに手に汗握るといった様相。 ただ、タイトルほどには静香さん、奔って無かったような・・・。 後半になって登場されましたが、流石に格好良く描かれてます。 そごう問題を解決する様や、公共投資削減を決断する様はお見事。 一方、加藤紘一という議員さんは、 どこに魅力があるのかさっぱりわかりません。 本作に限った話ではなく、他の作品でもKYな印象で。 彼の魅力を語った本があったら、ある意味、読んでみたいですね。
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『政界陰の仕掛人』
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- 2007/06/24(Sun) -
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大下英治『政界陰の仕掛人』(角川文庫)、読了。
表舞台に出てこない政界のキーマンに迫った作品。 四元義隆氏、入内島金一氏など、 知らない名前が取り上げられていたので、 Wilipediaで調べてみましたが、出てきませんでした。 本作を読むと、政界で果たしていた役割は相当なものだったと思われますが、 あまり一般人の興味が及ぶ先ではなったようですね。 後半は、読売ナベツネさんのお話でしたが、 インタビューでのやり取りを読むのは苦しくて、読み飛ばし気味でした。 この方の思考や言動は、やっぱり苦手です。
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『十三人のユダ』
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- 2007/01/03(Wed) -
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大下英治 『十三人のユダ』(新潮文庫)、読了。
06年の最後に読んだ本が本作でした。 正直、三越のゴタゴタ劇は、「かつてそういう時代があったらしい」と いう程度の認識しかなかったのですが、 読み始めたらぐいぐい行けました。面白かったです。 三越社長・岡岩(小説中の人物名、以下同)の宣伝マンとしての 着眼点や発想、行動力は素晴らしく、学ぶところもあったのですが、 経営者としての才能や知性、受容力、教養といったものは皆無に等しく、 まさに豪腕ぶりだけでのし上がったと言える人物です。 その岡岩を陰で操った女帝・竹原みちこそが、 三越の真の支配者であったのですが、彼女の人を使う才能に魂消ました。 その一方で、なぜここまでこの2人の暴走を許してしまったのか。 今流行の「内部統制」という観点からすると、 三越の重役連中の腰抜けぶりにイライラします。 それでも、瀬戸相談役から取締役会にて 「いますぐに社長を辞めろ!」と突きつけられてから 10年近くも社長の座に居座っていたパワーを思うと、 やはり岡岩の権力の座にかける執念といったものが凄まじかったのでしょう。 人間の欲望というものの恐ろしさを味わえる一冊でした。
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