『RONIN』
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- 2014/06/21(Sat) -
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『RONIN』
タイトルは、赤穂浪士の「浪人」から採ったようですが、 イマイチテーマ性との繋がりが良く分かりませんでした。 確かに、とあるアタッシュケースを奪うために集められた男たちは 各国の情報機関や軍隊をリタイアした経歴を持っているようで、 そういう意味では「浪人」ですが、四十七士のような忠誠心とは関係ないわけで・・・・。 うーん、四十七士は極端な例として登場しただけで、 単なる「浪人」という身分のことを指していたんですかねぇ??? ま、タイトルに関する疑問を横に置いておけば、内容は面白かったです。 経歴詐称なまがい者を見破ったり、裏切り者が出たり、それを追い詰めたり。 展開が速いので、飽きません。 ところどころ、あまりにも都合よく展開する部分があるという感じは否めないのですが・・・・。 どれだけ情報キャッチと打ち手が早いんだよーという(苦笑)。 ただ、ロバート・デ・ニーロとジャン・レノの渋い演技に惹き込まれました。 冒頭のカフェのシーンとか、何が始まるんだろうかという ワクワク感が素晴らしかったです。
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『レッド・ライト』
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- 2014/01/30(Thu) -
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『レッド・ライト』
30年ぶりに表舞台に復帰した超能力者と、 そのトリックを暴こうとする物理学者たちの戦いを描きます。 ちょっと独特な見せ方をする監督さんで、 時々こちらが置いてきぼりになった感覚になるので、最初は戸惑いました。 ちょっと見てると、後から説明してはくれるんですけどね。 言っていることはロジカルだけど、見せ方がロジカルじゃない感じ。 ちょっと疲れました。 中盤、いよいよ超能力者サイモン・シルバーが登場してくると、 この演出の非ロジカルな感じが、逆に不気味さを際立てる効果として生きてきます。 なぜ、そんな現象が起きるのかわからないけど、展開にドキドキするという。 ただ、終盤、シルバーのトリックが部分的に示されますが、 なんともアナログな方法で、ちょっとガッカリ。 まぁ、手品というのは、大なり小なりこんなものかもしれませんが。 むしろ彼が凄いのは、演技力や心理戦による話術、演出力なんでしょうね。 公演会場のホールに響く声を聞いていて、惚れ惚れしました。 超能力者の話す内容や、見せる内容を眺めながら、 「なーんか、科学者の名を騙って、怪しい仮説を真実として振りかざす人もいるよな・・・」 なんて思っちゃったりして (-m-) オチは・・・・まぁ、ねぇ。 最初は「オッ!」と思いましたが、それをもってしても いくつか「コレってどういうことだったんだろう???」という疑問が残り、 イマイチすっきりしない感覚が。 うーん、そこは想像力で補うべきなのかな。 マシスン博士、格好良いなと思いながら見てたのですが、 シガニー・ウィーバーだったんですね! いつのまに、あんな立派なおばさんに・・・・(爆)。
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『ニューイヤーズ・イブ』
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- 2013/02/09(Sat) -
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『ニューイヤーズ・イブ』
NYタイムズスクエアの大晦日を描いた群像劇。 なんだか『ラブ・アクチュアリー』の二番煎じ感がつきまといます(苦笑)。 こういう群像劇って、別々の物語が進行していきながら、 最後に「こんな風につながるのか!?」っていう驚きが楽しいのだと思うのですが、 そこがイマイチだったんですよねー。 人間同士のくっつき方が、意外と安易。 俳優陣が錚々たるメンバーだったので、 期待値が上がり過ぎたのかもしれません。 あと、物語の中で重要な位置を占めている「ボール・ドロップ」という タイムズスクエアのカウントダウンイベント。 正直、ボールそのものに、それほどまでに皆の思いが込められているものだとは 思っていませんでした。(単なる飾りの1つかと・・・) で、この作品で、やたらと盛り上げているので、 そんなに凄いのかと期待して見ていたのに、「えっ?これだけ??」という地味さ(爆)。 カウントダウン表示と花火と紙吹雪とキスの嵐で盛り上がっているようにしか 見えなかったわ・・・・・。 除夜の鐘的な、一見地味だけど、新年を感じる風物詩ということなのかしらね。
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『ストーン』
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- 2012/07/01(Sun) -
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『ストーン』
仮釈放の審査を控えた囚人ストーンは、 管理官の気を惹こうと、出所を待つ妻に、管理官を誘惑させる・・・・。 このあらすじを読んでから見たので、 もっとサスペンス色の強い作品だと思ってました。 ところが、本作のテーマは、むしろ「神」。 毎日曜日に教会に通い、家でも夫婦で聖書を読む管理官。 一方、ストーンは、荒っぽい性格で、宗教なんて何のその。 ところが、管理官の心証を良くしようと刑務所の図書館に行ったところで、 キリスト教の中の新興的な一派のパンフレットを偶然手に取り、 それ以来、その宗派に心を寄せ、信仰心を高めていきます。 それとは反対に、ストーンの妻の誘惑に負けた管理官は、 これまで無理やり押さえ込んでいた生活の歯車のズレが、一気に表面化し、 自分の拠り所となるものをどんどん失っていきます。 管理官を演じるロバート・デ・ニーロ、囚人を演じるエドワード・ノートン、 それぞれ、ぐっと抑えた演技で、重みがあるのですが、 テーマがテーマだけに、幾分、眠くなっちゃいました(苦笑)。 あと、ミラ・ジョボビッチを、初めて映画で見たのですが、 美人ということよりも、眼光の鋭さに怖さを感じてしまいました(苦笑)。
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『ケープ・フィアー』
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- 2012/06/13(Wed) -
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『ケープ・フィアー』
ずっと『ケープ・ファイアー』だと思ってました(恥)。 「恐怖の岬」なんですね。 不十分な弁護により、14年もの刑を食らったマックス。 当時の弁護士への復讐を果たすために、出所後、その家族に付きまとい始める・・・。 最初は、単に恐怖を味あわせるために、 弁護士ボーデンに付きまとったり、意味深な言葉を吐いたり、不倫相手を襲ったり・・・。 しかし、決して法には触れない範囲で狡賢く行動します。 ところが、男が娘に接近したことを知ったボーデンは、 冷静な判断が出来なくなり、裏で暴漢を雇って、男の襲撃をたくらむも失敗。 この出来事を機に、男は一気に暴力的となり、 一家に対して直接的な行動に出ることになります。 デ・ニーロさん、怖過ぎるよ~。 ニヤニヤ笑いながら法に触れない範囲で行動している姿も怖いですが、 その顔から表情が消えて、暴力まっしぐらになったデ・ニーロさんの狂気、ド迫力です。 こういう追い詰め系のサスペンスは、 追い詰められる側にも追われる理由があって、 観ているこちらが「もっと追い込め!!」と思ってしまうところに、 さらなる怖さがありますよね。・・・・・・・・自分の悪意が怖い的な。 最後の川のシーンが、凄まじかったです。 不死身のデ・ニーロ(苦笑)。 死に様もまた、強烈な印象を残してくれました。
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『ミーン・ストリート』
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- 2011/10/07(Fri) -
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『ミーン・ストリート』
デ・ニーロ×マーティン・スコセッシということで観てみましたが、 どう楽しめば良いのか分からないまま終わってしまいました。 日本でいう青春群像というのは、内面的な思考に陥りがちですが、 アメリカでいう青春群像は、時に、外への暴力的なまでのエネルギーとなって 発散される様を指すような気がします。 良く言えば若さの発露、悪く言えば単なるチンピラ。 そして、残念ながら、私の目にはチンピラにしか映らない・・・・・。 デ・ニーロが若い。 そして、世の中ナメてる感じを絶妙な表情で醸し出してます。 でも、演技は上手いけど、そのキャラクターに親近感がもてないんですよねぇ。 主人公のチャーリーを演じるハーヴェイ・カイテルも良かったけど、 でも、やっぱり、なんでチンピラのデ・ニーロの世話をするのか理解できず。 イタリア移民という存在への理解が薄いからなのかなぁ・・・・。 音楽は良かったです。
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『タクシードライバー』
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- 2011/09/21(Wed) -
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『タクシードライバー』
マーティン・スコセッシ×ロバート・デ・ニーロの代表作。 N.Y.の鬱屈とした世界を表現していることは知っていたので、 それなりに覚悟を決めて観たつもりですが、 どんよりとしたやりきれなさが、じっとりと迫ってきます。 そのため、いつ爆発するんだろうかという密やかなドキドキがどんどん蓄積されていき、 淡々と日常の描写が進んでいくのに、ハラハラ感が付きまといます。 このあたりの演出はさすがです。 また、最後の銃で襲うシーンは、ピンポイントで映像を切り取って見せるので、 銃による怪我の生々しさが増大され、迫力のあるシーンになってました。 デ・ニーロさんの演技は、言わずもがな。 色気のある表情をしますよね~。 前半と後半で2人の女性と絡みますが、ともに魅力的な女性たちです。 特に、12歳の娼婦を演じた女の子がかわいらしいなぁと思っていたら、 ジョディ・フォスターだったんですね。かわいらしさと演技力に納得。 暗殺計画を、あえて肩透かしさせる展開も、 ただただ上手いなぁと感嘆。 すごい作品でした。 ただ、↓このパッケージはネタバレ的でNGだと思います。
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『ボーダー』
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- 2011/06/24(Fri) -
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『ボーダー』
デ・ニーロさんの映画だと思って録画したのですが、 アル・パチーノが格好いいんですよ! この2人が刑事としてタッグを組んでいるなんて、 なんて素敵なんでしょう。 作品としては、最後のどんでん返しにやられました。 このオチを活かすために、デ・ニーロとアル・パチーノを、 あえて、この役に割り当てたのが分かりました。 ただ、後半の犯人が暴走し始めるまでが、 正直なところ退屈さを感じます。 見せ方が、まどろっこしい感じで、スピード感がありません。 意味ありげなシーンの挿入は、 たしかに最後に全てがつながるのですが、 見ている間は面白みにかけます。 あぁ、でも、デ・ニーロも、アル・パチーノも良かったなぁ。
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『トラブル・イン・ハリウッド』
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- 2011/03/27(Sun) -
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『トラブル・イン・ハリウッド』
ハリウッドの映画プロデューサーの日常を描いた作品。 コメディということで観てみたのですが、あんまり笑えない・・・。 犬を撃ち殺すという残酷なラストシーンをカットするしないで揉める制作会社と監督、 映画に合わないじゃもじゃのヒゲを生やして撮影に現れた主演俳優、 同僚のプロデューサーの自殺などなど ネタとしては盛りだくさんだったのですが、 なにぶん、脚本が単調でした。 映像や音楽の使い方は、結構凝っていたのですが、 やっぱり、お話そのものにヤマが無いと、辛いですね。 ロバート・デ・ニーロの演技だからこそ、最後まで見られた感じでしょうか。 あと、ブルース・ウィリスやショーン・ペンが、ハリウッド俳優役で 実名で出ていたのに驚きました。 特に、ウィリスは、気まぐれで短気で乱暴者という設定での出演。 設定なのか、本質なのかは定かではありませんが(苦笑)、 こういう作品に出演するところは、乙です。 ヤギ髭にブタちゃん体型って(笑)。 あと、俳優さんでは、狂気の監督を演じたマイケル・ウィンコットが 印象に残りました。
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『ザ・ファン』
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- 2010/04/05(Mon) -
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『ザ・ファン』
怖いよ~。 デ・ニーロさん、怖いよ~。 熱狂的なファンが、 その熱意を主力選手に踏みにじられたと思い込み、 暴挙に走るというサスペンス。 まだ暴走せずに、一ファンの中にいた序盤でも、 汚く野次るわ、息子の前で観客同士で喧嘩するわ、 息子の足を踏んづけてまでファールボールを奪い合うわで、 ファンの風上にも置けないようなダメ親父。 それが、成績不振で解雇されたり、 離婚した妻から息子への接近禁止を言い渡されたりと、 踏んだり蹴ったりの状態で、自暴自棄に。 もうねぇ、人間の負のエネルギーというのが、どれだけ鬱屈していて、 爆発したらどんなに恐ろしいものなのかを見せつけられました。 それを名優デ・ニーロさんが、じとーっと演じたら、怖さ100倍。 あんまり気持のよい映画ではないのですが、 メジャーの裏側も垣間見れて、面白かったです。 ところで、ナイターのシーンがかなり暗く感じました。 サスペンスとしての演出かもしれませんが、 そこはあえて、明る過ぎるほどのライトを浴びせたほうが、 明暗のギャップができて、暗部が強調できたのではないでしょうかね? あの暗さは、ちょっとリアリティがないです。
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