『鈍獣』
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- 2011/03/21(Mon) -
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『鈍獣』
最近観たクドカン作品の中では面白いほうだったかな。 でも、「面白い!」と言い切れるレベルには達せず。 セリフの応酬で笑わせるところが少なかったからかと思います。 凸やんがエレベーターから登場するシーンがカギになっていますが、 繰り返しのギャグが面白いのは、やっぱり舞台です。 舞台の世界観を引きずってしまっていると思います。 そして、少しずつ事情が分かってくるというスタイルは、 『木更津キャッツアイ』のような手法。 そういえば、舞台となるサパークラブ(?)「SUPER HEAVY」の内装は、 『木更津~』のマスターのバーに似ている。 いい年した大人たちが小学生の頃の出来事を引きずっていて、 その真相を今になって知ることになるという展開は『20世紀少年』のよう。 そう、この作品は、一見、非常に奇抜に見えながら、既視感たっぷりなんです。 この新鮮味のなさも、面白さを削いだ感があります。 一方で、キャスティングはバッチリ。 特に南野陽子のはじけっぷりがお見事。 クドカン作品の楽しみの一つは、往年のアイドルを上手く活かすところ。 本作でもハマってました。 北村一輝やユースケ・サンタマリアがハマり役なのは当然ですが、 浅野忠信は、突き抜け感が足りなかった印象。 ただ、これは俳優のせいではなく、脚本のせいかな。 大乃国の登場には笑ってしまいました。
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『舞妓Haaaan!!!』
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- 2010/07/31(Sat) -
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『舞妓Haaaan!!!』
クドカン&阿部サダヲのコンビが贈るハイテンション映画。 舞妓オタクという目の付けどころがお見事。 阿部サダヲのキャラクターが活きた演出で、コメディのノリとしては合格点。 でも、脚本がイマイチ。 いろいろ詰め込み過ぎて、収拾がつかなくなった感じ。 なので、エンディングの納得性が高くないんです。 「なぜに、その選択?」みたいな。 前回見たクドカン作品でも思ったのですが、 2時間と言うサイズの脚本の完成度は、あまり高くない脚本家な気がしてきました。 60分×10回というサイズの方が、適しているように思います。 あと、柴崎コウの役回りは必要だったのでしょうか? 彼女のポジションを何とかしようとして、脚本が中途半端になっている気がしました。 逆に、印象に残った役者さんは、堤真一さんと小出早織さん。 堤さんは、食わず嫌いなところがあったのですが、京都弁の使いっぷりや 間の取り方の上手さに驚きました。コメディセンスばっちり。 小出早織さんは、「舞妓さん、可愛いなぁ」という素直な感想(笑)。 舞妓さん役として、京野ことみさんや酒井若菜さんも出ていたようですが、 白粉でわかりませんでした(苦笑)。すみません。
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『少年メリケンサック』
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- 2010/04/04(Sun) -
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『少年メリケンサック』
クドカン作品ということで期待していたのですが、 残念ながらイマイチでした・・・。 出だしのインタビューシーン、 そして、宮崎あおいとユースケ・サンタマリアの掛け合いには 期待させるものがあったんですけどねぇ。 笑えるギャグもふんだんに織り込まれているのですが、 作品全体を覆う汚い印象が苦手でした。 下ネタが多いとか、お下劣なシーンがあるとか、そういう意味の汚さではなく、 中年とか、障害とか、老いとか、地方とか、 そういうものについて回る負のイメージを パンクの力でぶっ飛ばそうとして、逆に負のイメージを強調してしまったような。 あと、宮崎あおいさんは、時代劇でブレイクしたのかもしれませんが、 コメディエンヌとしては使いにくいかな・・・って思っちゃいました。 「笑い」の世界では、叫んだときに台詞が聞き取れなくなるのって 致命傷だと思うんです。 感動作品では、「絶叫している」という雰囲気で 感動シーンになるかもしれませんが、 お笑いって、何言ってるかわからないと笑えないんですよねぇ。 たくさんネタが仕込まれてて、 気合いの入ったキャスティングの割には、 残念な印象が残った作品でした。
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