『どこから行っても遠い町』
- 2017/02/12(Sun) -
川上弘美 『どこから行っても遠い町』(新潮文庫)、読了。

とある都心に近い町で繰り広げられる
1人1人の日々の生活を描いた短編集。
各章ごとの登場人物たちが緩やかに繋がっており、
小さな町での濃い人間関係を描写していきます。

最初の3つのお話ぐらいまでは、
この人はどんな人生を歩んでいるのだろうか?と興味津々で読んでいたのですが、
段々と興味が薄れていってしまいました・・・・・。
皆の生活が、狭い範囲でチマチマし過ぎているからでしょうか。

町の外の空気を吸ってみようとか、
今の生活を変えるための工夫をしようとか、
あんまり、そういう行動に出る人が居なかったので、
息苦しく感じてしまったのかもしれません。


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川上 弘美

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『ハヅキさんのこと』
- 2015/02/14(Sat) -
川上弘美 『ハヅキさんのこと』(講談社文庫)、読了。

掌編小説です。

バラエティに富んだ感じかな?とイメージしていたのですが、
冒頭、結構、どんより系のお話が続いて、しんどかったです。
人間の内面に落ちていくというか、
感情の逃げ場がない状況に追い込まれていくというか。

中盤以降、明るい話やファンタジー系の話も出てきて、
大分読みやすくなりました。

掌編小説というのは、短いのでサクッと読めそうに見えて、
実は、読む側の心理状態が色濃く反映されてしまうものなのかもしれませんね。


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川上 弘美

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『古道具 中野商店』
- 2015/02/04(Wed) -
川上弘美 『古道具 中野商店』(新潮文庫)、読了。

面白い小説でした。

古道具屋に出入りする登場人物たちの
どこか世間とずれた立ち振る舞いの面白さもあるのですが、
それは、「古道具屋」という一風替わった舞台設定をした場合に、
ある程度予想できる範囲だと思います。
変な職業に就いている変な人たちというような。

しかし、この小説が面白いと感じたのは、
古道具屋という舞台にいながら、あんまり古道具屋という商売にスポットを当てているわけでは
ないということです。
もちろん、舞台としての古道具屋の描写は、その様子が立ち上がってくるぐらい
活き活きとしていているのですが、ストーリーが、それほど古道具屋家業べったりではなく、
本当に、舞台装置として使っていますというような控えめな感じなんです。

結局、描いているのは、友情だったり、恋愛だったり、不倫だったり、失踪だったり。
どこにでもあるような人間関係を、じっくりと描いています。
古道具屋の話を書こうと思ったときに、古道具屋ならではの話にするのではなく、
人間関係を書こうとするには、結構な割りきりが必要なのではないかなと想像しました。
その割り切り加減が、「なんで、古道具屋でこんなストーリーを紡げるんだろう」という
私の驚きに繋がったのだと思います。

気づけば4年ぶりの川上作品だったのですが、
こりゃ、いいなぁ。


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『物語が、始まる』
- 2010/06/24(Thu) -
川上弘美 『物語が、始まる』(中公文庫)、読了。

これは面白かったです!

人間の雛型と生活したり、
トカゲが100cmに成長したり、
婆が降ってくる穴の中をうろうろしたり、
とにかく設定が不思議な世界なのですが、
その世界の中で、一つ一つのお話が完結しているので、
あまり違和感を感じずに、これらの世界を楽しめてしまいます。

人間と人間の雛型の会話を通して、
何が自然で、何が自然ではないのか、
どうすることをお互いに求めているのか、
どこに転換点があるのかといった、人間たちの姿を描いています。

芥川賞受賞作の暗く不安定な感じの作品よりも、
こういう、明るくて、不思議だけれどもしっかりしている世界観のほうが好きです。


物語が、始まる (中公文庫)
物語が、始まる (中公文庫)川上 弘美

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stars「淡々」てやつ。。
stars愛情は、育まれていくんだなあ
stars表題作、とても良い
stars切ないとはこういうことなのかと思いました。
stars雛型であること

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蛇を踏む (文春文庫)
蛇を踏む (文春文庫)川上 弘美

おすすめ平均
stars現実の蛇は筋ばって固い
stars寝た後で値打ちが分かった
starsぬ~っとする。
stars独特の感性と確かな表現力
starsよくわかりませんでした

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『神様』
- 2010/05/05(Wed) -
川上弘美 『神様』(中公文庫)、読了。

不思議な不思議なお話が詰まった一冊。

同じアパートの住人が熊だったり、
河童に性生活の相談をされたり、
壺からコスミスミコが出てきたり、
浴室で人魚を飼ったり。

その不思議な状況が、
何の説明もなくいきなり展開されるのですが、
彼らの飄々とした生き方を見ていると、
「ま、こんな世界もどこかにはあるのかな」と思えてしまいます。

現実ではないと分かっていながらも
その世界観が気になって仕方がない、
まさに、夢を見たような感覚になってしまう短編集です。


神様 (中公文庫)
神様 (中公文庫)
おすすめ平均
stars大人の童話か、夢の備忘録か
starsいとおしい作品です
stars"熊さん(神様)"と散歩気分にさせてくれる短編集
starsもう1度読む必要あり。
stars夢を読む

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『センセイの鞄』
- 2009/12/20(Sun) -
川上弘美 『センセイの鞄』(文春文庫)、読了。

『蛇を踏む』で苦手意識を持ってしまったのですが、
紹介文を読む限り違うテイストのようなので、挑戦してみました。

いや~、読んでおいて良かったです。

センセイとツキコさんとの
愛想のない会話も、ボワボワとした会話も、どちらも素敵です。

後半、思いがけない方向に話が展開していくので、
どうなるんだろう?どうするんだろう?と心配になりましたが、
この2人らしいところに落ち着いて、読後感が非常に良い作品でした。


センセイの鞄 (文春文庫)
センセイの鞄 (文春文庫)
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starsあわあわと、心地よい物語
stars二人の忸怩たる想いが限りなく愛おしく胸を締め付ける
stars遺していく人と、遺される人
stars泣きたくなる。。。
stars最後は自然と涙が流れてきました。

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『蛇を踏む』
- 2008/09/15(Mon) -
川上弘美 『蛇を踏む』(文春文庫)、読了。

こういう深刻な雰囲気があるのに捉えどころのない作品は、
正直言って苦手です。

非現実的な出来事があったとしても
主人公は現実世界に居てほしいのです。
もしくは、その非現実的な出来事が現実として受け入れられる世界が
前提であってほしいのです。

非現実的な出来事を、非現実的だなと主人公が思いつつも
だんだんと現実と非現実の境界が曖昧になっていく・・・・・
その不安定さが苦手なのです。

そういう意味では、「消える」が一番馴染めたかな。

「惜夜記」は、『掌の小説』が頭に浮かんできました。

よくわからないままに、恐怖だけは、読後感に残りました。


蛇を踏む (文春文庫)
蛇を踏む (文春文庫)川上 弘美

おすすめ平均
starsよくわかりませんでした
stars面白い
starsわからなくたっていいんです
stars好きなんです
stars昭和

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掌の小説 (新潮文庫)
掌の小説 (新潮文庫)川端 康成

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stars少女の官能的美の珠玉
stars最高の詩集
starsお薦めです!
stars小説と散文詩
starsすごいです、これ。

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