『ほどらいの恋』
- 2016/02/06(Sat) -
田辺聖子 『ほどらいの恋』(角川文庫)、読了。

おせいさんの短編集。
様々な形の男と女の関係を巡る日常を描いた作品。

恋人同士、不倫の関係などの恋愛最中の2人以外に、
お見合い相手、幼なじみ、取引先、お客様など、恋愛前だったり、恋愛とは無関係そうな2人も
いろいろ登場してきます。

そして、どの作品も、抽象化しすぎたり、内面に落ち込んでいったりせずに、
あくまで日常レベルで男と女の姿を描き、具体的な会話や行動を通して、
人と関わるというのはどういうことかを描いていきます。

私はやっぱり、おせいさんが描く関西弁の会話分のポップさが好きで、
とにかく読んでいて心地よいです。
リズム感や語幹だけでなく、切り返しのフレーズの妙だったりするところも含めて

こういう心地よさを小説から得られると、
自分の日常生活も、気をつけて見ていれば
もっともっと楽しく心地よいものなのではないかな、それを見落としているだけじゃないかなと
前向きな気持ちになれます。


ほどらいの恋―お聖さんの短篇 (角川文庫)ほどらいの恋―お聖さんの短篇 (角川文庫)
田辺 聖子

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『源氏紙風船』
- 2014/12/26(Fri) -
田辺聖子 『源氏紙風船』(新潮文庫)、通読。

源氏物語に対する著者の熱い思いを語った本。

著者の思いが熱すぎて、
『源氏物語』のファンの人か、
これから『源氏物語』を是非とも読んでみたい!と思っている人か、
何かしら思いを共有できないと、熱さについていけないかもしれません。

私は、感覚がオジサンだとよく周りから言われるので、
まさに冒頭で著者が世の中の男性諸君を嘆いているように、
『源氏物語』の世界観には、少し距離を感じてしまっていると思います。
ま、食わず嫌いなのかもしれませんが。

なかなか、あのボリュームを前にすると、
尻込みしてしまうのですよねぇ・・・・・。


源氏紙風船 (新潮文庫)源氏紙風船 (新潮文庫)
田辺 聖子

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『百合と腹巻』
- 2014/05/26(Mon) -
田辺聖子 『百合と腹巻』(ポプラ文庫)、読了。

おせいさんの小説は、気づけば4年ぶりとなっておりました。

「田辺聖子コレクション」ということで、
文化勲章を受章したあたりで発行されたものでしょうかね。

大阪という街における恋愛5つが収録されていますが、
やっぱり、おせいさんの書く大阪弁は素敵です。
その大阪弁をしゃべる男も女も、登場人物みんな素敵です。

客観的に見れば、はぐらかす男や、ぐずぐずしている女たちなのですが、
自分の気持ちに正直に行動しているところが
清々しいように感じるんです。
その正直さが、大阪モンの魂のように思ったりもして。

やっぱ、おせいさんの描く大阪人は素敵やなぁ。


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田辺 聖子

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『舞え舞え蝸牛』
- 2012/09/22(Sat) -
田辺聖子 『舞え舞え蝸牛』(文春文庫)、読了。

おせいさんの「おちくぼ姫」。
以前、その名も『おちくぼ姫』を読みましたが、
本作では、一層、個々のキャラクターが立っているように感じました。

おちくぼ姫はしとやかに、
北の方は激烈に、
阿漕ははしこく。

おせいさんの、おちくぼ姫への愛情がひしひしと伝わってくる作品になっています。

それにしても、何度読んでも、
このストーリー構成は上手いですよね~。
ある意味、王道の物語展開なのですが、
人々に愛されるエンターテイメントをよく理解して作られているように思います。
10世紀にこんな作品を生み出す日本文化って、すごい!!


舞え舞え蝸牛―新・落窪物語 (文春文庫 た 3-13)舞え舞え蝸牛―新・落窪物語 (文春文庫 た 3-13)
田辺 聖子

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『おせい&カモカの昭和愛惜』
- 2011/02/19(Sat) -
田辺聖子 『おせい&カモカの昭和愛惜』(文春新書)、読了。

「おっ、おせいさん、新書も出しているのかー」と思い、
何も中身を確認せずに買ってしまったのですが、アフォリズム集でした。
・・・というか、これまでに発表した小説やエッセイの数行を
切り出してきて並べたという内容。

う~ん、これは、分かってたら、買わなかったなぁ・・・・。

断片的に読まされても、やっぱり面白さは伝わらないと思うんです。

いわゆるアフォリズムの妙というのは、
一言でズバッと本質を突く気持ちよさだと思うのですが、
本作は、数行で描写しようとするので、なんだか冗長。
中途半端さが付きまといます。

唯一読めたのは、カモカのおっちゃんとの「中年いろはがるた」の作成談。
ここは、一つのエッセイとして完成していて、面白かったです。

これは、騙されたなぁ。


おせい&カモカの昭和愛惜 (文春新書)おせい&カモカの昭和愛惜 (文春新書)
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『おちくぼ姫』
- 2010/11/03(Wed) -
田辺聖子 『おちくぼ姫』(角川文庫)、読了。

おせいさんによる『落窪物語』の現代語超訳。
平安時代のシンデレラ物語というのは、言い得て妙ですね。

おせいさんが相応の手を入れているようなのですが、
それでも、内容面で、ストーリーの面白さはサスガ。
この時代にまで伝わっているだけのことはあります。

私は、てっきり原作者は女性だと思っていたのですが、
どうやら、男性下級貴族の手によるものという説が主流なんですね。
男性がこのような恋愛ものを書きあげるとは、驚きです。

作品を通して見えてくる、平安時代の貴族の生活の風雅の豊かさ、
そして、このような文学作品を残せる教養の高さというものを
十分に楽しめる作品でした。


おちくぼ姫 (角川文庫)
おちくぼ姫 (角川文庫)田辺 聖子

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stars古典もおせいさんの手にかかれば、こんなに楽しい!
stars古典ビギナーにも良いかもしれません
stars現代風アレンジがいい
stars古典文学で一休み
stars気軽に平安時代へいざなってくれる本

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『世間知らず』
- 2010/07/03(Sat) -
田辺聖子 『世間知らず』(講談社文庫)、読了。

珍しく、合わない田辺作品でした。
ちょっと感情移入しにくいところがありました。

主人公の女性たちが、ネクラな感じがするからなのでしょうか?

結婚をしていないかわりに、他に楽しみを持っていたり、
はたまた結婚をしていなくても、十分に魅力的だったりというのが
私の好きな田辺作品の女性像なのですが、
本作に出てくる登場人物たちは、
そういう明るい+アルファが感じられませんでした。

うーん、残念。


世間知らず (講談社文庫)
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star全体的に暗い印象。

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『孤独な夜のココア』
- 2010/06/07(Mon) -
田辺聖子 『孤独な夜のココア』(新潮文庫)、読了。

女心を描いた短編12編。

ハッピーエンドも、悲しい結末もあるのですが、
最後が前向きな気持ちになれる作品が好みでした。

それと、「仕事が楽しい」と思っている主人公に
やはり共感の気持ちを抱いてしまいます。

仕事も、恋愛も、結果、上手くいったかどうかは別として、
主人公自身が納得できるといいな・・・と思って読んでいました。


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『古典の森へ』
- 2010/01/18(Mon) -
田辺聖子、工藤直子 『古典の森へ』(集英社文庫)、読了。

新聞に連載されたという、お聖さんの古典案内。

扱っているのは、『源氏物語』『枕草子』『平家物語』と
錚々たる古典文学たちなのですが、
お聖さんの手にかかれば、急に身近な文学のように感じられます。

そして、意外と面白そうだったのが『古事記』です。
三重県の出ならば、ヤマトタケルの物語とか、
ちゃんと読んでおかないといけませんね。
阿刀田さんの本は積読になっているので、近いうちに挑戦します。

また、『平家物語』も簡単なもので読んでみたいですね。
なにぶん、日本史の授業では、平安末期~鎌倉初期の激動の頃を
一番苦手としていたので(苦笑)。
荘園制度に地頭が関わっていく経緯とかを問う問題が苦手でした・・・。

こういう本を読むと、読みたい本がどんどん増えていって
収拾がつかなくなっちゃいますね。


古典の森へ―田辺聖子の誘(いざな)う (集英社文庫)
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『猫も杓子も』
- 2009/07/09(Thu) -
田辺聖子 『猫も杓子も』(文春文庫)、読了。

これが40年も前の作品??

田辺作品でいつも驚かされるのが、
今を描いているのではないかと思うほど
時代を超えて作品が活きていること。

人間を中心に・・・・
というか、人間だけを描いているからなんでしょうね。

そして、読んでいて思ったのは、
「これは日本版『Sex and the City』なのではないか?」ということ。

ガールズ・トークよりは
主人公・阿佐子の内面描写の方が多いですが、
しかし、その内容は、女の子のシビアなモノの見方。

大阪弁で包まれているから笑えるけれど、
なかなか世間とヒトを斬ってますよ。


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