高田本山 『仏涅槃図』
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- 2022/03/17(Thu) -
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高田本山 『仏涅槃図』
仕事でぽっかり時間が空いてしまい、 たまたま1週間限定で公開されている巨大な涅槃図が見られそうだということで 真宗高田派の本山である専修寺に行ってきました。 実は、三重県立総合博物館での企画展『親鸞 高田本山専修寺の至宝』で一度見ているのですが、 やっぱり美術館での展示よりもお寺での公開でしょう!ということで、再見です。 駐車場に近い唐門から入りました。 ちゃんと山門から入りなさいよ!とお𠮟りを受けそうな適当さ(苦笑)。 ![]() めちゃめちゃ空がきれいな日でした。 まずは右の御影堂から参拝し、続いて左の如来堂へ。 ![]() この如来堂の中に、涅槃図が展示されていたのですが、 天井の梁から吊るされ、畳の敷かれた床まで伝わる巨大な涅槃図。 まさにこの空間に奉られることを考えて作られたんだろうなと思えるようなジャストサイズ。 写真撮影は私的利用の範囲内でOKでしたのでパチパチ撮ってきました。 でも、WEBへのアップは禁止ということで、ここには掲載できませんが、 その巨大さと色鮮やかさの迫力に圧倒されました。 作者は、丸山応挙との言い伝えもあるようですが、正確には不明とのこと。 釈迦如来の穏やかなタッチ、その周囲で悲しみに暮れる弟子たちの力強いタッチ、 そして、説法を聞きに集まっていた動物たちの伸びやかなタッチ、 それらの描き分けも面白かったです。 ![]() 建築物の重厚さにも触れてきました。 信徒の方たちが今も日々の信仰に集まられていて、 単なる観光地ではない、今も信仰の地として存在しているお寺の姿にも感動しました。 ![]() あと、如来堂の工事が進まないため、自らの命を投身したという勘六にちなんだ松の根には、 今も松脂が流れ出ていて、命の不思議さを感じました。 |
徳川美術館
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- 2017/04/19(Wed) -
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ナゴヤドームに野球観戦に行ってきました。
お昼前に名古屋に着いて、まずはドーム近くの徳川美術館へ。 尾張徳川家2代目の隠居邸宅があった場所ということで、 門は残っているようですね。 ![]() 中の建物は新しくて立派です。 園内も広い! ![]() 尾張徳川家に伝わる品々が展示されており、 国宝なども何点かありましたが、 基本的に武具や調度品などが多く、絵画は少なめ。 というわけで、私の好みからは少し外れてましたが、 長女の結婚祝いの調度品などを眺めてると 徳川家の威力というものが良く分かります。 ![]() 企画展として『金と銀の国ジパング』を蓬左文庫で開催しており、 こちらは、まさに、金銀が煌めく宝物の数々でした。 正直こちらも、あまりキンキラキンの世界は興味がないので 芸術面ではそれほど惹かれませんでしたが、徳川の財力が伝わってきました。 ![]() 最後に、徳川園の中を散策しました。 結婚式の写真撮影が何組も行われており、 快晴の庭園内は明るく賑わっていました。 |
鈴木理策写真展『意識の流れ』
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- 2015/09/06(Sun) -
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鈴木理策写真展 『意識の流れ』
先日行った河鍋暁斎の美術展でもらったチラシ。 写真展はあまり馴染みがなかったのですが、 急に2時間ほど時間が空いたのでふらっと行ってみました。 ![]() 写真って、絵画と違って、作者の伝えたいことを形にすることよりも、 目の前に存在しているものをどう切り取るのかに関心が行ってしまうので、 「なぜ、この瞬間を、この角度で切り取ろうとしたのだろうか?」という思いが どの写真にもついて回りました。 見た瞬間、「おっ、きれいな写真だな!」と感動する作品ももちろんあるのですが それよりも、「なぜ、これなんだろうか?」という気持ちになるものが多く、 上手く鑑賞できないものが多かったです。 まだ、私が写真展に慣れていないからでしょうか。 ![]() ↑この作品とかは、まるで油絵のような不思議な印象を与えてくれて、面白いなと感じました。 雪の結晶とか、素直にきれいだと思います。 ![]() 本展示と同時に、水彩画の展示も別フロアで行われていました。 水彩画も、普段、私が見に行く日本画の世界とは異なるので、馴染みがありません。 『水につながる』というタイトルの美術展でしたが、 この展示を通して、私が水彩画に馴染めない理由がわかりました。 タイトルから連想できるように、「にじみ」を活かした作品が多かったのですが、 どうやら、私は、この「にじむ」という水彩画の特性が苦手なようです。 なんだか、非常に不安定な感じを受け、気持ちが不安になるというか、暗くなるというか。 日本画の、くっきり明瞭な色使いと対極にあるのが水彩画なのかも・・・・と思いました。 しかも、抽象画となると、なおさら解釈が難しく、心が落ち着きをなくしてしまいました。 作品としては、野坂徹夫氏の作品が、 暖かな色使いと柔らかい世界観で、ほっと一息つけました。 3つ目の美術展として、最後に『Project N』という 西村有さんの油絵の展示があったのですが、 こちらは、初っ端の「緑の中を行く車」という作品が面白かったです。 今日は、いつもと違う美術体験ができました。 |