『六番目の小夜子』
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- 2009/12/11(Fri) -
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恩田陸 『六番目の小夜子』(新潮文庫)、読了。
これは面白かったです。 「サヨコ伝説」の設定が秀逸。 そして、地方の進学校という舞台設定も、 インテリの排他性による伝説継承という物語の下地をリアルにしていて 納得性が高かったです。 かなりホラーな感じで中盤は進んでいくのですが、 意外な爽やかさでエンディングとなったので、びっくり。 でも、伝説って、みんなが信じるからこそ出来上がる世界観というか、 集団心理の賜物のようなところがありますよね。 作中劇での集団心理の描写は凄く怖かったです。 でも、こういうのが、青春時代の一番の思い出になるんでしょうね。 あと、恩田さんの文章は自分に合わなくて、いつも読みづらさを感じてしまうのですが、 本作では物語が動き始めたら、気にせず読めるようになりました。 「春の章」の勿体ぶりな感じの文章は、相変わらず苦手だったのですが・・・。
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