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『直感力』
- 2018/11/18(Sun) -
羽生善治 『直感力』(PHP新書)、読了。

羽生さんの本は3冊目ですが、本作は内容が薄かったです。

タイトルの「直感力」について触れているのは数ページであり、
断片的なエッセイを一冊にまとめただけのような、まとまりのなさでした。
どこかの雑誌に連載されたコラムをまとめたものかな?と思ってしまうぐらい。

子供の頃、どのように将棋に出会って、
どのように将棋と向き合ってきたかというエピソードは興味深く読みましたが、
でもそれって、「直感力」とは違うよなぁ・・・・・なんて。

『決断力』『大局観』とヒットしたので、
それにあやかった名前を付けました・・・・・程度の本でした。
残念。




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『幸いは降る星のごとく』
- 2018/11/17(Sat) -
橋本治 『幸いは降る星のごとく』(集英社文庫)、読了。

著者の小説作品はお初です。
論評やエッセイは、ちょっと文章がくどいのが馴染みにくいと感じるのですが、
はたして小説は・・・・?

くどかったです(爆)。

女芸人というポジションを作り上げていったというか、
そこに祭り上げられていった女の物語。
小説のように見えて、その実は、社会が女の存在価値をどのように規定しているのか、
捉えているのか、という考察でした。

くどいけど、言っている内容はなるほどなあという視点であり
興味深く読みました。

でも、くどいので、小説としてはしんどいです。
途中で息切れしてしまいました。

著者の独特の文章に息切れせずに読み通せるタフな読書力を持てればなぁと思います。




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『婦人公論 2018年11月27日号』
- 2018/11/16(Fri) -
『婦人公論 2018年11月27日号』

普段なら絶対に手に取らない類の雑誌ですが、
徳ちゃんの何やら熱いインタビューが載っていると聞いたので買ってきました。

分厚くて重たい雑誌をイメージしていたのですが、
『婦人公論』って、こんな普通の形状の雑誌でしたっけ?

そんな話は置いといて、早速、徳ちゃんのインタビューをば。

専業主婦だった立場から、Abemaを経て、
『報道ステーション』という夜の帯番組に復帰することになったことで
家族とどのように向き合っているのか、母として、妻としての思いが詰まってて
母親業をしながら仕事を持つというのは大変なことなんだなと再認識。

ただ、一般のお母さんからすると、徳ちゃんは、
①両親が同居してて、子供の面倒を見てくれる
②いざとなったらヘルパーを頼む経済的余裕がある
③旦那が協力的
と、非常に好条件がそろっているので、他のお母さんがこのインタビューを読んで
どんな感想を覚えるのかしら?とちょっと不安になってしまいました。

それぐらい、家族みんなが徳ちゃんの復帰に対して協力的なのが
内村家らしいなと感心しました。

内村さんの両親は、当初、夜の時間帯の番組への復帰を不安に思っていたようですが
(2人の子供からすれば母親が毎晩居ないという状況を心配しるのは当たり前ですが)
内村さん自身が実家に帰って、両親に説明をして納得してもらったとか、
どんだけ徳ちゃんサポート体制が出来てるんでしょうか!

そのまま読めば、内村さんの優しさのように受け止めてしまいがちですが、
きっと、これまで専業主婦としてとの徳ちゃんが、内村さんをどれだけ支えてきたのかということの現れ、
裏返しなのかなと思います。
内村さんなりの恩返しというか、自分がやってもらっていることだから、自分もやってあげるという
シンプルな気持ちなのでしょうね。

娘さんは新たな環境に慣れるのに苦労しているようですが、
専業主婦としての母親だけでなく、働く母親の姿も間近で見られるのだから、
女性のロールモデルを学ぶ教育の良い機会だと思います。

私自身は、物心ついたときには母はフルタイムで働いていたので
(自営業なのでフルタイムもへったくれもないですが)
働く女性像しか知らず、「専業主婦の人って、1日何やってるんだろう?」と
のんきな疑問がいまだに解消されない状況です(苦笑)。

内村さん、徳ちゃんの娘さんは、母の背中を見ながら、
自分なりの素敵な人生を歩まれるんだろうなと思います。




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『取締役になれる人 部課長で終わる人』
- 2018/11/15(Thu) -
上之郷利昭 『取締役になれる人 部課長で終わる人』(リュウ・ブックス・アステ新書)、読了。

新書にしては我の強い(笑)表紙だったので、なんとなく流れで買ってきました。
出世のハウツーものかな?と思って読み始めたのですが、
日本の経済史に残る有名経営者たちの言葉を集めて、
組織のトップに立ちたいという思いを持つ人に向けての心構えを説いた
メッセージ集のようなものでした。

まえがき的なページでは、著者の思いがくどくどしく書かれており、
何度も同じことを繰り返す文章に
「ありゃ、選本、失敗したかな」と思ったのですが、
本文に入ったら、熱い経営者の熱い言葉が散りばめられていて
面白かったです。

結局、伝えたいことを繰り返し書くということはまえがきと変わらないのですが、
しかし、様々な立場の経営者がそれぞれの視点から様々な場面で語った言葉が、
本質的には同じようなことを言っているよということが分かりやすく示されており、
勉強になりました。

やっぱり、名前が残る経営者の方は、自分の言葉を持っているし、
メッセージの出し方が上手いですよね。
社員を乗せ上手というか。

その言葉からも、姿勢からも学ぶべきところが多いですね。




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『ピース』
- 2018/11/14(Wed) -
樋口有介 『ピース』(中公文庫)、読了。

お初の作家さんでした。
『ボク妻』の樋口さんと間違えて買ってきてしまいました(苦笑)。

タイトルと表紙絵から、ポップなコメディタッチの作品を想像していたのに、
秩父の場末のバーでの描写が延々続き、
そこに集ってくるのは東京から流れてきたピアニストとか、胡散臭いカメラマンとか
生コンの話ばかりする建設業者とか、アル中の女子大生とか、
なんだか暗い人間ばかり。

そして、文章が冗長で話がなかなか展開していかないので、
だんだんダレてきてしまいました。
殺人事件の話に移行するまでが長いですし、
そもそもバーに集まる人物のくどくどしい描写も要らないのではないかと。

で、殺人事件が発生し、警察が動き出すのですが、
ようやく物語が生命を持った感じになりました。
警察のジャングル組、なかなか良い味出してます。
特に秩父弁全開のサカさんがナイスキャラ。

ただ、目立った捜査の進展もなく、
残りページ数も限られていく中で、どう収拾をつけるのだろうかと不安になった頃、
なんと「こんな重要な事実を目撃してたけど黙ってました」という爆弾を投下する人物登場。
いやー、なんだかしらけちゃいましたヨ。

動機については、Amazonのレビューを読後に見たら、
現実味がないとか結構批判されてましたが、
私は、これはこれで面白い視点だなと思いました。
現実にこんな動機で連続バラバラ殺人を起こすのかという点はありますが、
社会風刺として興味深い指摘だなと。

最後の最後、コトの真相の深層みたいな部分は、
まあ、オマケですかね。
ミステリファンには余計な展開だったのかもしれませんが、
でも、登場人物の物語における座り心地からすると、
こういう意味付けも必要だったのかななと思いますし、
いずれにしても、著者が、登場人物1人1人に無駄な個性を持たせ過ぎたせいで
回収しきれなくなったような印象を受けました。

著者の他の作品は・・・・・・読むかなぁ?疑問。




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『オバマ・ショック』
- 2018/11/12(Mon) -
越智道雄、町山智浩 『オバマ・ショック』(集英社新書)、読了。

アメリカ中間選挙において、オバマさんが表舞台に出てきていたので
久々だなあと思って、積読だった本作を読んでみました。

オバマ大統領が華々しく黒人初の大統領に就任したときの興奮を伝える本かと思いきや、
意外と落ち着いて歴代アメリカ大統領の位置づけや保守党と民主党の対立軸のあり方とか
順を追って整理されていったので、分かりやすかったです。

ただ、オバマ大統領の時代にたどり着くまでが長いので、
タイトル買いしてきた人にとっては、イライラする構成だったかも(苦笑)。

保守とかリベラルとか、小さな政府とか大きな政府とか、
二大政党の大きな性格の違いはありつつも、
時代の潮流の中では、共和党が民主党的な政策に寄ったり、
民主党が共和党的な政策に寄ったりしているということも解説されており、
結局は、誰が(どちらの党が)政権を握るかということよりも、
その時代の人々が何を求めているかによって政策の左右の色味は変わるんだなということが
個々の大統領の名前とその政策の具体的な内容をもって解説されたので
よく分かりました。

そして、オバマ大統領の評価ですが、その時代のオバマ・ブームに乗っからず、
対談している2人は、かなり冷静というか冷めた目で見ているところがあり、
そういう分析感覚が、オバマ大統領の評価が下がってしまった今の時代に読んでも
違和感なく読めるところが、すごいなと。

この2人に、再度、結局オバマ政権とは何だったのかということと、
トランプ政権についても対談してもらいたいところです。




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『青葉の頃は終わった』
- 2018/11/11(Sun) -
近藤史恵 『青葉の頃は終わった』(光文社文庫)、読了。

続けざまの近藤史恵作品となりましたが、本作はイマイチでした。

大学時代の友人関係が卒業後5年たっても続いている仲良しグループ。
その中の1人が、ある日突然、自殺した!
誰も原因が思い当たらず、動揺ばかりが残ってしまう・・・・・。

「青春の終わりを描く感動のミステリー」という触れ込みでしたが、
私は、感動は得られませんでした。

そもそも、自殺した瞳子の思わせぶりな態度が、超めんどくさい(爆)。
生きているときの発言もそうだし、亡くなってからハガキをが届くように小細工し、
そこに「わたしのことを殺さないで」と抽象的なメッセージのみを書き残す。
死人からの手紙として、後味の悪さを残すことしか考えていないだろう!と言いたくなるような
嫌がらせの手紙です。

そんな手紙を受け取った面々は、文面を不気味に思いながらも
そんな手紙を送りつけてくる行為自体は「あの子なら・・・」みたいな感覚で受け止めているようで、
そんな奴が身近にいたら、疲れるだろうに・・・・・と思ってしまいます。

そして、この友人たちの言動も、結構観念論的で疲れちゃいます。
友人が自殺したら悩むのは当然なのですが、
その悩み方が、内向的というか、ウジウジしてるというか。
真相究明にまっすぐ向かえばミステリとしてスッキリ読みやすかったと思うのですが、
皆さん、自分に目が行っちゃってるので、ウジウジ。

コトの真相も、なんだかピアノマンの行動にリアリティがなく、
勝手に真実が目の前に出てきたにもかかわらず、
その内容がこれまたフワフワしてて、つかみどころがなかったです。

最初から最後まで、フワフワしたお話でした。

そもそも、このお話、なんで大阪が舞台だったのでしょうか?
登場人物全員、標準語しゃべってるんですけど・・・・・。




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『新・ゴーマニズム宣言SPECIAL 戦争論』
- 2018/11/10(Sat) -
小林よしのり 『新・ゴーマニズム宣言SPECIAL 戦争論』(幻冬舎)、読了。

先日、著者の新書を読んで、本業であるマンガをちゃんと読まないと!と思い、
早速ブックオフで買ってきました。

大東亜戦争(著者に倣ってそう表現します)における
主に日本軍の思想や行動について著者の見解を熱く述べています。
本作が出版された時は、私は大学生でしたが、
当時は、この手の本に近づくのが怖くて、ヒットしていたのは知ってますが
見ないふりをしていました。

こんな「右翼的」なマンガを読んでいるのを見られたら、
周りにどんな目で見られるか分からない・・・・という恐怖がありました。
もっと自分に自信があったら、どんな本を読んでも「勉強のため、知見を広めるため」と
言い切れたのでしょうけれど、弱っちい学生でした。

左翼的な人にとっては、頭からお尻まで、全く受け入れられない主張なのでしょうけれど、
日本という国家(公)と、その国民(個)という関係を考えるにあたって、
非常に重要な問いかけをしている本だと思いました。

戦争はあくまで政治の手段であり、戦争の反対は話し合いという手段。
平和の反対は混乱であるという整理が、非常にすっきり分かりやすかったです。

どんな手段を取りうるのかという問題は、
置かれた環境や自身のリソースによって多様に判断軸が変化するものであり、
絶対的な正解も、絶対的な間違いもないとおもいます。
だからこそ、なぜ戦争を起こしたのかという問題を考えるには
「何が何でも戦争はダメ!」なんて観念論を振りかざしていても意味がなく、
当時の世界情勢はどうだったか、日本の政治的また経済的実態はどうだったのか
どういう過程を経てその状況に至ってるのかという4次元的な分析と反省が
非常に重要だと思います。

ただ、本作を読んで感じたのは、そういう分析と反省を全ての人間に求めるのは、
これまた理想論に近いのかなぁ・・・・・という思いも。
そういう見方は差別的であり優性思想の表れだと怒られるかと思いますが、
でも、全ての人が社会や歴史に通じた目線を持てるようになる教育の在り方というのが
私にはイメージできません。

インテリだと自負している右と左の人たちでさえ、議論がかみ合っているようには思えません。
というか、議論になってないと思います。
結局、右の人は右の中で本作のような言論を中心に盛り上がり、
左の人は全く違う次元で自分たちの話題で盛り上がっているような。

左と右(それ以外の対立軸でも良いですが)が同じ土俵の上で議論できるようになれば、
日本人の議論力や思考力はぐんと上がって、国力の底上げにつながると思うのですが、
それも現実味のない空想に過ぎないなぁと。

日本人1人1人がもっと思考力、判断力を身につけて、
日本という国の土台を強固にしていかなければならないという思いを強く持ちましたが、
はてさて、どうやったらそれを実現できるのか、つかみどころがなくて
逆に不安感も覚えてしまいました。




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『若者を殺すのは誰か?』
- 2018/11/09(Fri) -
城繁幸 『若者を殺すのは誰か?』(扶桑社新書)、読了。

過激なタイトルにつられて買ってきました。

著者の本は、まだこれで2冊目なので、あまり固まった印象がなかったのですが、
最初に感じたのは、「あれ、こんなに投げ出すような文章を書く人だったっけ?」というもの。
なんだか、思ったことを書き散らかしている感じがしました。

そのせいか、最初は、この本を通して何について書こうとしているのか
なんだかつかみにくくて、困ってしまいました。

読み進めていって、著者の文体に慣れてきたころから、内容が頭に入るようになり、
ところどころ、面白い視点での投げかけがあったので、ノートに取ったり。

でも、やっぱり、誰に対して何を主張して、どのように変えようとしているのか
全体像がつかめないまま読み終わってしまい、読後感がはっきりしませんでした。
仕事で忙しいときに読んでしまったのが間違いだったのかな。




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『灰谷健次郎の保育園日記』
- 2018/11/07(Wed) -
灰谷健次郎 『灰谷健次郎の保育園日記』(新潮文庫)、読了。

非常に久しぶりの灰谷作品は、ルポです。

最初、BookOffでタイトルを見つけたときは、
保育園を取材したルポかな?と思ったのですが、
そうではなくて、著者自らが開設した保育園の奮闘記でした。

実践するというその姿勢が素晴らしいです。
しかも、子供が相手。
そして行政の支援が行き渡っていないジャンル。
そこでのチャレンジとは、頭が下がります。

著者の作品を通して、著者が理想とする教育、保育といったものが浸透しているので
その理念に共感する人、共鳴する人が人材として集まってきやすいという
そんなメリットはあると思いますが、様々な困難が待ち受けているであろうことは
考えなくても想像がつくことであり、そこにチャレンジする著者の行動力と、
それを支えよう、一緒にやろうと仲間が集まってくるところも、さすがの人望です。

著者の作品に対しては、理想論だとか観念的だとかいう批判もあるようですし、
私自身も、読みながら、「現実はこう上手くはいかないよなぁ・・・」と
思ってしまう面があるのは確かです。

でも、こういう信念をもって子供と向き合っていくことは
当の子供たちに非常に良い影響を与えるだろうなという思いもあり、
こういう関係が構築できることを信じたいと願う気持ちがやはりあります。

では、本当に実現できるのか。
著者自身で実証しようという取り組みは、自らの批判に答えるかのようであり、
また失敗したときに作家・灰谷健次郎の立ち位置を失ってしまうリスクを抱えており、
相当な覚悟で取り組んだのではないかなと思いました。
ただ、そういう感情については、本作中には書かれていませんが。

私が最も関心を持ったのは、保育園の理念に共感して集まってきたはずの
保母さん、保父さんたちの苦悩の声。
子供たちとどうやって向き合うべきなのか、日々試行錯誤な状態を
日記として記録に残しており、その素直な感情の暴露は、
彼らの真摯な気持ちが表れていると思います。

信念だけでは、現実問題は解決しないということが端的に表れており、
では、起こった困難にどう立ち向かっていくかという日々奮闘する姿勢が素晴らしいなと。

こんな保母さん、保父さんたちに囲まれた子供たちは、
毎日楽しいだろうし、学ぶことがいっぱいあるんだろうなと思います。
この保育園で育った子供たちが、20年後、30年後、どんな人生を送っているのか
追跡レポを読みたいぐらいです。




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