『三重県のことば』
- 2017/07/24(Mon) -
平山輝男、大野真男、久野マリ子、丹羽一弥、大島一郎、久野真、杉村孝夫
                                『三重県のことば』(明治書院)、通読。

三重県の方言について書かれた本。
かなり専門的というか、解説文章は平易な日本語ですが
内容がマニアックなので、ところどころ拾い読みする形になりました。

まず三重県は、名古屋文化の北部、伊勢文化の中部、紀伊文化の南部、
大阪文化の西部と4つに分かれており、
言葉はもちろん異なりますが、食文化も土地柄もそれぞれ個性的で
1つの県としてはまとまりがない方かもしれません。
その分、県内を移動していて面白いですけどね。

私自身は、自分の出身地である中勢地区の
いわゆる「伊勢のナ言葉」と呼ばれる、
「あのなぁ、私なぁ、昨日なぁ、海に行ったんなぁ・・・・・」
という、なんとも気の抜けた呑気なリズムが心地よいのですが、
最近は、仕事で南部の方々とご一緒することが多くなったので、
尾鷲弁の「ごめんイー」とか、熊野弁の「楽しきってく」というような
語尾変化が可愛らしいなと思うようになりました。

本作でも書かれていますが、
リアス式海岸が広がる地域では、
浦々で言葉が複雑に変化していくというところもあり、
やっぱり、三重県は、穏やかだけど複雑なところが面白い文化圏だなぁと思います。


三重県のことば (日本のことばシリーズ)
三重県のことば (日本のことばシリーズ)平山 輝男 大野 真男 久野 マリ子 丹羽 一弥 大島 一郎 久野 真 杉村 孝夫

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『熊野灘磯の辺路紀行』
- 2017/07/23(Sun) -
みえ熊野学研究会 『熊野灘磯の辺路紀行』(東紀州地域活性化事業推進協議会)、読了。

地元の文筆家による文章の寄せ集めかな・・・・程度に思って買ったのですが、
何の何の、しっかりと調べてある文章が多くて、
満足度の高い読書となりました。

熊野古道、古代鏡、九鬼水軍、水産図鑑、赤須賀船等々、
様々な角度から歴史の推考がされており、
また、資料についても写真や年表が多数掲載されているので、
マニアックな内容でも興味深かったです。

また、水難事故の物語も複数収録され、
海を舞台に生きる男たちの苦労を知るとともに、
救助に向かう地元の男たちの熱さにも触れることができ、
素敵な物語たちでした。


熊野灘磯の辺路紀行 (みえ熊野の歴史と文化シリーズ)熊野灘磯の辺路紀行 (みえ熊野の歴史と文化シリーズ)
みえ熊野学研究会

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『強い農業をつくる』
- 2017/07/23(Sun) -
青山浩子 『強い農業をつくる』(日本経済新聞出版社)、読了。

現在の経営志向の農業の成功者の紹介だけでなく、
最初にしっかりと農業そのものの基礎知識を教えてくれたので、
非常に参考になりました。

そもそも、畑作に比べて、米作が「手間のかからない」農業なのだと
初めて知りました。

小学校の授業で、「農業の1年」を知るのに米作農家のことを学び、
田起こしから収穫まで、1年間というか半年間、大変な仕事なんだなぁ・・・・・と
思っていたのですが、日々草刈りに追われる畑の仕事よりも楽なんですね。
それに、獣害も、敵の範囲が限られそうですし。

日本人だから、米作については知っているべきだと思いますが、
かといって米作のみを教える教育では、
農業のことを全然知ることができないんだなと分かりました。

そういう基本情報を最初に押さえつつ、
後半は先進事例の紹介が続き、「これからの農業」を考えるのに
いろいろと刺激を受けられる本でした。


強い農業をつくる強い農業をつくる
青山 浩子

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『十津川警部 愛と祈りのJR見延線』
- 2017/07/21(Fri) -
西村京太郎 『十津川警部 愛と祈りのJR見延線』(集英社文庫)、読了。

気分展開にお気軽ミステリー。

資産家のおばが見延山旅行中に消息不明に。
旅程を組み同行した旅行会社の社員は、実は在籍していなかった・・・・・・

って、もう、この時点で警察に相談するレベルな気がしますが、
なぜか甥は数日間放置。

一方で、叔母の旅行期間中に自らも仕事の合間に見延線に乗ってみて、
たまたま入った駅前の喫茶店のマスターに「変わった事件があったら知らせてください」と
名刺を置いていきます。

この時点では、おばさんが何か事件に巻き込まれたような気配はないのに、
なぜ、赤の他人のマスターに、こんな変なことを頼むの?

というわけで、ストーリー展開には物凄く違和感を覚えましたが、
舞台となる新興宗教の秘密の儀式「ポストマン」は、興味深いものでした。

重病に冒されるなどして、間もなく命が尽きる身寄りのない人に最期の良い思い出を提供し、
代わりに、あの世の世界にいる故人へのメッセージを託す。
メッセージが伝われば、故人が夢に出てきて御礼を言うという、
なんとも、悩める人間の心理状態を上手く手玉に取った詐欺の手口。

でも、死んでいく人も幸せ、メッセージを託す人も幸せになるという
一見、誰も不幸を感じないやり口がお見事。

この仕組みを考えた教団関係者は凄いなぁ・・・・と素直に思いましたが、
しかし、死期をコントロールするために薬で安楽死させたら、
日本では殺人罪でしょうに。
しかも、本作の捜査関係者は、誰もそこに突っ込まないという(爆)。

捜査の発端はホテルで死んだ男かもしれませんが、
下手したら新興宗教団体による安楽死という名の連続殺人事件の可能性もあるわけで、
警察だったら、そこに食いつきなさいよ!と思わずにはいられない変な展開。

新興宗教を扱った小説としては面白かったですが、
ミステリーとしては、何だかモヤモヤの募る読書でした。


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西村 京太郎

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『食べ合わせの天国と地獄』
- 2017/07/20(Thu) -
白澤卓二 『食べ合わせの天国と地獄』(サプライズBOOK)、通読。

時間つぶしに。

読んでいて、だんだん「食べ合わせって何なの?」と
分からなくなってしまう本でした。

ぱっと頭に浮かぶのは、
一緒に食べると良くないもの・・・・・ということで、
鰻と梅干とか有名ですが、実は、それは体に良いのだとか。
食欲増進とか、消化を助け合うとか。
鰻のような高価で脂っこいものを食べ過ぎないように・・・・という意味で
世間に広がったようです。

で、悪い例はというと、
トマト×きゅうり、シラス×大根、紅茶×レモン、等々。
どれも食材として王道な組み合わせですが、
著者に言わせると身体によくないのだとか。

でも、これらの食べ合わせで体調を崩した人の話って聞かないですよねぇ・・・・。

よくよく読んでみると、それぞれの食材が持つ良い効果を消し合ってしまうとか、
発がん性物質が発生しやすいとか、いろいろ書いてあります。

前者は、プラスにならないというだけで、別に悪い訳ではないように思います。
そして、後者に至っては、人体に影響がある、つまりガンが発生するほど
多量の発がん性物質が生じるのでしょうか?
そこが書かれていないので、恐怖をあおって興味を引こうとしているだけの
無責任な文章のように思えます。


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『採用の超プロが教えるできる人できない人』
- 2017/07/19(Wed) -
安田佳生 『採用の超プロが教えるできる人できない人』(サンマーク出版)、通読。

なぜ買ってきたのか記憶にないですが(苦笑)、
手元にあったので読んでみました。

採用コンサルタントが、良い人材を採用するためのコツを伝授する本。

いろいろポイントが示されていますが、
結論としては「採用活動にはカネをかけろ!」というところに
行きつくような印象です。

採用プロセスに時間をかけろ、広報に投資しろ、
焦って採用する人を決めるな、職場の見栄えを良くしろ、等々。

中小企業の社長に対するメッセージのような本の構成ですが、
中小企業の社長であれば、他にいろいろ経営課題がある中で
採用活動にそこまでの時間と金を投資するには
どうしたらよいか?という観点でのアドバイスが欲しいのではないかと思います。

ま、そこは、採用コンサルタントとして有料で提供するサービスなのでしょうけど。

言っていることは分かりますが、
どうやって実現するの?というところがモヤッとしている本だと感じました。


採用の超プロが教えるできる人できない人採用の超プロが教えるできる人できない人
安田 佳生

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『続 誰のために愛するか』
- 2017/07/18(Tue) -
曽野綾子 『続 誰のために愛するか』(角川文庫)、読了。

近所のおばちゃんから頂いた本。
続編の方だけ(笑)。

夫婦間、親子間、兄弟間など
様々な人間関係の元での「愛」について語った本。

ただ、そこは、曽野綾子さんらしく、
情熱的に「愛」を語るのではなく、かなり冷淡です。

私は、この方の、冷淡な物言いが小気味良くて好きなのです。
今の時代なら炎上しかねない放言もありますが、
こうやって世の中を突き放す人の存在って、結構、大事な気がします。

本作では特に、女性に対して冷淡であり、
妻、嫁、母、どんな立場の女性に対しても冷淡です(笑)。

かといって、決してモノの考え方が男性的なのではなく、
女性らしい現実主義的な面が強いのかなと思います。

続編から読んでしまいましたが、
第一作にはどんな物言いが登場してたのでしょうかね。


誰のために愛するか〈続 いつも心の底に必要な決心〉 (1977年) (角川文庫)誰のために愛するか〈続 いつも心の底に必要な決心〉 (1977年) (角川文庫)
曽野 綾子

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『鋼のメンタル』
- 2017/07/17(Mon) -
百田尚樹 『鋼のメンタル』(新潮新書)、読了。

我が母校を舞台に、騒ぎになっている百田氏(爆)。
ま、学生側の対応の不慣れというか世慣れていないところもあって
(1・2年生がやってるので仕方ないですが)
外野陣に良いように舞台装置に使われてしまっている感じですね。

そんな百田氏が説く、心を強く持つ秘訣。
どんなに炎上してもへこたれない著者に学ぼう!という企画です。

そもそも百田氏の読者層は、強気なライトサイドの人が多いのではないかと思われ、
こんな本のニーズなんてあるのだろうか?(苦笑)と思いつつ読みましたが、
丁寧な語り口と、具体的な行動指南により、
自身の気の弱さに悩んでいる人には、少しは助けになるかも・・・・と思いました。

しかし、実際には、著者がどんなに放言しても気にしない妻や息子の存在を思うと、
強い人のところには強い人が集まるんだなぁという感慨の方が大きかったです。

冒頭、著者が、なぜ炎上をも辞さない発言をするのか?という問いに対して、
「言いたいことを我慢するストレスよりも、言って叩かれるストレスの方が楽だから」
と答えていて、まさに、それに尽きるんだろうなと思いました。

私は、結構、仕事の虫というか、働き過ぎと周囲に言われてしまうのですが、
中途半端に仕事を放りだしたり、先延ばしにすることがストレスなので、
とにかく実行したい!完結させたい!完成させたい!という思いに駆られてしまうのです。
放っておくより、残業してでも完結させる方がストレスが少なく、満足度も高いからです。
でも、それを分かってくれる人は意外と少なく、
考え方の違いというのは、なかなか乗り越えられないんだなと思う日々です。

となると、結局、心の弱い人がこの本を読んでも、
そもそもの志向というか思考というか嗜好というかが違うのだから、
あまり解決にならないのかもしれませんが、
でも、人は皆、価値観を置く場所が違うのだということが理解できるだけでも
大きな収穫のような気がします。


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『内閣情報室CIRO』
- 2017/07/16(Sun) -
浜田文人 『内閣情報調査室CIRO』(光文社文庫)、読了。

先日読んだ『捜査一課Ⅱ』が面白かったので、
次の本も早速読んでみました。

こちらも、捜査側や関係者たちの人間関係を軸に描いており、
その濃厚な組織性や人間性が興味深かったです。

ただ、内閣情報調査室の一部メンバーの動きが、
ポジションに似合わずあまりにワンマンな印象がして、
中盤から、少し興ざめしてしまった部分がありました。

その人が取りうる動きとしては
若輩者で時期尚早だろう・・・・・・みたいな。

それがなければ、事件の真相も、黒幕も、関係者も、捜査陣も、
それぞれに清濁併せのんだ強い人たちが密集しており、
面白い世界のお話でした。

『捜査一課』シリーズと、登場人物も一部かぶっているようで、
それもまた一興。


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『読書について』
- 2017/07/15(Sat) -
ショウペンハウエル 『読書について』(岩波文庫)、読了。

いきなりお堅い本ですが、祖父の本棚から拝借。

哲学者の本なので、心してかかったのですが、
意外にも文章が非常に読みやすく、文意を取りやすいです。
ありがたや~。

私の場合、ついつい読書は気分転換というか時間つぶしというか
消費してお終いにしがちなのですが、
そんな態度ではいけないと反省させられました。

その著者が何について、何を考えたかを知るには及ばない。
彼がどのように思索したかを知るだけで充分である。


何を考えたかを知るにはすべての著作を読まねばならないが、
どのように思索したかを知るには1冊で充分ということのようです・・・・・。

しかし、物理的に全部読めば、何を考え方を知ることはできますが、
どのように思索したかは、読者自身が著者の思考を追体験しなければならず、
非常に負荷の高い読書となります。
そういう読み方をしなければ、読書の意味がないぞ!ということでしょう。

著者の姿勢に対しても、様々な批判を繰り広げていますが、
そんな批判ができるのは、まっとうな読書姿勢で書物に向き合う人の権利であり、
私には、そこまでの覚悟がないなぁと、反省しきりです。

短い文章の中で、簡潔に主張を行い、
ストレートに読者に分からせる、こういう書物が、名作なのでしょうね。


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