S革&トリハン
- 2018/02/25(Sun) -
『スクール革命!』(2012年12月16日放送)
年末の恒例企画、土田先生によるお出かけ学。
盆暮れ前に必ず出てくる企画ですが、日曜昼の番組の宿命でしょうかね。
ま、いろんな利権も絡んでるのかもしれませんが。
5つの切り口でベスト3を発表してましたが、お笑い的には何のインパクトもなく。
レポーターも初登場!と盛り上げてましたが、イマイチでした。


『真実解明バラエティー!トリックハンター』(2012年12月17日放送)
録画に失敗して、志村けんさんの脱出マジックのネタバラしから見ました。
本番がどんなふうに見えていたのかが分からないままネタバラしを見てしまったので、
ネタバラしだけ見ると、「トリックも何も、詐欺じゃん!」と言いたくなってしまう感じです。
ちなみに、かたせ梨乃さんの答えって、概ね合ってた気がするんですけど。
続いて、「トリックを見破られなければ100万円」。
Dr.レオン、ナポレオンズらの目の前でマジックを披露し、ネタがバレなければ100万円というルール。
平愛梨さん号泣のギロチンマジックは、私でもネタが分かりました。
でも、ふじいあきらさんのカードマジックはびっくり。
カードを切る回数が少ないなぁ・・・・というところとかは気になりましたが、
もう、考えるのが面倒になるくらいちょこまかとカードをいじるので
途中から思考停止(苦笑)。
でも、予言がプリントされているので、その結論になるように誘導していくマジックなんだろうな
という予測はつきました。誘導方法までは考えるの放棄。
この企画が、一番、この番組の本質のような気がして、好きです。
ただ、マジシャンの食い上げにならないようトリック解説まではしてくれないので
ちょっとモヤモヤが残ってしまうのが残念。
最後は、タイタニック号の沈没は保険金詐欺だった!というネタでしたが、
イギリスのテレビ番組を翻訳するだけで尺を埋められるのですから楽な仕事ですよね。
ま、陰謀論としては結構面白かったので、文句はありませんが。


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『株主代表訴訟』
- 2018/02/24(Sat) -
牛島信 『株主代表訴訟』(幻冬舎文庫)、読了。

著者が「ビジネス・ロー・ノベル」と定義する本作。

三越事件を想起させる天皇会長とその愛人の女帝が登場し、
その専制支配が続く百貨店・赤木屋に対して、外資による買収作戦が仕掛けられ、
そのターゲットとして監査役が狙われる・・・・。

私自身、前に勤めていた会社で、株主総会や親会社の窓口を担当していたので、
相応に会社法については勉強しましたし、
監査役の方々との接点もありました。

しかし、本作で描かれたように、
監査役と株主代表訴訟との関係について考えたことがなかったので
非常に新鮮な気持ちで読めました。

そもそも私が居た会社は株主2名(2社)の非公開会社だったので
株主代表訴訟とかは全く頭になかったということなのですが(苦笑)。
確かに、株主代表訴訟になると、経営陣とは利害が対立するわけで、
客観的に会社を代表するのは監査役の役割になるんですね。
なるほど。

本作では、外資グループから監査役宛に矢継ぎ早にレターが届き、
逃げ場がないところに追い込まれます。
無視して天皇会長に身を捧げるのか、監査役としての職務を全うするために反旗を翻すのか、
その2択を迫られ、商法の縛りからすると後者を選択します。

やむを得ず反旗を翻さざるを得なかったという事情は分かりますが、
その割には、なんだか急に格好良くなっちゃったなと。
元々の水上という人物は、自己主張がなく、
与えられた職としての監査役に何の思い入れもなく、惰性で仕事をしていたようです。
なのに、外資に煽られて勝手に監査役室を独立させたときから
急に活き活きし始めるのは、「そこまで肝の据わった男じゃないだろう・・・・・」と
思えてしまったのです。失礼ながら。
それだけ、パートナーとして付いた辻田弁護士が有能だったということなのでしょうかね。

監査役室を勝手に作れるとか、費用を全て会社に請求できるとか、
監査役の権限をフルに使って天皇に支配された会社を浄化しようとする動きは
非常に面白く読めましたが、その主人公たる人間にあまり魅力を感じなかったという
ところでしょうか。

会社法(この時は旧商法ですかね)の考え方を学ぶには
面白い本だと思います。


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『谷川俊太郎 詩選集2』
- 2018/02/23(Fri) -
谷川俊太郎 『谷川俊太郎 詩選集2』(集英社文庫)、通読。

本作も、冒頭から理屈っぽくて、やっぱり谷川さんでしたが、
私が詩へ求めるのは、やっぱりリズム感とか心地よさなんですよね。

ねたね
うたたね
ゆめみたね
ひだね
きえたね
しゃくのたね


こういう詩が好きです。
この詩が載っていた周辺のページが一番好きでした。

あと、

ぼくは四十きみは十


この投げかけから始まる詩も好きでした。
リズムが心地よいのと、
父から子供への目線が温かいです。

詩への苦手意識と心地よく感じる気持ちが
両方湧いてくる作品集でした。


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『ザ・万遊記』
- 2018/02/22(Thu) -
万城目学 『ザ・万遊記』(集英社文庫)、読了。

万城目さんのエッセイはお初です。

いろんな雑誌に掲載されたエッセイが組み合わされていたようで、
スポーツ観戦モノ、自著の解説風なモノ、温泉レポート、
はたまた「今月の渡辺篤史」と、色とりどり(苦笑)。

どれも短く無駄のないエッセイで読みやすかったです。
そして、スポーツ観戦にしても、自分の知識をひけらかさないというか、
思い入れをあまりゴテゴテと語らないというか、
さっぱりした味付けが読んでいて気持ち良いです。

スポーツ観戦しながら温泉に入る旅行記というテーマのエッセイなのに、
第2回目にして、出発前日にアキレス腱を断裂し、
以降2か月遠出が出来ないというアクシデントが起こるという
企画潰しの天才である一面も楽しめます。
北京五輪の取材に行き、スタジアムに居るのにボルトの走りを見逃すとか(爆)。

そういうフワフワした味付けのエッセイなのに
ある日突然、サッカーW杯予選の北朝鮮-日本戦を見に北朝鮮まで行ってしまうとか
突如、暴挙に出るとことが油断なりません。

試合の内容云々よりも、北朝鮮入国レポートそのものが興味深くて、
一般の日本人でも行こうと思えば行けちゃうんだなぁ・・・・・と変な感想を持ちました。
この観戦ツアーに帯同した現地ガイドが一番気になる存在だったのですが、
スタジアムでは日本人一行を取り囲む軍人の態度に気が気でない様子ですが、
バスの中に戻ると、北朝鮮政権にちょっと皮肉を言って日本人を笑わせるような
トーク力を見せます。

この人って、北朝鮮における自分の暮らしをどう感じているのでしょうかね。
上手く繕って良い生活を確保しようという感じなのですかね。
日本人との接触で、当然、日本をはじめとする外部世界の様子は知ってるのでしょうから、
どこかで、政治状況への不満みたいなものが爆発しないのかなと
そいういうところが気になってしましました。

あんまり、最近は、小説家さんのエッセイを読まないようにしているのですが、
今後もスポーツ観戦モノなどの企画が面白そうなら、
万城目さんのエッセイは読んでみようかな。


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『史上最強の内閣』
- 2018/02/21(Wed) -
室積光 『史上最強の内閣』(小学館文庫)、読了。

ブックオフのワゴンに平積みになっており、
なんとなくジャケット買いしてしまいました。

キワモノ系かと思ったのですが、
麻生内閣の頃の主要政治家をネタにした登場人物が満載で
時事ネタパロディモノとして、かなりのレベルの風刺が効いてます。
同時代を生きていないと面白さは全く分からないでしょうが、
今ならまだ全然面白く読めます。
むしろ、その後の民主党政権のことも踏まえて読むから
深読み出来て一層面白いのかも。

しかも、物語の発端が、北朝鮮が日本に向けた中距離弾道ミサイルに
燃料注入を始めたことが分かり戦争か!?という緊張状態にあるという、
何だか、もう、今そのもののような展開で、目が離せません。

それに対応するのは、麻生内閣ならぬ浅尾内閣なのですが、
なんと内閣を放棄して、京都に秘密裏に続いているという「本物の内閣」に
有事の政権運営を丸投げしてしまうという暴挙に。
この存在を知らなかったのは日本国民ばかりで、
米国も中国も政治トップは存在を認識していたというおまぬけなところが
いかにも日本人らしい展開でまた笑ってしまいます。

かくして登場してきた「本物の内閣」の閣僚の面々は、
皆、本音で政策をぶちかます剛腕ばかり。
だってミサイルが飛んでくるかもしれない有事だから。

本作ではドギツイコメディになってますが、
本当に有事になったら、これぐらいの剛腕がないと敵と向き合えないと思います。

だから、もし東日本大震災の時のようなへなちょこ内閣だったら、
本当に有事内閣に丸投げした方が日本が生き延びる可能性が高い気がします。
ま、法制上あり得ないのは分かっているのですが。

本作ではさらに、北朝鮮の将軍様の息子シン・ジャンナムが
この騒動の最中に浦安のネズミーランドにて偽造旅券所有の疑いで拘束されるという
てんこ盛りの展開になっています。
しかも、単なる小ネタではなく、そこからサブストーリーが進行して
日本メディアを巻き込んでの大騒動というか大フィーバーに発展していくという
まさにお花畑ニッポンを嗤うようなストーリー。

とことん日本人の平和ボケをからかってますが、
実際に起こっているメディア狂騒曲は同じようなレベルなのかもしれませんね。

本物の内閣の打った手として、「鉄砲玉作戦」は、正直あまり面白くないというか
この内閣の品質に合致していない気がしましたが、
まあ、最後の展開までネタとして扱われていたので、コメディ的には合格なのかな。

肝心のミサイルの方も、着弾の展開がご都合主義じゃないか?と思ってしまいましたが、
その後の真相解明によって、一応、筋は通っていると分かったので
まぁ、ハチャメチャな展開に強引にフィナーレを付けようとすると
こういう成り行きになっていくのかなと納得。

というわけで、物語構成の緻密さの点では、少し難を感じましたが、
それを跳ね飛ばす政治家いじりのレベルの高さで
面白い作品に仕上がってました。

現在の北朝鮮危機において、安倍首相、麻生副首相を筆頭とする
現内閣の体制で良かったなと安心した次第です。
本作の解説者は、安倍政権に難癖付けてましたが(苦笑)。


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『老人のための残酷童話』
- 2018/02/20(Tue) -
倉橋由美子 『老人のための残酷童話』(講談社文庫)、読了。

「大人のための・・・・」は以前に読みましたが、
今度は「老人のための・・・・」です。

どの短編も、老いや死を扱っており、
人間のどろどろとした部分が濃厚に出ているように思います。

どれも、モチーフとなった童話があるのでしょうかね?
七夕のような分かりやすい作品もありましたが、
原典が分からないものも多数ありました。
ただ、それでも面白かったです。

個人的に好きだったのは、「閻羅長官」。
裁判官を定年退職した後、妻には詳細を語らないまでも
公の仕事をパート的に手伝っているという夫。
ある日突然倒れて、5日間心肺停止のまま、しかし体温は維持されるという
不思議な状態を経た後、何事もなかったかのように生き返ります。
その間に実は閻羅長官として・・・・・。

全体的にコメディタッチだった軽やかさと、
社会風刺も取り込んでいて、かつ短くスパッと終わる心地よさで
読みやすかったです。

あんまり、女性の作家さんで、こういう風刺の効いた短編を書く人を知らないので
面白く読めました。


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『櫻子さんの足下には死体が埋まっている』
- 2018/02/19(Mon) -
太田紫織 『櫻子さんの足下には死体が埋まっている』(角川文庫)、読了。

昨年、テレビドラマ化されていました。
実家で母が見ていたので、時々一緒に見てました。
で、ブックオフで100円で見つけたので、試しに買ってきました。

本作を読みながら、頭の中では観月ありささんと藤ヶ谷太輔さんが動いてます(笑)。
キャラクター設定だけでなく、2人の掛け合いや洋館の様子など
結構、原作に忠実に作ってたんだなぁと分かりました。

作品自体は、徹底的に推理で追い詰めていく感じでもなく、
行き当たりばったり感があるというか、櫻子さんの迫力で言わせている感もありますが、
ま、本作は、櫻子さんと少年の掛け合いを楽しむ作品なのでしょうね。

気になったのは、第2話の時点で、櫻子さんが若くして死んだ、もしくは居なくなったようなことを
想像させる一文が放り込まれていること。
シリーズ1作目の2話目でこの伏線って、早すぎませんか!?

一方で、少年が櫻子さんの元に出入りするようになった経緯が
本作内では語られておらず、そこは逆に間延びしないか?と疑問。

ライトノベルはほとんど読んだことないので
そういう文化なのかもしれませんが、アンバランスさが気になってしまいました。

あと、櫻子さんの言葉で印象に残ったのは、

人を殺すときに考えることは、相手を確実に殺すこと、その後のことは二の次、
人を殺すのは方法ではなく、気持ちであり衝動、
殺したいと思う人間は、トリックなんて不確実な方法に依存せずに
もっと確実で単純で強引な方法を使うものだ

こんな趣旨の発言。
私が本格モノに感じる違和感を、見事に言い表してくれていて、
『ミステリアス学園』『殺しの双曲線』という流れでこの本を読んだのがピッタリでした。


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『殺しの双曲線』
- 2018/02/18(Sun) -
西村京太郎 『殺しの双曲線』(講談社文庫)、読了。

先日読んだ『ミステリアス学園』で、傑作として紹介されていた本作。
そう言えば、積読状態だったなぁ・・・・・と思い出し、早速本の山の中から取り出してみました。

2つの物語が同時並行で進んでいきます。
一つは東京で起きた連続強盗事件。犯人は堂々と顔を見せて犯行に及びますが、
双子の兄弟ということで、どちらが犯行に及んだのか特定できないために
逮捕ができないというジレンマに。
もう一つは、東北の山荘から招待状が届き、正月休みに旅行に参加した6人の男女が
雪の山荘に閉じ込められ、そして1人ずつが死んでいくという異常事態発生。

この2つのストーリーが交互に語られていくのですが、
一体どこで繋がるのだろうか、もしかすると時間軸がズレているのかなとか
いろいろ考えながら読みましたが、結局、真相にたどり着けませんでした(苦笑)。

なるほどね。

犯人が使った逃走トリックは上手いと思いました。
あんまり無理がないので。

でも、やっぱり、殺人の手法に関しては疑問がいっぱい。
そもそも招待状一通で雪深い山荘に呼び出すとか、
無理があると思いませんか?
それで招待された6人ともが参加するなんて、
みんな警戒心なさすぎだし、年末年始が暇すぎるだろうと(苦笑)。

で、1人殺しては復讐の旨を書いたカードを現場に残すとか、
そんなことする人、いないと思うんですよね。
このカードによって、なぜ自分たちが殺されなければいけないのか気づいて
改心するとか、反省するとか、そういう心理になるならまだわかりますが、
誰1人として、なぜ復讐されているのか気づいていないので、無意味かと。

このあたりが、私が本格推理小説好きになれない理由です。
そして、『ミステリアス学園』内で、アンチ本格派が主張していた理屈に
大きくうなずいたのも、そういう理由です。

なぞなぞ、クイズを小説仕立てにしました・・・・・という感じが
どうにも拭えないので、苦手なのだろうなと思います。
ま、でも、一応、傑作とされるものについては
これからも読んでいこうかと思っていますが。

そして、サブストーリーの方の、双子による強盗事件。
これって、この作品の通りに実行したら、本当に逮捕されないのでしょうか?
まあ、2人のうちの1人が犯人というところまで特定されてしまうので、
数件しか犯行は出来ないとは思いますが、実行可能なのでしょうか?


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『ミステリアス学園』
- 2018/02/17(Sat) -
鯨統一郎 『ミステリアス学園』(光文社文庫)、読了。

主人公は湾田乱人くん、
どこかで聞いた名前だなぁと思ったら、前に読んだ『パラドックス学園』のワンダー・ランドくん。
でも、前作では外国人、本作では日本人です。

連続性があるわけではありませんが、ミステリ文学という世界について
じっくり語りながら小説仕立てにしてみました・・・・・というシリーズで、
本作の方が1作目だったようです。

で、内容はと言うと、ミステリアス学園のミステリ部に新入生として入った湾田くん。
実は、ミステリのことを全くと言ってよいほど読んでないのですが、
数学の公式を表現するにはミステリが最適だろうという
意味不明の理由で入部してくる理系くんです。

そして、ミステリ部は合計6人となりますが、
1人が殺害される事態に。
第1章は、その事件の発生から真相解明までを描いた短編小説だったということが
次の第2章で分かります。書いたのは、生き残ったミステリ部員。
そして、第1章で死んだのは、架空の人物。だって本当の部員を殺すと申し訳ないから。

ところが、次の第3章では、さらに1名が殺害され、第4章でやはり
部員が書いた作品だということが分かります。死者は架空の人物。
つまり、第2章とあわせて、2名が架空の人物だということに。

こういう展開で、1人1人が殺害され、1人1人が架空の人物という扱いになり、
最終的には部長と湾田くんのみが残されるというか、現実の存在ということになります。

で、結末はどうなるの~?とワクワクしながら読み進めることができました。
ミステリ部内での大きなテーマとして、本格推理小説は面白いか否かという
ミステリおたく的には激論になりそうな議論が交わされています。

私は、小説の一ジャンルとして本格推理という存在を捉えているので、
さほど思い入れがないというか、むしろ、社会派推理モノに比べて
やっぱりロジックばかりが先行してしまってて、作品に奥行きがないなぁと
好みからすると、優先度が下がってしまうのが現状です。

著者は、この博学ぶりからすると、きっと本格モノが大好きなのでしょうが、
本格モノを苦手とする層が結構たくさん居るということをきちんと受け止めて
本作に反映させているので、好感が持てるというか、
その自虐的な議論の展開が面白かったです。

作品の中で、ミステリど素人の湾田くんに対して、
ミステリ部員の面々が、これでもかというほど、推理小説の歴史や個々の作品の評価を
語ってくれるので、面白そうなミステリ本を知るのに良い機会になりました。
読みたい本リストにどんどん追加しておきました。

で、肝心の結末ですが、『パラドックス学園』と似たような感じになりました。
ま、これはこれで、仕方がないのかなと思います。
そこはファンタジーですね。


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『草原からの使者』
- 2018/02/16(Fri) -
浅田次郎 『草原からの使者』(徳間文庫)、読了。

沙高樓綺譚シリーズ。
これは第2作だったんですね。順番間違えちゃいました。

青山墓地を見下ろす高層マンションの一室に集まった各界の名士。
お互いの素性は詮索せずに、みんなが気にするのはゲストが話す数奇な体験。

本作に収められたのは4つの物語。
総理の座を狙う代議士の秘書、財閥の第19代目の当主、
百頭以上も競走馬を保有する馬主、日本人の妻を持つ米軍の大佐、
この4人が自分の経験を語って聞かせます。

そもそも肩書が普通じゃない方たち。
彼らが語る話は、とても変わったシチュエーションのものばかりで、
共感できるものと共感できないものに分かれてしまいましたが、
興味深く読んだのは、最初の秘書さんの話。

自分がついている代議士が総裁選挙に出るか否か悩んでおり、
その判断を占い師や僧侶に委ねてしまうおうということに。
日本の有名政治家も、いざというときに頼ったという話を時々耳にしますが
実際のところどうなんでしょうかね。

本作では、コメディタッチに味付けされていて
占い師と僧侶の間で右往左往する秘書の姿が滑稽に描かれています。
国家の命運を左右するような案件の判断というのは、
誰が考えてもコッチ!というような簡単な答えはなく、
どっちを選んでもリスクがついて回るような問題ばかりでしょうから、
判断するのが代議士本人でも、占い師であっても、
実態としては、あまり変わらないのかもしれませんね(笑)。

政治モノが好きなので、本作の4つの話の中では
一番印象に残りました。


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